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1月13日 05年第10号 ◆ 公然たる暗殺国家、米国 ◆ アブグレイブ刑務所虐待事件のあらたな事実 ◆ 外務省人事のゴシップ記事
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◆ 公然たる暗殺国家、米国
◆ アブグレイブ刑務所虐待事件のあらたな事実
◆ 外務省人事のゴシップ記事
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◇◆ 公然たる暗殺国家、米国 ◆◇
米国という国が、その自由で豊かな国の裏面で、有史以来戦争につぐ戦争で国力を拡大してきた国であること、米国に都合の悪い抵抗勢力を暴力で抹殺してきた国であることは多くの識者が指摘するところである。しかし13日の産経新聞を読んで、こんな国が、誰からも咎められずに世界の警察を自認しているようでは世界に平和は来ないと、あらためて実感した。
言及するのも腹立たしいのだが、産経の記事を以下に要約して紹介しよう。
「(ワシントン=近藤豊和)
30日の国民議会選挙を前に・・・米国国防総省は・・・イラク治安の為の精鋭チームを米特殊部隊の中に早急に育成し・・・反米武装勢力指導者らを暗殺する極秘計画を練っている・・・これはレーガン政権期の1980年代、中米エルサルバドルの内戦で、米国が反乱軍指導者の暗殺を支援した「サルバドル・オプション」と呼ばれる秘密作戦を踏襲する計画であるという・・・11日付の米誌ニューズウィーク(電子版)が報じたもので、同誌によれば、こうした極秘作戦に従来はCIA(中央情報局)のエージェントが関与してきたが、今回のイラクのケースでは、国防総省が主導して特殊部隊が全面的に作戦を担当することになる・・・」
もはやCIAに任せては置けないということか。とうとう米国は闇の暗殺国家から公然たる暗殺国家になったという事だ。
◇◆ アブグレイブ刑務所虐待事件のあらたな事実 ◆◇
暗殺国家米国の実働部隊である米国軍の、その末端兵士のモラルがここまで劣悪化していることは恐ろしい事である。13日の毎日新聞に次のように報じられたアブグレイブ刑務所の虐待を、平然と読み流すわけにはいかない。
「(ロサンゼルス國枝すみれ)
イラクのアブグレイブ刑務所虐待事件の中心人物の一人とされるチャールズ・グレイナー技術兵を裁く軍法会議で、11日元収容者3人が『無理やり豚肉を食べさせられ、酒を飲まされた』などと証言した・・・シリア人収容者は、技術兵にイスラム教義に反して飲酒や豚肉を食べることを強制され、生きていることを『キリストに感謝しろ』と言われたと証言。怪我した足の上に飛び乗られた事もあったという。
また別のイラク人収容者は自慰行為を強制され、裸で人間ピラミッドを作らされたことを証言。『できれば自殺したかった』、『サダム・フセインですらこんなことはしなかった』と屈辱を語った・・」
人間の数ある行為の中で、抵抗できない弱者を虐待するほど卑劣で非人間的なことは無い。それがイラクで米国の手によって二年近く行われているのである。
◇◆ 外務省人事のゴシップ記事 ◆◇
13日の産経新聞に、外務省幹部の人事交代に伴って北朝鮮政策が変化するか?という記事がデカデカと載っていた。すなわち谷内正太郎新次官が、「(安否不明者の資料の)精査結果に関する北朝鮮の反応如何によっては、厳しい対応も辞さないというのが我々の基本的な考え方だ」と述べたことが、対北融和政策の田中均外務審議官とそれを許した竹内行夫旧次官の政策からの変更を感じさせるというのである。
ピントはずれの記事だ。これまでの北朝鮮政策はすべて小泉首相の意向が最優先されてきた。そうである以上小泉政権が続く限り北朝鮮への強硬政策への変更は有り得ない。たとえ谷内次官が田中均外務審議官と北朝鮮政策において違う考えを持っていたとしても、内閣官房副長官補として小泉外交を支えてきたのである。小泉首相の意向に逆らう意思もなければその気概もない。
そういえば田中均の後任としてアジア局長になった薮中氏が、融和派田中氏と比較して強硬派と称せられたが、これもまったく真実に反したマスコミの軽薄な記事だ。あれほど何度も実務者協議で足を運んだ末に偽者の遺骨を持たせられ、おまけにそうとは知らずに「本物であるとのかなりの確証を得ている」と国会などで喋りまくっていた薮中局長。そしてそれが偽者とばれた時には、責任も取らずに全く関係のない経済担当の外務審議官に昇格してしまった。
要するに官僚の仕事などは誰がやっても同じである。出世の為には総理や官房長官などの有力政治家に取り入らなければならない。指導者が間違っていても、それをいさめてまともな政策を企画、実施しようとする官僚などいない。官僚が代わったからといって北朝鮮政策が変わることはない。もし経済制裁の発動などの対北朝鮮強硬政策が始まるのであれば、それは小泉首相が自分の手で国交正常化を行うという野心を捨てた時だ。そしてそれはありえない。一見し強硬な政策に変更するように見えたとしても、それは小泉首相や外務省に対する風当たりを和らげ強硬派政治家のガス抜きを図ろうとする戦術に過ぎない。国内対策なのである。
谷内氏との次官競争に敗れた田中氏が大使への転出を嫌って外務省を辞めるとゴネた事や、「周囲では色々言われているが、一緒に力をあわせていこう」と谷内次官が言ったら、「外交課題は山積している。日本外交は今が正念場だ。全力を挙げて取り組みましょう」と田中氏が答えたというような産経新聞の記事は、実は人事に伴うどうでもいいゴシップ記事なのだ。
そして私はこのゴシップ記事を興味深く読んだ。私は、田中や谷内と一緒に昭和44年4月の外務省の門をくぐった20名の同期生の一人である。だから彼らの言動は手に取るように分かる。大手新聞がゴシップ記事を書くもの、読者の中には常に当該記事に関係の深い読者がいて、ゴシップ記事に特別の興味を持つ者がいるからなのだと妙に納得した。
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天木総合政策研究所 「メディア裏読み」事務局
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