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□米国は自国に有利なシーア派石油連邦を目指す [ML アラブの声]
http://groups.yahoo.co.jp/group/voiceofarab/message/305
米国は自国に有利なシーア派石油連邦を目指す
１０日付のエジプトの高級政治週刊誌アル・オスブーはアブルファドル・エスナーウィー記者の署名入り記事を掲載した。
シーア派国家イランは、１月３０日のイラク選挙でイラクのシーア派諸政党を支援するだけでなく、イランの野望の手はイラクを越えてシリアやレバノンに伸びるかもしれない。両国にはイラン政権と密接な関係を持つシーア派集団が居住しているのだ。加えて、湾岸には立場を強めたシーア派教徒も多く、この地域でシーア派の三角地帯が形成されるのではないかと危惧する声が聞かれるようになった。
ワシントン・ポストによると、スンナ派が多数派を占めるヨルダンの国王はワシントンを訪問した折、「イランとシリアの協力の下、イラクにイラン寄りの政権が誕生し、レバノンまで広がるシーア派の三日月地帯が形成され、現状のスンナ派とのパワーバランスが崩れる」と警告した。
イランは、イラクにシーア派国家を樹立するという自国の利益を実現するために、イメージアップを図るべくイラク国内で多数の慈善活動に資金を提供しているようだ。
特に、イランの支援によりシーア派がイラクを支配することを米国が確信し、イラクでの本来の目的が失敗した現在、米国はイラク分割シナリオに反対する理由は無く、自国の目的のためにシーア派の石油連邦形成を密かに狙っている。
米国は、イラクを自国とイスラエルの利益に反する政府に決して任せはしない。米国議会内のネオコンが作成した報告書は、イラクにおけるイランの活動を憂慮し、イラクの分割と新たな連邦制樹立を支持している。加えて、イラク暫定憲法(基本法）は、隣接する３州には独立した連邦を樹立する権利を付与する条項がある。この憲法条項は、イラク国内の統治が不能になった時に備えて、米国が用意した伝家の宝刀だ。実際に、独立した自治を享受する連邦がイラク北部諸州で始まっている。
最も危険なことは、イラク南部のシーア派３州が独立した連邦結成に向けて動き出したのに対し、米国が公式に支持し、それをあらゆる方法で利用しようとしていることだ。これは湾岸にシーア派の石油広域連邦（コモンウェルス）形成の先駆けと成る。
米国はシーア派石油連邦を形成することで、これらシーア派優勢地域に支配権を及ぼすことが可能となる。それは必然的に、米国とイスラエルの目的に適うよう、アラブ地域の崩壊とイラクの統一の分解につながる。
エジプトのアル・アハラーム新聞社付属の政治研究所のイラン問題専門家、ムハンマド・イドリース博士は、新生イラクに対するイランの立場を左右する要因には次のものがあると見ている。
一つには、サダム・フセイン大統領体制と、イランのイスラム革命を抹殺しようとした陰謀に対するイランの敵意がある。二つ目は、シーア派に対する抑圧問題である。そこでイランは、サダム・フセイン体制の崩壊がイラクのシーア派の確立をもたらすことを望んでいた。三つ目は、米国とイランとの緊張関係と、米国−イラク間のような危機がイランで起きることに対する恐怖である。
これによりイランは、危険の発生と米国との衝突を回避する政策を守っている。また、サダム・フセイン政権が崩壊する前に開かれた(反体制派）ロンドン会議でもシーア派諸政党を参加させ重要な役割を果たした。更にイラクの２大シーア派政党であるイスラム革命最高評議会とダーワ党を暫定統治評議会や暫定イラク政府に参加させたのだ。
http://www.elosboa.com/elosboa/issues/408/0604.asp
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米国はイランがイラクを侵食し、湾岸地域に影響力を強めるのは、ある程度容認し、その後ごっそりと自己の勢力下に置こうとするという主旨であろうが、何故それが可能なのかの説得力ある説明、またその具体的な方法論が記されていないのが残念である。
アラブの声ML 齊藤力二朗
http://groups.yahoo.co.jp/group/voiceofarab/
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。