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ミサイル防衛網:
レーザー撃破、共同研究検討へ 政府
米国が計画中のミサイル防衛(MD)網のうち、航空機に搭載したレーザーで発射直後の弾道ミサイルを撃破するシステムについて、米政府が日本政府に対し、日米共同の技術研究を非公式に打診していることが9日、明らかになった。同システムは日本が導入を決めたシステムより迎撃精度が高いとされ、政府は共同研究の検討に入る。しかし、相手国領空を上昇する弾道ミサイルを撃破する攻撃的性格が強いため、専守防衛の理念や憲法で禁じる集団的自衛権行使との整合性が議論となりそうだ。
米政府が打診しているのはエアボーン・レーザー(ABL)システムで、大型航空機に高出力のレーザー砲を搭載し、偵察活動でミサイル発射の可能性が高いと判断すれば出動。数百キロ離れた上空から発射直後の上昇(ブースト)段階にある弾道ミサイルにレーザーを照射、爆破させる。米空軍がボーイング社などと契約、研究・実験を続けているが、配備までに数千億円規模の開発費がかかるといわれ、技術開発の遅れが指摘されていた。
政府関係者によると、米政府は日本の高い技術を活用し開発コストを削減するため、日米間の技術者レベルの協議で、非公式に共同技術研究を要請。昨秋以降、ボーイング社など米防衛産業も、自民党の国防族議員らを朝食会などに招き、共同研究への理解を求める活動を活発化させている。
MDシステムをめぐり政府はすでに(1)イージス艦からの海上発射型(2)地上配備型−−の迎撃システムの米国からの導入を決定。99年度からは海上発射型の次世代システムの日米共同技術研究を継続中で、04年12月に武器輸出三原則を緩和、米国向けMD関連は対象外とした。
このため、自民党幹部は「米国のレーザーを使ったMD技術も将来的には輸出解禁の対象になり得る」と説明している。ただ、発射直後の上昇段階では弾道ミサイルの着弾地点の判別が難しく、他国を狙った弾道ミサイルを撃破すれば、憲法解釈で禁じる集団的自衛権行使に抵触するおそれもある。このため政府内にも、新たな共同研究に踏み込むことに慎重論が残っている。【宮下正己】
毎日新聞 2005年1月10日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/news/20050110k0000m010119000c.html