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(回答先: 「日本標的に限定」できるという根拠は?? 投稿者 戦争とはこういう物 日時 2005 年 1 月 09 日 08:08:21)
http://www.jca.apc.org/stopUSwar/Japanmilitarism/taikou-hihan2.htm
アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局
より抜粋
(2) 対北朝鮮、対中国と対峙する巨額のMD予算。
まず対北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)との軍事対決、台頭著しい中国との軍事対決の目玉としてのミサイル防衛(MD)です。「弾道ミサイル防衛(BMD)に係る諸施策の推進」については、「イージス護衛艦、地対空誘導弾ペトリオットなど現有装備の最大限の活用」という注釈をつけて契約ベースで1,198億円を計上しました。昨年の1、068億円に続く着実な上昇です。
一方防衛庁は「概算要求」で同じく「イージス艦、ペトリオット、バッジシステムなど、現有装備を最大限活用して効率的に進める」との方針で、「BMDシステムの整備」に1,432億円、「将来のBMDシステムに関する研究等」に10億円、計1,442億円を要求していました。確かに今年度に限っては満額の回答は得ていません。しかし、このシステム構築が単年度の負担に終わるものでなく、07年度までに少なくとも総額5000億円を要求するところの、今後も確実に負担を強いるとんでもないものであることは、昨年8月の概算要求の際、防衛庁自らが宣言している通りです。
対北朝鮮、対中国を念頭に置いた「海上治安対策強化」も軍事力の重要な一部です。海上保安庁予算は1,687億6,200万円を計上しています。「尖閣諸島周辺海域における主権及び排他的経済水域等における我が国の海洋権益を保全するための監視警戒体制を強化する。また、テロ、不審船等に的確に対応するための監視能力、対処能力及び情報収集・分析能力を強化する」として、海上巡視船の整備6隻分だけで海上保安庁予算全体の60%を越える1,034億円が割り当てられているのです。
※「平成17年度海上保安庁関係予算決定概要」参照。 http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/h16/k20041224/17yosan.pdf
4) 自衛隊の「近代化」−−スクラップ・アンド・ビルドの予算。「思いやり予算」もほぼ現状維持。
政府の側の説明のように確かに全体としては、弾道ミサイル防衛(BMD)システムの整備を行うために、既存の整備を「抑制」するという傾向は表れ、物件費契約ベースは2兆7,135億円(対前年度比285億円、1%減)となっています。主要装備品(正面装備)だけを見れば、契約ベースで今年度比10.8%減の7,141億円に大幅カットされました。戦車、火砲、多連装ロケットなど、対ソ戦用の冷戦型重装備を削減し、代わりにBMDに振り替えるためです。BMDは長期にわたり膨大な経費を食い尽くす「金食い虫」です。不要になった既存の装備をスクラップにする以外に方法がなかったのです。決して軍事費全体の枠を削減しているわけではありません。次期哨戒機や次期輸送機などの研究開発費は前年並みを確保しています。いわば自衛隊の「近代化」−−スクラップ・アンド・ビルドの予算なのです。
また米軍再編との関わりで注目される、いわゆる「在日米軍駐留経費負担」(思いやり予算)も、わずか63億円が削られただけで、ほぼ現状維持の2,378億円を米軍にくれてやりです。
来年度予算は「中期防」の初年度にあたります。何より政府は、戦車など冷戦型の装備品の激減で軍需産業が打撃を受けることのないよう特段の配慮をしています。そのことが総額等においては一見代わり映えのない予算案を提示しているのです。そういった意味で相変わらず軍事予算は「聖域」なのです。