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クウェート軍内部にイスラム過激派?
Mysterieuse conspiration antiamericaine au Koweit
クウェートで謎めいた反米共謀
1月6日付け ル・フィガロ Pierre Prier
元記事はこちら http://www.lefigaro.fr/international/20050106.FIG0029.html
1月5日、クウェートで軍部と武装勢力の間で銃撃戦が発生しました。現在でもほとんど事情が不明なままのこの事件の裏に、何が隠されているのかを推理したフィガロの記事をご紹介します。
(翻訳はじめ)
昨日クウェートでイスラム過激派と政府軍の間で行われた銃撃戦にまつわる謎は、石油の豊かな小首長国に定着した不安な空気を良く物語っている。武装した戦闘家と軍隊の衝突の結果、2名が逮捕されたが、この事件をクウェート側のソースを引きながら昨日最初に報じたのは汎アラビア語圏テレビ局のアル・アラビヤだった。しかしこのニュースはクウェート政府によってただちに否定された。情報の錯綜に引き続き、今度は公式に、複数のクウェート軍士官が逮捕されたというスクープが続いた。逮捕の理由は「友軍」に対する攻撃を準備していたというものだった。
攻撃は「連合軍の一員、おそらく米軍を狙ったものと見られる。連合軍の中で最大の規模を誇るのは米軍だからだ」と、クウェート防衛大臣シェイク・ジャバル・アル・ムバラク・アル・サバーハは発表した。
首長国クウェート国内に駐屯している米軍兵士の数はおよそ2万5000人だ。サウジアラビアのジッダでアメリカ領事館が襲撃されて以来、米国は海外の米国民に警戒を怠らないよう勧告していた。クウェート政府当局は、大きな隣国(訳註:サウジアラビア)内部の暴力事件が国境を越えて飛び火するのではないかと危惧していた。クウェート軍と警察は緊急警戒態勢を布いていた。
クウェート国内ではすでに、米軍に対する散発的な攻撃が発生していた。その一番最近のものは一年前に遡る。その時は乗っていた車両に発砲されて2名の米兵が軽傷を負った。しかしクウェート軍部内でアメリカに対する密謀が企てられていたとすれば、その深刻さはそれまでの懸念を大きく上回る。現役の士官が関与していたのは初めてのことだ。月曜日に発表された逮捕は、参謀本部によれば既に先週実行されていた。8人の士官に加え、数人の外国人民間人が逮捕されたと参謀本部は発表した。
現在も3人が尋問を受けているものと思われる。密謀に加担したとして有罪と認められた士官は軍事法廷に引き渡されると参謀本部の報道官は語った。昨晩、クウェート軍は実際に近日中に2名が軍事裁判にかけられる事を認めた。
日刊紙アル・シヤサハは、火曜日、容疑者は「イデオロギー的に」アル・カイーダに結びついていたと報じた。防衛大臣はこの件に関しては肯定も否定もせず、「捜査の現段階で結論を引き出すのは不可能」だとのみ発言した。
いっぽう、共謀に加担した者の真の目的は、どうやら先般の暴力事件よりも大きなものらしい。アル・シヤサハ紙によれば、逮捕された軍人の自宅でクウェートの米軍基地の地図が押収された。別の日刊紙、アル・ライ・アル・ラムは、武装グループは1月21日周辺に行われるイスラム教徒の祭、アイド・アル・アドハの期間中にアメリカの軍事施設を攻撃する計画を立てていたと断言した。同紙は情報部筋の証言を引用して、武装グループのメンバーはアフガニスタンとチェチェンで戦った後クウェート軍に帰軍した元軍人であるとしている。
もしこれらの証言に裏付けがなされれば、湾岸地域におけるスンニ派ジハード主義者の影響力の大きさと、首長制産油国クウェートの脆弱さが明らかになるだろう。ウサマ・ビン・ラディンは自分の目標をしばしば明確に語っている。すなわち、この一帯から「遠くからやって来た敵」米国を追い払い、続いて「近くの敵」、すなわち「不敬虔」な産油国の王政を打倒することだ。サウジアラビアと同じように、クウェート国民や支配層の一部は急進的なイスラム主義に共感を示している。軍部の内部にまでイスラム過激派が浸透していれば、これらの国々の政府にとっては最悪の事態を意味することになる。この危機を回避しようと、サウジアラビアは現在数多くの外国人士官を採用している。しかしながら現在までのところ、湾岸諸国の軍部に過激派の細胞は発見されていない。クウェートの調査は、現在までに例外的に漏れ伝えられた断片的な事実の向こうに隠されている問題の大きさを明らかにするかもしれない。
(翻訳おわり)
http://blog.livedoor.jp/media_francophonie/archives/11913567.html
http://blog.livedoor.jp/media_francophonie/