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イラク分割の陰謀と「80年代におけるイスラエルの戦略」
阿修羅戦争65掲示板に以下の投稿があったので、注釈を加え、史料の所在を紹介する。
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イラク選挙に固執する背景に米国、イスラエル、イランによる分割の陰謀 イラク人元外交官の分析 [ML アラブの声]
http://www.asyura2.com/0411/war65/msg/523.html
投稿者 white 日時 2004 年 12 月 31 日 19:55:30:QYBiAyr6jr5Ac
□イラク選挙に固執する背景に米国、イスラエル、イランによる分割の陰謀 イラク人元外交官の分析 [ML アラブの声]
http://groups.yahoo.co.jp/group/voiceofarab/message/282
イラク選挙に固執する背景に米国、イスラエル、イランによる分割の陰謀 イラク人元外交官の分析
30日付のバスラ・ネットなどはイラク人政治分析家のサラーフ・アル・モフタール氏の緊急警告を掲載した。
現在イラクを分割する一大陰謀が進行中である。先ず「何故選挙に固執するのか?」という問いを繰り返し、あらゆる可能性を検証しなければならない。
[中略]
ベギン元イスラエル首相の顧問、オーデド・ヤヌンは、「80年代におけるイスラエルの戦略」と題する小冊子で、クルド人に北部を、スンナ派に中部を、シーア派に南部をとイラクを3国に分割することを提言し、その早期実施のためにクルド人指導層を更に支援し、戦争でイラクを撃退しイラクのバース党政権崩壊に導くシーア派革命によってイラクを分割するためにホメイニーのイラン支援するよう進言しているのだ。現在起きていることは、正に世界シオニスト計画が文字通り適用されているのではないか。
[後略]
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以上の最後の「80年代におけるイスラエルの戦略」は、以下に記した。
1)------------------------------------------------------------
(フランス語訳からの重訳)。
http://www.jca.apc.org/~altmedka/nise-26.html
拙訳『偽イスラエル政治神話』(その25)
3章:諸神話の政治的利用(その2)
1節:(その2)
[外部資金による“偉大なイスラエル”への野望]
イスラエルには、外部からの資金が溢れるように流入した。
1、ドイツとオーストリアからの“賠償”。
2、アメリカからの無条件な贈与。
3、“ディアスポラ”からの献金。
これらの流入資金に力づけられて、イスラエルの指導者たちは、外交政策の中で、“偉大なイスラエル”の実現という途方もない野望を抱くことができた。
その野心の正確な証言となる論文が、エルサレムで発行されている世界シオニスト機構の機関評論誌、『キヴーニム』(指針)[前出。14号、82・2]に掲載されていた。論文の題名は、「一九八〇年代のためのイスラエルの戦略計画」であり、つぎのよう主張が述べられている。
《中央集権的機構として見た場合、エジプトは、特に、ますます深まるイスラム教徒とキリスト教徒の間の対立を勘定に入れると、すでに死体同然である。西欧の最前線におけるわれわれの一九九〇年代の政治的目標は、エジプトを明確に、その地理的条件にもとづく各州ごとに分割することでなければならない。
ひとたびエジプトが、このように分解して中央権力を失うならば、スーダンや、リビアや、その他の離れた国々も、同様の崩壊に至るであろう。上エジプトにコプト人の国家が形成されたり、その他、さして重要な力を持たない地方政権が生まれたりすることは、歴史的な発展への鍵であり、現在は平和協定の締結によって速度が緩まってはいるものの、長期的に見て避け難い必然的な結果である。
西部戦線の状況は見掛けとは違って、東部戦線と比べれば、はるかに問題が少ない。レバノンが五つの地方に分割されている状況は、アラブ世界全体が経験する将来の予告である。シリアとイラクの、民族的または宗教的な基準で決定される各地方への爆発的な分裂は、長期的に見ると、イスラエルに最も有利な到達目標であり、その最初の段階は、両国の軍事力の破壊である。
シリアは、民族的構成が複雑なために、分解の危険にさらされている。やがて、長い海岸線に沿ってシイア派の国、アレプ地方ともう一つはダマスカスにスンニ派の国、ドゥルーズがまとまれば、彼らには……とりあえず、われわれが支配するゴラン高原に、……いずれはフーラン地方とヨルダン北部を含む地域に、自分たち国を希望する権利がある。……このような国家の成立は、長期的に見て、この地域の平和と安全を保障するものである。これらは、すでにわれわれの射程距離内の目標である。
石油資源は豊富だが内部抗争に苦しむイラクは、イスラエルの照準線内にある。イラクの分裂は、われわれにとって、シリアのそれよりもさらに重要である。なぜなら、イラクこそが短期的に見て、イスラエルに対する最も危険な脅威を代表しているからである》(『キヴーニム』14号、82・2)
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季刊『真相の深層』04秋・3号
世界シオニスト機構「1980年代のイスラエルの戦略」(英語からの全部の訳文)
日本語訳 千葉 良昭