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【ワシントン=伊藤俊行】イラク復興のための道路建設事業などを米国防総省から請け負っていた米建設会社「コントラック・インターナショナル」(本社・米バージニア州アーリントン)は22日、治安対策のための費用増大を理由に撤退を決めたとの声明を出した。
イラク復興事業に携わる米大手企業としては初の撤退となり、来年1月30日に予定されている国民議会選挙への影響も懸念されている。
コントラック社はイラク復興事業の中でも最大規模の事業を受注していたが、現地の治安悪化によって警備費がかさみ、事業の採算が取れないとして撤退を決定、国防総省も了承した。米メディアによると、同社が請け負っていた道路建設などの大規模事業(受注額3億2500万ドル)は、同社の下請け企業を国防総省が管轄する形で継続される。
イラクでは、北部モスル近郊の米軍基地で21日に自爆犯によるとみられる爆発が起きるなど、治安回復の兆しは見えない。復興事業の停滞は、イラク国民の生活基盤の立て直しが遅れ、治安状況がさらに悪化するという悪循環につながりかねず、選挙実施にも障害になる恐れがある。それだけに、コントラック社の撤退は、米政府にとって大きな痛手となった。
イラクの治安状況について、ラムズフェルド国防長官は22日の記者会見で「危険で不安定な状態が続いている」としたうえで、「選挙後に治安情勢が好転すると見るのは誤りだ。もっと現実的に考える必要がある」と指摘、選挙後も厳しい状態が続くとの見通しを示した。ただ、「毎日、多くのイラク難民が帰国しており、その数は14万人を超えた」とも述べ、選挙に向けた明るい側面も指摘した。
また、ラムズフェルド長官は、「イラクの治安維持は究極的にはイラク人自身の責任で行うもので、米軍駐留が長引けば、イラク国民の間に占領されているという気持ちを生み出すだけだ」と述べ、イラク人治安部隊の育成、強化を急ぐ考えを強調した。
(2004/12/24/00:23 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20041223i316.htm