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天木直人・メディア裏読み(12月23日)今年最後の小泉語録/最後まで不明朗な政府の北朝鮮政策 ほか
http://www.asyura2.com/0411/war65/msg/197.html
投稿者 天木ファン 日時 2004 年 12 月 23 日 15:56:30:2nLReFHhGZ7P6
 

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□★□ 天木直人 12月23日 メディア裏読み □
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◆ 今年最後の小泉語録
◆ 最後まで不明朗な政府の北朝鮮政策
◆ 県警と暴力団に約9700万円の損害賠償を命じた神戸地裁の判決
◆ 田原総一郎氏の聞き捨てならない発言
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今年最後の小泉語録

小泉首相のふざけた発言とその後の人を食った薄ら笑い最後までつき合わされた一年であった。21日の各紙は、05年度予算の財務省原案が閣議決定された後の小泉首相の発言をつぎのように報じている。

「いい予算案が仕上がった。着実に構造改革が進んでいる」

しかし各紙の評価はどの記事を見ても不十分な財政改革とこれからの国民負担増は避けられないという否定的なものばかりだ。
もし小泉首相が本気で「いい予算案だ」と思っているのであれば彼は何も理解していない馬鹿首相ということになる。他方、もし彼が深刻な財政状況に正面から立ち向かう予算でない事を知りながら、「いい予算案だ」と言っているのであれば、国民を見くびった許しがたい発言だ。この種の小泉発言を我々は今年一年何度聞かされてきたことか。今年最後の小泉語録なのだろうか。

丁度同じ頃、海の向こうではブッシュ大統領が今年最後の記者会見を行ったと報じられた。どんなにイラク情勢が混乱していようとも、彼の言う事はいつも同じだ。「テロリストは失敗し、選挙は実施され、イラクは民主国家になると確信している」(21日日経新聞夕刊)。そう言い残してワシントン郊外のキャンプデービッド山荘に向け飛び立ち二週間近くの休暇に入ったという。その直後にイラクでは米軍基地が爆破され、イラク戦争始まって以来の最大の被害を蒙った。

私の手元に、「IQ100以下のバカがブッシュを再選させた」という雑誌サーカス12月号の記事の切り抜きがある。その記事は、米国50州のSAT(米国大学進学適性全国テスト)から試算したIQの表で、コネチカット州113をトップとして最低のミシシッピー州の85まで幅があるが、IQ100までの上位18州は17位のバージニア州を除いてすべてケリー、25位のIQ98アラスカ州以下は、ものの見事にすべてブッシュを選んでいる。小泉首相を支持する者のIQ調査を日本のマスコミもやったら面白い結果が出ると思う。

最後まで不明朗な政府の北朝鮮政策

 22日付の産経新聞夕刊、23日付の読売新聞朝刊は、「遺骨鑑定」などの検証結果を北朝鮮に直接説明するため、外務省の斎木昭隆アジア大洋州局審議官を25日にも北京へ派遣する方向で検討にはいったと伝えている。さらにはこれとは別に、北朝鮮から再回答を受け取る際に、外務省幹部ら実務者をピョンヤンか北京に派遣して内容を詳しく聴取することを検討しているという。一体いつまでそんな事務レベルのやりとりを繰り返すつもりなのか。しかもその内容を外務省は国民に隠し続けている。

 拉致問題をこじらせた張本人の小泉首相は、終戦60周年を迎える来年になんとしてでも日朝国交正常化を自分の手で成し遂げ歴史に名を残したいらしい。22日付の夕刊フジは首相官邸周辺の次のような証言を紹介している。
「最近、首相は機嫌が悪く、周囲に当り散らす場面もある。先月チリで行われた日米、日露首脳会談で、ブッシュ大統領やプーチン大統領に『金総書記は信頼できる人物。私は2度も会ったから分かる』と胸を張ったのに、一ヶ月もたたず、ニセ遺骨で面子を丸つぶれにさせられたこともあるようだ・・・不思議なのはいまだに金総書記を見限っていない。それどころか、周囲に『経済制裁はしない』とまで言っている。いまだに『金総書記は何とかしてくれる』という願望があるのではないか・・・」

県警と暴力団に約9700万円の損害賠償を命じた神戸地裁の判決

 23日の各紙が大きく報じている。神戸地裁の村岡泰行裁判長が22日、兵庫県県警と暴力団組長の非を認め損害賠償を命じる判決を行った。この裁判長にエールを送りたい。これは快挙だ。

 この事件は、02年3月、神戸商船大学の大学院生、浦中邦彰さん(当時27歳)が暴力団に拉致、殺害された事件である。暴力団組長らと駐車トラブルに巻き込まれた浦中さんは、執拗な暴行を受けた末、河原に放置されて殺害された。本人が携帯電話で助けを求めていたのに警察は十分な助けをとらなかった。匿名の女性から「やくざのオッちゃんが暴れている。からまれていきなりなぐられた」と通報があったのに警察はとりあげなかった。さぞかし無念であったろう。過去にもこのような事件は多くあった。女性が監禁された事件や桶川事件のように警察の不作為で女性が殺された事件、暴走族による殺人事件の可能性が高いのに自殺とされたままになっている事件など警察の不手際によって助かるものも助からなかったケースが報じられた。交番に助けを求めたけれど「ヤクザが怖い」といって警官が取り合わなかったという事件もあった。
 警察は本気で国民を守る気があるのかと疑われても仕方がない対応だ。他方において竹下登元首相の褒め殺し事件を思い出すまでもなくこの国の政治家と暴力団の癒着の話は後をたたない。警察官僚の多くが暴力団関係のビジネスに天下っていることも周知の事実だ。北海道警察の組織的裏金作りなど警察の腐敗は広く深い。「組長らが浦中さんに対する暴行をエスカレートさせた背景には、警察官らの組織的な対応のつたなさ、暴力団に対する不適切な対応が大きく影響している」とした村岡裁判長の判決にこの国の権力者の闇に放つ一条の光明を見る思いがした。

 田原総一郎氏の聞き捨てならない発言

22日夜の筑紫哲也のニュース番組で筑紫哲也氏と田原総一郎氏、桜井よしこ氏、鳥越俊太郎氏の三人の討論があった。その中で北朝鮮の拉致問題に議題が及んだ時、田原総一郎氏が聞き捨てならない発言をした。外務省の幹部から直接に聞いた話だと、自分の情報力を誇示しながら、「横田めぐみさんの遺骨と言って渡されたものを外務省は本物と思っていた。その旨小泉首相に伝えて小泉首相もそう思っていた。だからそれが偽者と分かった時に外務官僚も小泉首相も腰を抜かさんばかりに驚いた。北朝鮮側も偽者とは思っていなかった。金正日も知らなかった。北朝鮮側も困っている。これで拉致問題は見通しが立たなくなった」などということを、興奮気味にしゃべり続けたのだ。しかも「外務省の幹部から直接聞いた」と何度も繰り返した。これに呼応するかのように桜井よしこも「私も聞いた」などとしゃべっていた。隣の鳥越俊太郎氏は自分のところにはそういう話は無かったといわんばかりに黙っていた。

これが事実とすれば日本のメディアの一部と官僚の結託による大変な背信行為が日本では行われているということだ。メディアと外務官僚が結託して世論を欺いているということだ。そもそも外務省幹部が、拉致家族や国民をさしおいて、特定のマスコミ関係者に情報を流す事自体、どんでもないことだ。それよりも、権力側の不正をチェックする立場にあるメディアの一部が、情報ほしさに裏で権力側と誼を重ねているということがこれではっきりした。テレビに出ている何人かのコメンテーターの中にも外務省幹部との付き合いを私に口にする者もいる。実務者会議から帰ってきたばかりの藪中局長が一部の記者と酒を飲みながら裏話を話していたということも聞いた。官僚は一部のメディアに意図的に情報の一部を流す。卑しい根性の御用ジャーナリストは、官僚との密接な関係を保って安易に情報を取ろうとする。こんな関係から報道がつくられては、国民はたまったものではない。

http://homepage3.nifty.com/amaki/pages/ns.htm

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