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「米国と一線」、仏政府は安堵 拉致の2記者解放
「すばらしいクリスマスのプレゼントだ」。拉致された欧米人の殺害が相次ぐイラクで、仏公共ラジオのクリスチャン・シェノ記者(37)とフィガロ紙のジョルジュ・マルブルノ記者(41)がそろって21日解放された知らせに、フランスは国中が喜びにわいた。自己責任や無謀さを問う声はなく、124日間の人質生活に耐えた2人をねぎらう声が広がった。
「国家の名において彼らをみんなで迎えようじゃありませんか」
上院の審議中、ラファラン首相が「解放」を報告すると、議場からは大きな拍手が起きた。2人の家族にはシラク大統領が自ら電話をかけた。休暇先のモロッコに20日着いたばかりの大統領夫妻は、22日にも帰国する2人を迎えるため急きょパリに戻ることを決めた。
8月に2人が消息を絶って以来、国営ラジオは毎日、「2人のことを忘れません」という著名人の応援メッセージを放送し続けた。パリなど約30の主要都市の市庁舎には2人の写真が掲げられた。ただ今月20日で拉致から4カ月が経過し、重苦しい雰囲気も漂い始めていたところだった。
2人は8月20日、バグダッドからナジャフに取材に向かう途中、シリア人運転手とともに武装集団に拉致された。
仏政府はバルニエ外相を中東に派遣、各国首脳やイスラム指導者から支持を取り付けた。犯人グループが当初、フランスの公立校でスカーフ着用などを禁じた宗教シンボル禁止法の撤廃を求めたため、在仏イスラム団体指導者がイラクを訪れ、同法の目的がイスラム教抑圧ではないことを説いて回るという動きもあった。
現在のイラクの治安悪化は、米国の単独行動主義的な戦争と戦後処理に起因するというのがフランス政府の立場。英国やイタリア、日本など、米国の要請に応じて部隊派遣に応じた国々の人質が次々に殺害されるなか、米国と一線を画す政策の「正しさ」を実証するためにも、仏政府としては何としても人質の無事解放にこぎつけたいところだった。それだけに、仏政府内に広がる安堵(あんど)感は強いものがある。 (12/22 16:54)
http://www.asahi.com/international/update/1222/005.html