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アウシュビッツ「知らぬ」、5割近くに 英国
英国のハリー王子(20)が仮装パーティーでナチス兵士の制服を着たことが暴露され、謝罪した問題をきっかけに、ホロコースト(大虐殺)の記憶の風化を懸念する声が広がっている。ナチス・ドイツによってユダヤ人らが大量虐殺されたアウシュビッツ強制収容所(ポーランド)の解放から60年。特集番組に合わせBBC放送が行った調査では、アウシュビッツの名前も知らない英国人が5割近くにのぼった。
BBCは昨年12月、英国の16歳以上の4000人を対象にホロコーストに関する世論調査を実施。アウシュビッツの名前すら一度も聞いたことがないと答えたのが全体の45%にのぼった。35歳未満では60%を超え、若者の間でホロコーストに関する知識が乏しくなる傾向が顕著だった。
ハリー王子の行為については、ホロコーストで親族を殺された保守党のハワード党首が「(声明だけでなく)公の席で直接、謝罪すべきだ」と厳しく批判、悲劇を身近に感じている人々の心情を代弁した。ユダヤ人団体などから、王子をアウシュビッツに招待し、歴史を追体験することで反省を促そうという声もあがっている。
インディペンデント紙に対し、歴史家のアンソニー・ビーバー氏は「(王子の行為は)ばかげていて、謝罪すべきなのは確かだ。ただ、アウシュビッツを知らない人が5割という方が衝撃的だ」と語った。
(01/15 15:04)
http://www.asahi.com/international/update/0115/008.html