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《 チャリティ・コンサートに小泉首相を招待 》 〜 自衛隊イラク派兵反対ハンスト・リレーマラソン 〜
「ガンジーの会」トップ・ページ
http://www.h2.dion.ne.jp/~hansuto/
《 ガンジー村通信 2004/12/16 vol.62 》
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000131341
内閣総理大臣
小泉純一郎殿
慌しい師走の候を迎えましたが、ご健勝にお過ごしのことお喜び申し
上げます。
私たち、文芸評論や劇作家、オペラ演出家、作曲家、写真家など芸術関
係の仕事に携わるものが、自衛隊のイラク派遣に反対して結成した「ガン
ジーの会」では、ガンジーの「非暴力」と「市民の不服従」の思想に則り、
「市民の不承認」の意志表示行為として、今年の1月26日から、リレー
式のハンスト・マラソンを続け、現在までに述べ人数で1000人近い市
民が、全国各地からハンストに参加、ストは一日、一時間、一分一秒も途
絶えることなく続いております。中には、毎週3回24時間ハンストを続
け、体重が15キロ以上も減った人、4日間連続ハンストを行った人もい
ます。
今回、自衛隊のイラク派遣期限が切れるに当たり、貴総理大臣が、国民
世論の60%以上の反対の声を押し切って、延長を決定されたことに対し
て、私たちは、延長に反対する声明を公にするとともに、12月14日深
夜0時00分から、14人のメンバーとともに24時間グループ・ハンス
トを行いました。
私たちは、このハンスト・リレーを立ち上げた時、自衛隊の派遣が終わ
るまで続けることを、会則に謳いました。つまり、今回、派遣が延長され
たことで、もう一年、ハンストを続けなければならないことになりました。
一日24時間とはいえ、一年間毎週一回ハンスト続けることは、身体的に
も、精神的にもかなり辛い「行」です。それをもう一年続けなければなら
ないことで、私たちは、正直に言って、かなり重い気分に沈んでいます。
戦争に始まり、戦争に暮れたこの忌まわしい一年。その最後をこのよう
に重い気持ちを背負ったまま、過ごすのはいかにも辛いということで、毎
週火曜日、ニューヨークからハンスト・リレーに参加してくれている、ア
メリカを代表するラグタイム・ピアニストの池宮正信さんを招き、渋谷乃
木坂のライブ・スペース「コレド」(03−3470−2252)で、
『クリスマス・ラグタイム・コンサート』を開くことになりました。
承れば、貴総理大臣におかれましては、大のエルビス・プレスリーのフ
ァンであられるとか。つきましては、自衛隊のイラク派遣や郵政改革など
など難問に次々と取り組まれ、たまりにたまったご心労を洗い流して頂こ
うと、貴総理大臣をコンサートにお招きしたく、一席用意させていただき
ました。アメリカ南部の黒人コミュニティの中から生まれてきたラグタイ
ムは、ジャズやブルース、ゴスペルと並んでアメリカの大衆音楽の源流の
一つとされております。ということは、プレスリーのロックン・ロールの
源流でもあるわけで、貴総理大臣におかれましても、当然関心を持って聞
き、楽しんでもらえるものと確信しております。
コンサート終了後は、クリスマス・パーティを予定しておりますが、も
しご来席頂けるようでしたら、自衛隊のイラク派遣の是非について討論会
に変えることも吝かでありません。新聞各紙の世論調査によりますと、貴
総理大臣への国民の支持率は大幅に低落しております。その理由として最
も多くの国民が挙げたのが、派遣延長について貴総理大臣の説明が不足し
ているということでした。私たちの会は、貴総理大臣の目から見たら、ご
みにも当たらない小さな組織です。だがしかし、自衛隊がイラク派遣され
て以来、最も根源的に、鋭く、持続的に長期間にわたって反対の意志を表
明してきたのは、おそらく私たちだと思います。そうした意味で、もっと
も鋭く対立する敵同士が、忌憚なく意見を交わし、ディベートすることは、
国民の不信感を払拭する意味で、大変意義のあることだと思います。テレ
ビ・メディアも大きく取り上げるはずです。そしてもし、ディベートで私
たちが論破されれば、このハンストをその場で中止することも吝かではあ
りません。私たちは、もっとも鋭く対立しあうもの同士こそが、徹底的な
ディベートを通して、分かり合える可能性を持っていると信じております。
なぜなら、議論となる問題について、最も深く考えているから・・・・。
どうか、虚心に、私たちの意図するところを受け止められ、20日夜、
コレドにご参席下さるようお願い申し上げます。
最後になりましたが、向寒の折、くれぐれもご自愛上、国務にご精励さ
れんことを祈っております。
12月15日 「ガンジーの会」代表:末延芳晴