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フジモリ復活の可能性?(エウロパ・プレスより)
2004年12月12日付のエウロパ・プレス(Europa Press:電子版)は次のような見出しの記事を掲げました。
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『ある調査によると、立候補が許されたらフジモリが次の大統領選に勝利するかもしれない』
http://www.europapress.es/europa2003/noticia.aspx?cod=20041212192931&tabID=1&ch=120
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これによりますと、2006年に予定される大統領選挙に関連してデイタム(Datum)社が行った世論調査の結果、次のような結果が出たそうです。
アルベルト・フジモリ:24%
バレンティン・パニアグア前大統領(2000〜2001):18%
アラン・ガルシアAPRA(アメリカ革命人民同盟党):15%
現職のアレハンドロ・トレドは9%を割り込む低支持率ぶり(不支持は87%)で、すでに次の立候補を断念しています。彼はインディオ出身ですが、「靴磨きから大統領へ」というスローガンとは裏腹に、スタンフォード大学で博士課程を得て世界銀行やハーバード大学で働くバリバリの親米派、しかも彼はシカゴ大学のアーノルド・ハーバーガー(Arnold Harberger)の直系の弟子です。このハーバーガーは、ヘンリー・キッシンジャーの下でピノチェットのクーデターに直接絡んだ人物として知られ、米国資本中心の新自由主義経済の提唱者の一人でもあります。
ペルー国民はみなこのようなことは知っており、その政策はFTAA(米州自由貿易地域)を通した米国の新植民地主義として強い指弾を受けています。ただ、フジモリにしても、新自由主義経済を喜んで導入した大統領であり、トレドの経済政策は基本的にフジモリの踏襲に過ぎません。
中南米で80年代後半からこの経済政策を導入した国は、メキシコ、ペルー、チリ、アルゼンチンと、ことごとく破綻をきたし、欧米系ハゲタカどもと国内の資本家・地主階級が経済破綻と政変を操りながら良いように食い荒らし、中産階級は没落し、不正と腐敗が一般化し、貧富の差が極端に拡大しています。
フジモリは、その半独裁的なやり方もあったのですが、主として米国の都合で切り捨てられたわけで、また米国の都合で戻される可能性もあります。なおフジモリ政権を利用して膨大な利権と地位を築き上げた勢力の中に、あのオプス・デイがいることも忘れてはなりません。
いずれにしても救われない国です。
追加情報:
この記事を掲載しているエウロパ・プレス紙は、エル・ムンド、ABC、IBLNEWSなどの報道機関に多くの情報を提供しており、外国の報道機関もよくここの記事を引用しています。実はこの新聞は1960年代にオプス・デイによって作られたもので、スペイン・欧州だけでなく、中南米の情報網をかなり強く支配しています。