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【モスクワ町田幸彦、ロサンゼルス國枝すみれ】ロシアの石油大手ユコスの会社更生手続きの申し立てを審理した米テキサス州ヒューストンの連邦破産裁判所は16日、ユコスの主要子会社ユガンスクネフチガスの競売一時差し止めの仮処分申請を認めた。しかし、ロシア政府当局は19日、ユガンスクネフチガスの株式77%の競売を予定通り実施する方針だ。米司法当局の決定にプーチン露政権が反発するのは必至で、米露関係の悪化は避けられない。
ロイター通信などによると、決定は会社更生手続きについての判断は示さなかった。焦点の子会社競売差し止め請求に関しては、「ロシア政府を除外する」として、落札が有力視されているロシア準国営ガスプロムや融資銀行団を競売参加から規制することで、事実上競売の中止を命じた形にした。露政府除外の形式をとったのは外交的配慮とみられる。
一方、インタファクス通信によると、モスクワ仲裁裁判所は「ユコス問題はすべてロシアの法律によって審議されるべきで、外国の裁判所は介入できない」と強調している。
ユコスは、同社の原油生産量の6割を占めるユガンスクネフチガス保有が死活問題とみて、競売阻止のため米破産法に基づく会社更生手続きを開始した。しかし、巨額の追徴課税で経営危機に陥ったユコスに対して、主要子会社売却による納税未払い分を補う措置をとった露政府当局に、米裁判所が法規制の判断を下すことは困難とみられていた。
ユコスに対する追徴課税額は約275億ドル(2兆8737億円)で、納税分はうち2割弱にとどまっている。同社は20日、会社清算の是非について討議するため臨時総会を開く予定だったが、大株主の石油大手シブネフチの反対で開催取り止めになった。
ユコスのホドルコフスキー元社長は昨年10月、10年前の国営企業民営化に伴う横領などの罪で逮捕・起訴され、現在も拘留中だ。同氏は反プーチン大統領派だったことから、司法当局による粛清の性格を帯びた脱税事件に発展した。
米国務省のバウチャー報道官は15日、ユコス事件について「ロシア・ビジネスに関する評価への懸念を表明する」と述べ、プーチン政権の強権支配が経済界に及ぶことに警戒感を示していた。
毎日新聞 2004年12月17日 13時08分
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kigyou/news/20041217k0000e030061000c.html