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12/13 21:39 手口はKGB流? 猛毒検出、政権側苦境
ウクライナ大統領選に絡んだ「オレンジ革命」の主役、野党候補
ユシチェンコ元首相へのダイオキシンによる「毒殺未遂」に、旧ソ
連国家保安委員会(KGB)の後身であるウクライナ国家保安局が
関与している疑いが出てきた。毒を盛るのは「KGBの手法の一つ
」との指摘もあり、今月二十六日のやり直し決選投票を前に、政権
側はさらなる苦境に立たされた。
▽悪いすし
ユシチェンコ氏は九月五日、国家保安局のスタシュク副長官の別
荘でスメシュコ長官らと会食した。保安局が選挙に介入しないよう
申し入れるためだった。食卓にはすしやザリガニ、コニャックなど
が出されたという。
その晩、ユシチェンコ氏は激しい頭痛や腹痛を訴え、側近らが十
日にチャーター機でウィーンの病院に搬送した。担当医は「入院が
あと数時間遅れたら生存の確率は20%だった」とタス通信に語っ
ている。
その時点ではダイオキシン中毒特有の皮膚障害があまり出ておら
ず、原因物質を突き止められなかった。病院長は、ダイオキシンが
使われたのは「検出が困難と思ったからだろう」と話す。
「毒殺未遂」を訴えたユシチェンコ氏に、政権側は「『悪いすし
』にあたっただけ」などととぼけ続けた。
▽分かれる見方
事態が大きく変わったのはユシチェンコ氏を診察したウィーンの
病院長が今月十一日、容ぼうの激変は「ダイオキシン中毒が原因」
との診断結果を発表してからだ。
「(欧米志向の)ユシテェンコ氏が選挙前に毒殺されかかってい
た」。欧米メディアはこうした見方を一斉に伝え、「苦境の中、『
選挙とオレンジ革命』を乗り切ってきた」同氏をヒーロー扱いする
論調が目立った。疑惑を調査する最高会議特別調査委のポリシュク
議員は十三日、記者団に「毒殺未遂は確かにあった。顔の変化はダ
イオキシン中毒を示している」と語った。
一方で、フィンランドの毒物専門家ワルチアイネン氏は、ダイオ
キシンの使用はすぐに原因が特定できるため「最悪の手段」と述べ
、暗殺未遂説に疑問を示す。
ロシア通信によると、ワルチアイネン氏は/(1)/ダイオキシ
ンで人を殺害するためには、大量の投与が必要/(2)/長期間に
わたり体内に残るため、証拠として容易に検出される―などと指摘
した。
ウクライナのオルダ保健第一次官は、元首相を検査したウィーン
の病院の発表はそのまま信用できないとの立場を示した。
▽情報機関の手口
十二日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は「毒物は冷
戦時代にKGBや東欧諸国の情報機関が何度か使用した」と指摘。
ユシチェンコ氏の「毒殺未遂」を、一九七八年にロンドンで傘の先
から猛毒リシンを注射されたブルガリアの反体制作家マルコフ氏の
暗殺になぞらえた。
最近では、ロシアのプーチン政権を厳しく批判してきたロシア紙
の女性記者が、今年九月のロシア北オセチアでの学校人質事件現場
に向かう機中で「毒殺未遂」を経験したと語ったケースがある。
今回「ユシチェンコ氏への毒殺未遂」との野党側の主張を「ただ
の食べ過ぎ」と取り合わなかったワシリエフ検事総長(当時)は既
に解任されており、今後捜査が急展開する場面もありそうだ。(モ
スクワ共同=佐藤親賢)
20041213 2225
[2004-12-13-21:39]
12/13 22:09 ダイオキシン特有の症状 元首相「毒殺」で専門家
猛毒ダイオキシンによる「毒殺未遂」被害の疑いが浮上したウク
ライナ大統領選の野党候補ユシチェンコ元首相。ダイオキシンを摂
取したとしたら、どのような症状になるのか。日本の専門家に聞い
た。
「一目見てダイオキシンだと思った」と話すのは国立環境研究所
の森田昌敏(もりた・まさとし)統括研究官。顔が腫れ上がり、黒
っぽくなったユシチェンコ氏の容ぼうはダイオキシンの典型的な症
状と推測する。
森田氏によると、摂取から発症までの時間は量にもよるが、二、
三日から二週間。体調の異変から約三カ月がたっているユシチェン
コ氏に関しては「ダイオキシンそのものによる危険な時期は過ぎた
」とみる。
顔の症状は順調なら一年ぐらいで消えるが、免疫力が低下するた
め感染症に注意が必要という。
九州大医学部の長山淳哉(ながやま・じゅんや)助教授(環境衛
生学)も「ダイオキシンを過剰に摂取すると、ぶつぶつがまんべん
なくできて顔が腫れる症状が出る」と説明する。
長山助教授によると、ダイオキシンの中でも最も毒性が高いもの
では、血中濃度が通常値の約千倍になると皮膚の症状が出てくる。
ユシチェンコ氏は同様に千倍のダイオキシンが血中から検出された
と報道されており、助教授は「ダイオキシン中毒であることを補強
する情報だ」と指摘している。(共同)
20041213 2208
[2004-12-13-22:09]