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(回答先: ユーシェンコに毒を盛ったのは誰かを推理する?(意外な犯人像) 投稿者 戦争屋は嫌いだ 日時 2004 年 12 月 12 日 21:51:36)
<ウクライナ>「政権側による仕業」とユ元首相が強調
【モスクワ町田幸彦】
ウクライナ大統領選挙の野党候補ユーシェンコ元首相は12日夜、精密検査を受けていたウィーンから帰国、キエフ空港で記者会見した。ダイオキシンの毒物被害が認められた検査結果について、ユーシェンコ氏は「政権側による仕業であると確信している」と報道陣に強調した。その上で、「検事総長が法に従って行動すれば、誰がやったかはいずれ分かるだろう」と語った。また、ウクライナ検察当局は11日、毒殺未遂の疑いで新たな捜査を始めた。
タス通信は12日、9月に同国の情報機関、国家保安局長官らと会食後に体調が急変したとのユーシェンコ氏の主張を報道した。夕食会は保安局副長官の別荘で開かれ、すしや黒パン、カニ、ワインやコニャックなどが振る舞われたという。
ユーシェンコ氏は同月に顔面がはれあがる原因不明の病気にかかり、ウィーンの病院に緊急入院した。野党側は「何者かによる毒殺未遂の疑いがある」と訴え、検察当局が捜査に乗り出したが、当局は10月にウイルス性の感染症と結論付けていた。ユーシェンコ氏は今月10日にウィーン市内の病院で再検査を受けた。
同氏の毒物被害疑惑をめぐり、ウクライナのクチマ大統領、与党候補ヤヌコビッチ首相はコメントしていない。
ユーシェンコ氏は12日、帰国会見に先立ちウィーンでも主治医とともに記者会見し、「ウクライナ独立後、政権の座にあった者たちは最後の日々を迎えている」と述べ、26日の大統領選再選挙に自信を見せた。
◇どんな方法が考えられるか 識者の推測
猛毒のダイオキシンを盛られたとされるウクライナの野党大統領候補、ユーシェンコ元首相。ダイオキシンが使われたとしたら、どんな方法が考えられるのか。識者に推測してもらった。
生物化学兵器に詳しい常石敬一・神奈川大経営学部教授(科学史)は「本当にやられたのかどうかは疑わしいが、やられたとして可能性は二つある。ダイオキシンを直接使う場合だが、保管しているのは、特定の国家機関などに限られるため、犯行に使えば、すぐ足がついてしまうので、考えにくい。もう一つは、昔、日本で使われていたような農薬や枯葉剤にもダイオキシンが含まれているので、そうした物を使った可能性もある」と見る。その一方で「ただ、会食後に容体が急変したというのは、症状が出るのが早過ぎる。血液から通常の約1000倍の濃度のダイオキシンが検出されたというのも、第三者機関が調べた生のデータが出てこないと何を基準にしているのか判断しがたい」と首をかしげる。
金沢工業大の露本伊佐男助教授(環境化学)は「ダイオキシンの致死性の高さは、サリンの2倍、青酸カリの1000倍。人が致死量を一度に摂取した例はないが、動物実験で摂取から死に至るまでに1週間から7週間かかる」と話す。形状については「純度の高いものは白色の粉末。精製には高度な専門知識を要する。この場合、致死量は体重1キロ当たり0.6〜2.1マイクログラムとごく微量。食べ物や飲み物に混ぜれば、まず気付かない」とし、「故意に毒として使用する場合、可能性として考えられるのはこの粉末の結晶を混ぜるか、都市ごみなどの灰を混ぜるか」と推測。「急性の毒性症状としては肝障害、甲状腺障害などがあり、人間の場合(報道のような)頭痛、腹痛も十分ありうるだろう」と話した。
一方、内藤裕史・筑波大名誉教授(中毒学)によると、純度の高いダイオキシンであれば、致死量を食事に混ぜてもにおいや味は感じない。一方、ダイオキシンを不純物として含む除草剤などを混ぜれば、食べた瞬間に異常を感じ、直後に中毒症状が出るという。
内藤名誉教授は「ユーシェンコ氏の顔つきの変化は、ダイオキシン類を含む塩素系化合物を摂取した際に出る特徴的な症状で、ダイオキシンを摂取したとしてもおかしくない」と話す。
また、ダイオキシン類は脂肪に溶けやすいため、いったん体内に入ると組織の脂肪に吸着。人工透析などで血液を浄化しても、体内に蓄積したダイオキシンは排出が困難で、命はとりとめても、発がんの危険性が高いなど、長期的な健康被害に悩むことになるという。
◇ダイオキシンとは
ダイオキシンはベンゼン環が2個の酸素原子で結びついた塩素化合物の総称で、人工的に合成されるものの中では最も高い毒性があるといわれる。毒性の指標では、天然毒のフグ毒よりも毒性が強い。
ダイオキシンの毒性は通常、ダイオキシン類の中で最も強毒の「TCDD(2、3、7、8テトラクロロ・ジベンゾ・パラ・ジオキシン)」をマウスに食べさせて影響を調べる。
国立医薬品食品衛生研究所総合評価研究室の広瀬明彦主任研究官によると、人体への影響は中毒など急性のものより、発がん性や免疫機能の低下、内分泌系の障害や胎児への影響など長期的な被害が深刻だ。塩素系化合物は、摂取すると皮膚が変形する「塩素ざ瘡(そう)」という皮膚炎症が現れるという。
(毎日新聞) - 12月13日13時9分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041213-00000027-mai-int