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イラク帰還兵 心の闇と戦う 【反米嫌日戦線 LIVE and LET DIE】
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投稿者 木田貴常 日時 2004 年 12 月 13 日 17:33:50:RlhpPT16qKgB2
 

イラク帰還兵 心の闇と戦う
http://ch.kitaguni.tv/u/5028/%c0%a4%b3%a6%b0%ec%a4%ce%a5%c6%a5%ed%b9%f1%b2%c8%a1%a1%ca%c6%c4%eb/0000160472.html

BS国営放送で、『イラク帰還兵・心の闇と戦う』ってのやってた。

こいつは海外ドキュメントではなくて、自主制作の番組。素晴しい内容で、こんなのばっかりだと、受信料払うかもしれんな。

今年7月、イラクに駐留する米兵の精神状態に関する調査報告書が発表された。アメリカの医学雑誌が軍の協力で行なった調査である。

それによると、2003年10月から12月に帰還した米兵、16,925人のうち268人がPTSD(心的外傷後ストレス障害)や深刻な精神障害となっている。約16%にのぼる勘定になる。


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イラクで負傷した米兵はドイツのランドスツール米軍病院で数日間応急処置を受ける。

リチャード・ジョーダン医師は語る。

「毎週イラクから戻ってくる、兵士の精神的障害は深刻です。イラクから飛行機で送還されてくる40〜50人の兵士のうち2〜3人は精神に大きな問題を抱えて送還されてきます。数は増える一方です」

PTSDは衝撃的な体験によって引き起こされる。体験したことが後々まで幻覚や悪夢となって現れるといった症状が出る。脳の中で記憶を司っている海馬という部分の機能が低下した為におこるとされている。

PTSDの兵士には、医師の治療とともに、従軍牧師のカウンセリングが施されている。

従軍牧師キャサリン・ペース大尉は語る。

「イラクでいろいろな(虐殺やむごたらしい死体を見る)経験をしてきた帰還兵の心を癒すのが、この病院の役目です。入院している兵士の殆どが、3時間おきぐらいに目が醒めています。『ぐっすり眠っていいんです。襲撃をけいかいすることはもうありません』と話します。兵士にとって正常な状態に戻るのは難しいことです」

ドイツの病院で応急処置を受けた兵士は米帝に戻り、軍の病院で本格的な治療を受ける。ワシントン州のルイス陸軍基地には、これから地獄に逝くものと地獄から帰ってきたものでゴッタガエシテいる。この基地内にあるルイス陸軍病院は、イラク侵略戦争開始後、PTSDへの対応に追われるようになった。常時、数十人の患者の治療を行なっている。

イラクから帰還した兵士には、睡眠障害や悪夢が多発している。イラク駐留軍の交替時期になると、大量の患者が入院してくる。それは、PTSD治療の有効な研究対象になると軍医は考えている。PTSDの決定的な治療方法はまだ見つかっていないのだ。軍の治療で回復が見られない患者は、滞在型の施設で治療が試みられている。

カリフォルニア州退役軍人施設内にある、国立PTSD治療センター。ここではベトナム戦争時!の患者をメインに、300人のPTSD患者を治療している。患者は数か月入院し、その間、毎日カウンセリングを受ける。


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●患者例1 海兵隊員アレックス・ジマーマン(20才)の場合。

彼は、イラク侵略戦争開戦から9ヶ月間、最前線で任務につき、バクダッドでの激しい戦闘も経験した。

「イラクで体験したことの悪夢を見ます。あまり深刻に考えていませんでした。ストレスを感じているんだなぐらいに思っていました。でも、その悪夢が毎日あらわれるようになったんです。基地の敷地内を夜、運転していた時、突然、過去の記憶がよみがえりました。基地には湾岸戦争のとき持ってきたイラクの戦車が置いてありました。その戦車を見た時、思わずハンドルを切って道路から外れてしまったんです」

「イラクに戻ったと思ったんですか?」

「一瞬ね。ちょうど砂漠のような地形になっていて、道から外れるとクルマは砂の中で止まっていました。いったい自分は何をしているんだろうと、我に帰ったんです。」

アレックスはイラクで体験した出来事がもとで、PTSDを発症したと医師たちは見ている。

混乱が続いていたときのことだ、アレックスは不審なクルマを見つけ発砲した。クルマの中にいたのは、幼い少女とその家族だった。アレックスは銃弾で血まみれになった少女を抱え、助けを求めて走った。しかし、少女は亡くなった。

国立PTSDセンター フレッド・ガスマン センター長の話。

「軍隊では、敵から自分や仲間の命を守らなければならない。敵を倒す任務があると、訓練で叩き込まれます。しかし、兵士は人間の心を持っています。軍服を着たからといって、人間の心の奥底にあるものまで無くなってしまうものではありません。その、人間としての心が、衝撃的な出来事と対面した時、彼らを苦しめはじめるのです」


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◇PTSDのきっかけとなった出来事。兵士達への調査より。

・敵から撃たれた。・市民の殺害に関与した。・仲間が死亡した。・救助されずに負傷している、子どもや女性を見た。


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●患者例2 元海兵隊軍曹ジミー・マーシー(33才)

イラクに去年1月から5月に駐留し、55人の部下を指揮してきたジミー。彼はPTSDの症状が改善せず、自宅で療養を続けている。

ジミーはアメリカに戻って1年半たった今でも、誰かに狙われているという恐怖に脅えている。

「イラクに行く前は、鍵をかけないで寝ることもしょっちゅうでした。でも、イラクから帰ってきてからは警戒心が強くなったのです。誰かが自宅に侵入してきたときの為に、防犯装置を付けました。警報で目が醒めますからね」

ジミーがイラクから帰ってきたとき、それまでと人が変わってしまっていたと、妻のジャッキーは言う。

「ジミーは外見は全く健康的な男性に見えますが、心の中にはまったく異なるもう1人の人間がいます。週に4〜5日は悪夢にうなされています。叫び声をあげたり、枕を叩いたり、けっとばしたり、ぐっすり眠れることなんて彼にはありません。私が起こすと、彼は自分が何をしていたのか覚えていないのです。」

ジミーの心に深く刻まれた体験。それは、一般の市民を殺害したことであった。

「私は、バグダッド郊外をハンビーで走っていました。すると、通りの向こうの方で、イラク人たちがプラカードを掲げながら叫び声をあげていました。デモ隊のようでした。サダムフセインとイスラム教の指導者の写真を掲げていました。

クルマを止めて、戦車に乗っていたアメリカ兵に『いったい、あそこで何がおきているんだ』と、聞きました。兵士は『大丈夫です。彼らは武器を持っていません』と、答えました。しかし、そのとき突然こちらに向けて発射された銃声が聞こえました。私は即座に肩に掛けていた武器を手に取り、狙いをつけてデモ隊に向けて発砲を始めました。私の部隊の部下たちもすぐに攻撃を開始しました。

一通りの攻撃を終え、我々は武器と死体を確認しに行きました。しかし、そこには武器はありませんでした。我々はデモをしていただけの、無実の民間人を殺害してしまったのです。」

この出来事は、ジミーの部下たちの兵士を動揺させてしまう。ジミーは必死に動揺を抑え、平静さを装うとした。

「部下たちは、私に質問をしてきました。『軍曹はこの事態を、どう説明するのですか?』。私は、『我々は政治家ではない。倫理的に何が正しくて、何が間違っているのかを決める為にここにいるわけではない。大統領から命令された任務を遂行するために、ここにいるんだ』と。」

それは、ジミー自身が自分の心に言い聞かせていた言葉。しかし、やがてジミーはそれでは、自分の心を納得させることができないことに気付く。そして、悪夢にうなされるようになる。

「銃の引き金を弾くのは簡単です。問題はその後です。殺したのは敵の兵士ではなかった。民間人に気付いた。その後が大事なんです。私は結果的に、民間人に対しても引き金を弾いてしまいました。それに気付いた時に、それがトラウマとなって、苦しみ始めるんです。

その後も、同じような事件が続き、もうたくさんだと思うようになりました。沈黙を保ってはいけない。何が起こったのか、正直に口に出して言わなければならないと思うようになりました。 我々は48時間の間に30人以上の民間人を殺しました 」

ジミーは『民間人を殺害することは罪です』と、上官に告げた。その後イラクの国内の基地からの配置転換を言い渡され、ジミーは自ら除隊した。

イラクの帰還から1年半経った今でも、彼は悪夢と恐怖に悩まされ続けている。

投稿者:死ぬのはやつらだ

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