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【カイロ小倉孝保】来年1月のイラク移行国民議会(275議席)選挙でイスラム教シーア派を中心とした有力22政党・グループは9日、「統一イラク同盟」を結成して統一名簿で選挙を戦うと発表した。同派の最高権威、アリ・シスタニ師の指導力で合意にこぎつけたという。一方、スンニ派は最大政党の「イラク・イスラム党」が9日に立候補者名簿を届け出たものの、選挙の延期を求める立場は変えていない。スンニ派の大勢は今も選挙ボイコットの姿勢を崩しておらず、選挙に向けたシーア派の「独走」が顕著になっている。
シーア派有力政党「アッダワ」のアリ・アディブ氏らがバグダッドで記者会見して明らかにした。それによると、統一イラク同盟に参加したのは、シーア派最大政党のイラク・イスラム最高評議会(SCIRI)やアッダワ、かつて米国の盟友だったチャラビ氏の率いるイラク国民会議(INC)のほか、北部モスルを中心としたシャンマール族の部族長やクルド人のシーア派グループ、ヤズディと呼ばれる小さな宗教グループなど。
選挙は比例代表で行われる予定で、統一イラク同盟の立候補者名簿には、それぞれの政党から228人の名が挙がっている。シーア派の反米指導者、ムクタダ・サドル師派の代表も参加しているが、サドル師自身は名簿に挙がっていない。
統一イラク同盟側は「これは全イラクの結集であり、シーア派だけの組織ではない」と強調しているが、中心がシーア派であるのは明らかだ。
シスタニ師は、選挙を遅らせることなく実施すべきだとの姿勢を鮮明にしており、「シーア派が統一して選挙を戦うなら応援する」と語っているとされる。今回、シーア派が統一名簿を作成したことで、シスタニ師がこれを支持する可能性は高いとみられる。
イラクではシーア派が人口の60%で多数派。しかし、旧フセイン政権は同2割強のスンニ派を中心とし、シーア派の宗教行事を禁止するなど弾圧してきた。
暫定政府が予定通り1月に選挙を実施する姿勢を崩さない中で、スンニ派の有力政党は選挙を延期すべきだと主張している。同派最大の「イラク・イスラム党」幹部は9日、AP通信に対し、275人の立候補者名簿を提出したことを明らかにしたが、「選挙に参加する権利を確保しておくため」と理由を説明。同派の有力宗教組織「イラク・イスラム聖職者協会」は「我々の姿勢に変わりはない」と選挙ボイコットを呼びかけている。
毎日新聞 2004年12月10日 22時56分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/news/20041211k0000m030137000c.html