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平和望めば対話の用意 イスラム原理主義根付かず チェチェン大統領 共同
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投稿者 倉田佳典 日時 2004 年 12 月 10 日 21:01:13:eahs5MlcSyO0.
 

12/10 18:23 平和望めば対話の用意 イスラム原理主義根付かず

 チェチェン共和国の直面する諸課題や今後の展望をアル・アルハ
ノフ大統領に聞いた。(グロズヌイ共同=清水健太郎)
 ―独立派武装勢力の動きは。
 「ロシアからの独立を唱えているのは一部だけ。私は分離主義は
認めないし、一般市民も独立を望んでいない。チェチェンの統一の
ために(独立することをあきらめて)平和を望む勢力から対話の提
案があれば、検討する用意がある」
 ―チェチェンでの戦闘の現状は。
 「二回にわたるチェチェン戦争があったが、既に軍事的な紛争の
段階は過ぎた。爆発や誘拐などの犯罪は起きているが、多くが一般
犯罪。治安機関の対策のおかげで犯罪は少なくなってきている。市
民にとって平和的な生活が見えてきた」
 ―イスラム原理派のワッハーブ主義はチェチェンに浸透している
か。
 「チェチェン人の信じるイスラム教とワッハーブ主義との間には
多くの不一致点がある。ワッハーブ主義がチェチェンに根付くこと
はないだろう」
 ―チェチェン難民の現状は。
 「すでに三万五千人もの難民がチェチェンに戻ってきた。だが住
宅難などに直面している。職が少ないことも問題を深刻化させてい
る」
 ―復興への取り組みは。
 「来年に新たに住宅や学校、病院の建設を計画している。雇用創
出のため、れんが工場建設や農業への投資などを進めたい」
 ―石油分野で計画は。
 「チェチェン共和国内には、発見されていない油田がある。ロシ
ア石油大手と協力して採掘だけでなく、精製加工工場をつくりたい
。石油産業以外のハイテク分野などでも外国のパートナーを見つけ
たい」
  ×  ×  ×  
 アル・アルハノフ氏 カディロフ前大統領の暗殺に伴う今年8月
の大統領選で当選。親ロシア派。前内相。47歳。
20041210 1823
[2004-12-10-18:23]
12/10 19:00 ロシアへの憎悪渦巻く グロズヌイ、不当逮捕横行

 チェチェン共和国の首都グロズヌイでは、ロシア軍兵士による不
当逮捕など、チェチェン人への人権侵害が横行していると多くの市
民が証言する。ロシアにより演出された〓(始めダブルミニュート
)平和〓(終わりダブルミニュート)の中で、チェチェン人は心の
底からロシアへの激しい憎悪を抱いていた。
 八月に誕生したばかりの親ロシア派のアルハノフ政権の下、自由
な発言は抑圧され、市民はロシア軍の影におびえながらの生活を送
っている。
 「ロシア兵が近所の二十一歳の男子学生をさらっていった」。女
性のオーリャさん(仮名)が重い口を開けた。今年八月のある日の
夜、ロシア兵がグロズヌイ近郊の民家に押し入り室内を物色。ロシ
アの新聞を見つけ、「おまえはロシアへのテロを企てたテロリスト
だ」と言い放ち、学生をさらっていったという。
 「武装勢力の掃討」名目の捜索だったというが翌日、学生の母親
はロシア兵から「身代金」を要求された。親せきからお金をかき集
め、翌々日にわが子を取り戻したが、帰宅した息子は衰弱し、拷問
のため体中にあざができ片腕は今でも自由に動かない。
 「拘束する理由なんてない。でもこれがロシア軍のやり方」とオ
ーリャさんは暗く沈んだ声で話した。
 連行されるのは多くが若い男性。家族のもとに戻ってくればよい
方で、行方知れずになった数々の事例をオーリャさんの複数の知人
も証言してくれた。犯罪だと分かっていてもロシア軍相手ではチェ
チェンの警察は無力だ。
 市民に対するロシア軍の蛮行について、ロシアメディアは一切報
じていない。ロシア軍北カフカス地域反テロ作戦本部のシャバルキ
ン報道官は「誘拐などの多くは、ロシア軍の制服を着た武装勢力の
仕業」と反論する。
 「チェチェン人というそれだけの理由でロシア軍に狙われる」と
オーリャさん。一九九四年十二月のロシア軍によるチェチェン進攻
直後、オーリャさんの自宅は空爆され、父親は死亡した。
 オーリャさんは周囲を気にしてか、ロシア語ではなく英語でつぶ
やいた。「ロシア人が憎い。チェチェン人は皆そう思っている」。
(グロズヌイ共同=清水健太郎)
20041210 1900
[2004-12-10-19:00]
12/10 17:45 チェチェン紛争の経過

 チェチェン紛争をめぐる主な経過は次の通り。
 1991年11月 チェチェンのドダエフ大統領がソ連・ロシア
からの独立宣言
 12月 ソ連崩壊
 94・12 ロシア軍がチェチェン進攻(第1次紛争)
 96・4 ロシア軍機の攻撃でドダエフ大統領死亡ドダエフ大統
領殺害
 8 停戦成立
 97・1 ロシア軍が撤退
 99・9 モスクワなどで連続爆破テロ。連邦軍がチェチェンに
再進攻(第2次紛争)
 2000・5 プーチン氏がロシア大統領就任
 6 ロシアがチェチェンに直轄統治制を導入
 02・10 モスクワの劇場を独立派が占拠。ロシア特殊部隊が
突入し、約130人が死亡
 04・5 親ロシアのカディロフ・チェチェン大統領暗殺
 9 ロシア南部北オセチア共和国で独立派が学校を占拠。特殊部
隊の突入で300人以上が死亡
20041210 1900
[2004-12-10-17:45]
12/10 17:46 チェチェン紛争

 チェチェン紛争 ロシア南部チェチェン共和国でロシアからの独
立を主張する武装勢力と連邦政府の間で続く紛争。帝政ロシアがチ
ェチェンを併合した18―19世紀のカフカス戦争が抵抗運動の源
流。チェチェン共和国はソ連崩壊直前の1991年11月、ロシア
から独立を宣言、ロシア軍は94年と99年の2次にわたり軍事進
攻した。ロシア軍のチェチェンでの略奪行為などが指摘される一方
、チェチェン独立派は多数の一般市民が犠牲となった2002年1
0月のモスクワ劇場占拠事件や、今年9月の北オセチア共和国での
学校占拠事件を起こした。(共同)
20041210 1746
[2004-12-10-17:46]

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