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こっそり枯れ葉剤?散布 アフガン麻薬産地で一部支援国
http://www.asahi.com/international/update/1207/001.html
麻薬栽培が深刻化しているアフガニスタンで11月、復興支援のために入っている国のものとみられる航空機が地元に無断で薬剤を空中散布したことが分かった。枯れ葉剤との見方があり、住民の健康被害の報告を受けたアフガン政府は猛反発している。しかし、同国の麻薬産業は今や国内総生産(GDP)の6割に相当するほど拡大しており、事実上、経済復興を牽引(けんいん)する闇ビジネスになっている現実がある。
現場は同国東部ナンガハル州の二つの地区。同州は農家の8割以上が麻薬原料のケシ栽培に携わるとされるアフガン最大産地の一つで、11月下旬の夜、国籍不明の航空機がカプセル状の薬を大量にまいた。
現地調査に入った保健省のサルワル・アバシ環境局長によると、カプセルは時間をかけて土壌に浸透する除草剤の一種とみられる。米軍がベトナム戦争でまいたものと似ているかどうかは不明。小麦やジャガイモなどの畑のほか住宅やモスクの敷地内にも広がり、多数の住民が目や呼吸器系の痛み、皮膚の異常を訴えているという。
散布を知らされていなかった政府は「勝手な散布は国家主権の侵害だ」(ルディン大統領府報道官)と反発。カルザイ大統領が麻薬対策の主要支援国の英国の大使と、アフガンの制空権を握る米国の関係者を呼んで抗議した。両国とも散布の実施について公式に認めていない。
農薬散布で麻薬栽培を根絶やしにする方法は、コカインの世界最大の産地の南米コロンビアで米国の支援で実施され、生産に打撃を与えた「実績」がある。一方、麻薬マフィアによる対空砲攻撃を恐れて高高度からまくため、他の作物の畑を区別することが難しく、農家の生活そのものを根絶やしにしかねないと批判がある。
今年10月の大統領選を乗り切ったカルザイ政権だが、麻薬栽培に関しては完全に失敗している。国連薬物犯罪事務所(UNODC)が11月に発表した04年年次報告書によれば、アフガンのケシ生産は全世界の87%を占め、全州で栽培が確認されている。
同報告書によると、麻薬の栽培と密輸を合わせた麻薬ビジネスの経済規模は28億ドル(約2860億円)で、同国の公式GDPの6割、全経済活動の3分の1強を占める。政権内部の麻薬取引への関与も度々指摘されており、ジャラリ内相は記者会見で「麻薬に関与している高官や有力者のリストを作成した。即刻手を引くように」と異例の声明を出した。
(12/07 01:11)