現在地 HOME > 掲示板 > 戦争64 > 145.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
大野防衛庁長官:
イラク南部サマワから帰国「治安は安定」
陸上自衛隊の派遣先であるイラク南部サマワを訪問していた大野功統防衛庁長官は6日夕、関西空港着の民間機で帰国した。滞在中、ムサンナ県知事やオランダ軍司令官と懇談したほか、道路改修現場などを視察した。
大野長官は帰国後、羽田空港で記者団に対し、「(サマワの)治安はかなり安定しており、隊員の安全は高いレベルで確保されていた」と述べ、自衛隊のイラク派遣延長は可能との認識を強調した。
◇
陸上自衛隊が派遣されているイラク南部サマワを現職閣僚として初めて訪れた大野長官が現地に滞在したのはわずか5時間半しかなく、10日に予定される派遣延長の正式決定を前にしてのアリバイ的な「駆け足視察」だった。
サマワの宿営地を訪問した後、大野長官は積極的に報道陣の取材に応じ「イラクの復興は道半ば。サマワの治安はかなり安定している」と何度も繰り返した。マスコミに露出することが、世論の支持につながると考えたとみられる。
今回の訪問は「閣僚のサマワ訪問」によって、安全性に問題がないことを国民に訴え、理解を得るのが目的だった。しかし、長官が今回の現地視察で、サマワ周辺の実態を把握できたとは言いがたい。
サマワ宿営地に到着したのは、6日午前10時15分(日本時間同日午後4時15分)。同日午後3時50分(同9時50分)にはクウェートに向け出発しており、滞在は5時間35分に過ぎなかった。この間、宿営地を出て車で市内を視察したが、足を運んだ道路補修現場は宿営から1キロも離れていない近隣区域。約1時間程度の市内視察によって「サマワの安全が確認できた」と主張しても、説得力はない。
派遣延長に反対する野党からは「世論を沈静化させるためのセレモニー」(市田忠義・共産党書記局長)と訪問の意義を否定する発言が出ている。逆に大野長官は自らの視察で派遣延長を後押ししようと考えただけに、自衛隊に不測の事態が発生した場合はより大きな政治責任を担うことになる。【滝野隆浩、古本陽荘】
毎日新聞 2004年12月6日 21時01分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20041207k0000m010098000c.html