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米情報機関改革法案が否決、ブッシュ大統領に暗雲?
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20041125id25.htm
【ワシントン=伊藤俊行】米同時テロやイラクの大量破壊兵器をめぐる諜報(ちょうほう)活動の不備に対する反省から始まった情報機関改革で、ブッシュ大統領が足元の共和党の抵抗にあい、改革の柱となる法案を否決されてしまった。
情報機関改革法案は、中央情報局(CIA)など15の情報機関を束ねる「国家情報長官」に、情報活動の予算、人事などの権限を集中し、縦割りによる弊害を無くすことが最大の柱。ところが今月20日の下院本会議で、大統領やチェイニー副大統領の強い働きかけにもかかわらず、与党・共和党の反対で否決された。
しかも背後にいたのは、国防総省とされる。国防総省は現在、情報関係予算約400億ドルのうち80%を抑えるが、改革が導入されれば、新設の国家情報長官にこの予算の75%の執行権限が移行するからだ。
ラムズフェルド国防長官は23日の会見で「大統領の立場を支持するのが政権の一員だ」と述べ、法案つぶしには無関係と強調したが、マイヤーズ統合参謀本部議長は同じ会見で、法案に反対する書簡を議会に送ったことを認めた。
激しさを増す政権内対立の中で、大統領がどこまで指導力を発揮できるかが、1月20日に始まる2期目を占うことになりそうだ。
(2004/11/26/01:46 読売新聞 無断転載禁止)