現在地 HOME > 掲示板 > 戦争63 > 766.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
チリ大統領が「屈辱的」とブッシュとの晩餐会を中止----小泉犬ならどうするかにゃ?
11月22日付のエル・ペリオディコ紙(電子版)は、チリ大統領リカルド・ラゴスが米国の行き過ぎた警備に抗議してブッシュを迎えての晩餐会出席を中止した事件を報道しています。この記事を全訳し、最後にスペイン語の原文を添えます。
********************************************************************************
(エル・ペリオディコ:11月22日)
『米国による警護の要求が原因でラゴスがブッシュと対決』
・チリ大統領は米国が要求した身体検査を「屈辱的」として晩餐会出席をとりやめ
・米国大統領は彼のボディーガードとチリ警察官とのいさかいに個人的に割って入る
アベル・ジルベール:ブエノスアイレス
あまりに感情的だ、とある人は言う。絶対君主的だ、と咎める人もいる。実際に起こったことは、チリの大統領リカルド・ラゴスが昨日、米国大統領ジョージ・ブッシュの栄誉を称えるモネダ宮殿での大晩餐会への出席をキャンセルする決意をした、ということである。チリ警察の精鋭たちと財界人たちに対して、米国のシークレット・サービスが金属探知装置をくぐるように要求したことに腹を立てたためだ。
それは土曜日の夜のことであり、250名の招待客に対して晩餐会のことを忘れるように告げていたとき、厳しく警備されたAPECアジア太平洋経済協力機構の会議で、さらにもう一つの事件が起こったのである。それはブッシュのガードマン達とこの国の警察官との間の対立である。
チリの外交筋はAPEC会議の体裁を歓待することで整えようとした。しかしその計画はこういった事態を受けて変更せざるを得なかった。サンチアゴの新聞エル・メルキュリオによると、政府筋は、チリの第一級の権威者たち----議会の議長たち、軍の司令官たち、大臣たち、そして財界人たち----が「屈辱的なほどの」身体検査に「服従させられる」ようなことは「受け入れことはできない」とラゴスが判断したことを明らかにした。
[赤絨毯無しで]
大パーティーになるはずだったのが、ラゴスとブッシュの、重要な側近を交えての話し合いの場に変化してしまった。昨夜は----憲法が定める赤い絨毯も堅苦しい儀礼も無しで----祝われねばならず、重要人物たちに事故が起こらないように両国の外交官たちがあわただしく調整していたのである。
ガードマンたちとの対立が起こった際に、チリのラジオは「赤面する」と放送した。APECに出席した国家指導者たち全員の夕食は、サンチアゴ中央にあるマポチョ文化センターで給仕される寸前だった。そしてブッシュはそこに妻ラウラと一緒に着いた。最初は伝統にのっとって、カメラの前でポーズをとったが、すぐに明るいほほえみを消すことになる。
彼らのガードマンたちがその場に入ることを望んだが、しかしチリの警察官たちはそれを予想しておらず彼らを妨げた。ブッシュはそのときラゴスと一緒だったが、ギャラリーの中で微笑み続け、その間テレビは7名の米国人ガードマンとチリ警察官の喧嘩を世界に向けて放映したのだった。
[礼節は破られた]
二人の大統領は進み続けた。ブッシュが自分が孤独であることに【護衛がついていないことに:訳注】気付いたのはそのときである。彼は礼節を破ってラゴスをほったらかしにし、自分が入ってきた扉のところに戻って行った。ブッシュが彼自身の手でその護衛官の一人を食事に同席させるべく“取り戻そう”として立ち去ったとき、ラゴスの表情が厳しくなったのだ。
日曜日の朝、サンチアゴではこの事件の影響が引き続き感じ取れた。APECの首脳たちは“チャマントス”と呼ばれるチリの伝統的なポンチョを身に着けて報道陣のためにポーズを取っていた。彼らは会議での合意の内容に喜んでくつろいでいる振りをしなければならなかった。しかしながら、彼らの居心地の悪さを覆い隠すことはできなかったのだ。
********************************************************************************
スペイン語で書かれた文章の特徴ですが、事実関係が少々わかりにくくなっております。説明しますと、当初の予定では、マポチョ文化センターでのAPEC出席の指導者たちとの食事会のあと、モネダ宮殿に会場を移してブッシュを迎えての晩餐会を行うはずだったのが、食事会の寸前にその晩餐会での警備をめぐってチリ政府と米国警備陣との間で対立が起こり、急遽ラゴスが晩餐会の取り止めを告げました。そして食事会の場でチリ警察と米国セキュリティー・サービスとの間でいさかいが起こった、というわけです。
国家の首脳が主催する、ある国の一級の招待客を招いての晩餐会で、その国の招待客に金属探知機をくぐらせようとする米国警備陣の無神経さ、それを「屈辱的だ」としてはねつけたチリ大統領、自分の護衛官が側にいないことに気付いて、側近ではなく自らが、主催者であるチリ大統領をほったらかしにして護衛官を「取り戻しに」行く、というブッシュの礼儀知らず----猿に礼儀を求めてもしょうがないのですが----を、エル・ペリオディコ紙は米国への皮肉をこめて報道しています。
米国の警備当局と外国の要人との間では、例えば昨年スペインの皇太子が米国に行った際に、空港の警備当局者が皇太子に金属探知機をくぐるように命じ、「無礼な!」と叫ぶ皇太子の護衛官との間でいさかいが起こったことがあります。その際にはどうやら皇太子が「ここは米国だから」ということで護衛官をなだめそれに従ったようですが、スペインのメディアは厳しい調子でこれを報道していました。さらにこれを外国に来てまでやろうというのだから、チリ政府としては「調子に乗るな!」と言いたいところでしょう。
さて、もし日本でならどうでしょうか。小泉ポチ君にそんな度胸はおありかな?
********************************************************************************
【スペイン語原文】
Lagos se enfrenta a Bush por las exigencias de EEUU en seguridad
• El presidente chileno suspende la cena de gala por el "humillante" cacheo exigido por Estados Unidos
• El líder estadounidense interviene personalmente en una refriega entre sus guardaespaldas y policías
ABEL GILBERT
BUENOS AIRES
Excesivo celo, dijeron unos. Prepotencia, señalaron otros. Lo cierto es que el presidente de Chile, Ricardo Lagos, decidió cancelar ayer una pomposa cena en honor del presidente norteamericano, George Bush, en el Palacio de la Moneda, molesto por la exigencia del servicio secreto estadounidense de que se hiciera pasar por un detector de metales a lo más granado de la política y los negocios del país anfitrión.
Y cuando se avisaba a 250 comensales de que se olvidasen de la gala, otro incidente, el sábado por la noche, alteró la celosamente custodiada cumbre del Foro de Cooperación Económica Asia-Pacífico (APEC): un enfrentamiento entre guardaespaldas de Bush y la policía local.
Con el agasajo, la diplomacia chilena quería darle mayor lustre a la reunión de la APEC. Pero los planes tuvieron que ser cambiados sobre la marcha. Fuentes del Gobierno, citadas por El Mercurio de Santiago, aseguraron que Lagos consideró "inaceptable" que las principales autoridades chilenas --presidentes de las cámaras parlamentarias, comandantes militares, ministros y empresarios-- fueran "sometidos" a un cacheo "que resulta hasta humillante".
SIN ALFOMBRA ROJA
La que iba a ser gran velada se transformó en una reunión entre Lagos y Bush, con sus más estrechos colaboradores. Debía celebrarse ayer noche --sin alfombra roja ni el protocolo que marca la Constitución-- y fue arreglada precipitadamente entre las dos cancillerías para evitar que el incidente pasara a mayores.
En cuanto al enfrentamiento con los guardaespaldas, las radios chilenas hablaron de "bochorno". La cena de todos los líderes de la APEC estaba a punto de servirse en el Centro Cultural Mapocho, en el centro de Santiago, y Bush llegó allí con su esposa Laura. Primero hizo lo de costumbre: posar para las cámaras y fotógrafos. Pronto se le desdibujaría la sonrisa de radiante optimismo.
Sus escoltas quisieron entrar al lugar, pero los policías chilenos no lo habían previsto, por lo que les bloquearon el acceso. Bush, ya junto a Lagos, seguía sonriendo en la galería, mientras la TV mostraba al mundo la pugna entre siete agentes estadounidenses y policías chilenos.
ROMPER EL PROTOCOLO
Los presidentes siguieron avanzando. Fue en ese momento en el que Bush advirtió su soledad. Rompiendo el protocolo, dejó solo a Lagos y volvió sobre sus pasos hacia la puerta por la que había entrado. El rostro de Lagos se demacró cuando vio que Bush iba a rescatar con sus propias manos a uno de sus escoltas para que lo acompañara a la comida.
El domingo por la mañana, los efectos del incidente todavía se sentían en Santiago. Los líderes de la APEC posaron para la prensa vestidos con los ponchos tradicionales de Chile denominados chamantos. Debían mostrarse distendidos, con júbilo por el tenor de los acuerdos. Su incomodidad fue, sin embargo, difícil de disimular.