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11月22日付・読売社説(2)
[六か国協議]「『北』に核廃棄を促す新たな圧力」
六か国協議の早期再開で、北朝鮮を除く五か国首脳の足並みがそろった。遅延戦術をとる北朝鮮には、核廃棄を迫る国際社会の新たな圧力となろう。
チリでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、ブッシュ米大統領が、小泉首相はじめ、胡錦濤・中国主席、プーチン露大統領、盧武鉉・韓国大統領と個別会談した。
ブッシュ大統領は、北朝鮮に核兵器計画を断念させるためには、五か国が結束して対処することが最も有効だ、と強調した。各国首脳も、そうした六か国協議の意義を再確認し、協議再開の準備を整えていることを明らかにした。
九月に開かれるはずだった第四回六か国協議は、北朝鮮が応じなかったため、見送られたままだ。
米大統領選で、民主党のケリー候補が北朝鮮の求める米朝二国間協議に積極的だったことから、選挙の結果を見極めようとしたのに違いない。だが、ブッシュ再選で、六か国協議の枠組み堅持が確定した。北朝鮮はこの現実を率直に受け止め、協議の早期再開に応じるべきだ。
日米中韓露の五か国は、北朝鮮の核廃棄を目指すことで共通しているが、目標達成のための戦術は異なる。
強硬な米国に対し、韓国や中国は北朝鮮への融和的姿勢を見せてきた。北朝鮮に付け込む隙(すき)を与えないためにも、五か国が結束することが重要だ。ブッシュ再選を機に、改めて北朝鮮包囲網の態勢を固めていく必要がある。
六か国協議のたたき台となる提案は、すでに俎上(そじょう)にある。六月の第三回会合で米国は包括的提案を示した。
金総書記が「すべての核計画の廃棄」という戦略的決断を下し、検証可能な核廃棄へ具体的に動くのが前提条件だ。その動きに応じて五か国は「安全の保証」を与え、米国以外の国が「エネルギー支援」を行い、米国は経済制裁を解除するための協議に応じる、という内容だ。
北朝鮮は、米朝核合意を反古(ほご)にして使用済み核燃料棒の再処理を強行し、公然と核武装化路線に踏み出している。東アジア地域の脅威であるばかりか、世界の核不拡散体制を揺るがしている。核の脅しに見返りを与えてはならない。
北朝鮮は依然として核をあきらめようとしていない。エネルギー支援など「補償」と引き換えに、核廃棄へ進む最初の段階として「核凍結」には応じる、としている。だが、ウラン濃縮の核計画の存在は否定したままだ。
北朝鮮が協議の再開を拒み続けるのであれば、国連安全保障理事会での制裁論議など圧力の強化は避けられない。
(2004/11/22/01:26 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20041121ig91.htm