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東京新聞11月10日夕刊(紙版)よりOCR入力
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イスラム教スンニ派最高学府の総長 ムハマンド・タンタウィ師(76)
1928年エジプト南部生まれ。
−−イスラム世界では、投資は認められているものの聖典『コーラン』は(額に汗せずして得る)利得を禁じています。でも、あなたは先日ご自身で銀行預金をしていると言明しましたね。
「(自分自身で投資できない信徒が銀行に肩代わりさせる形なので)利子が固定であろうと
変動であろうと銀行預金はハラール(禁じられていない行為)です」
経済界は歓迎のようですが(戒律の厳しい)サウジアラビアでは異論もあると聞きます。
「なぜサウジアラビアを持ち出すのですか?(異論など)私は全く耳にしていないのに…」
−−フランスで今年九月、公立学校でイスラム教徒のスカーフなど宗教のシンボルの着用を禁ずる法律が施行されたことも議論が分かれました。
「あれは問題ありません。あの法律は世俗主義(政教分離)の国で制定されたのです。フランスは特定の宗教を否定するのでなく、すべての宗教を尊重すると言って、います」
「公立学校では、ユダヤ教徒の帽子やキリスト教徒の十字架も許されない。そうしたシンボルの着用を続けたければ私立学校に行け こしももです。バランスのとれた法律です」
−−イラクでは外国人の拉致・殺害が相次ぎ、イスラム原理主義組織の犯行とされています。もちろん「西欧近代」に触発されて生まれた「原理主義」は、ユダヤ教、キリスト教にも根強く見受けられるわけですが…。
「神が人間を創造して以来、理性的な人問と愚か者がいるのです。宗教を正しい仕方で理解しないのは愚か者です。そうした過激主義の拡大に個人的な利益を持つ者たちが、彼らを支持しています。そこで、何が許され何が許されない行為なのか−。宗教の正しい理解に彼らを導くことが必要です。もし、聞き入れられないのなら刑罰を科さなければなりません」
−−中東諸国の人々と欧米社会などとの相互理解に楽観的になれますか?
「だれもが、宗教においてなん ら強制を受けない権利を持っています。宗教の違いは人々の間の協力関係を妨げません。エジプトはイスラム教国ですが、日本から電気製品を買っています」
−−日本には過激主義の対極として「中庸」を重んじる儒教の伝統もあります。エジプト人は日本製品を評価するものの、日本の文化にはあまり関心がないようです。
「まさにその通りですね。-宗教の違いを超えた多国閻のあらゆる文化的接近を進めたいと考えており、(来年にも)アズハル大学に日本語学科を開設する計画です」
(カイロ・嶋田昭浩、写真も)