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【ワシントン和田浩明】アーミテージ米国務副長官は18日、米軍などによるイラク中部ファルージャの武装勢力制圧作戦について「軍事的には大勝利だ」と評価しつつ「政治的勝利も収める必要があり、それはイラク(暫定)政府の仕事になる」と語り、戦闘で破壊されたインフラ復興や住民の支援などが今後の重点との見方を示した。一方、米CNNテレビは、ヨルダン人イスラム過激派ザルカウィ容疑者の「司令部」らしき施設を米軍がファルージャで発見したと報じた。
アーミテージ副長官は米議会にイラクの状況を報告した後、記者団に対し、ファルージャでの作戦で死亡した武装勢力は「最大1600人程度だ」と述べ、軍事的には大きな成果を収めたとの認識を示した。
同日、ファルージャからテレビ電話会見を行った米海兵隊第1遠征軍のサットラー司令官も「武装勢力を打ち破った」と明言。これまでの作戦で、米軍の51人、イラク人部隊の8人が死亡、約470人が負傷したことも明らかにした。武装勢力の拘束者はこれまでに1025人で、うち150人は釈放したと語った。
また、AP通信によると、CNNの従軍カメラマンが撮影したザルカウィ容疑者の司令部と見られるビルの壁には、「アルカイダ組織」の名や「アラーの他に神はなし」などとアラビア語で書かれていた。内部からは、書類やコンピューター、写真なども発見された。
サットラー司令官は武装勢力の指揮命令施設を複数発見したことを明らかにしたが、ザルカウィ容疑者の司令部かについては「調査中だ」と述べるにとどめた。
ファルージャ全体の状況は「制圧はしたが、安全とまでは言えない」と説明。市内の建物の完全な捜索が終わるまでは、約20万人といわれる住民の帰還は困難との見方を示した。
毎日新聞 2004年11月19日 10時48分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20041119k0000e030028000c.html