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武器輸出3原則緩和対象、ミサイル防衛以外も 政府方針 (asahi.com)
http://www.asyura2.com/0411/war63/msg/478.html
投稿者 彗星 日時 2004 年 11 月 19 日 06:40:39:HZN1pv7x5vK0M
 

武器輸出3原則緩和対象、ミサイル防衛以外も 政府方針

 政府は18日、事実上すべての武器の輸出を禁じている武器輸出3原則について、(1)日米か、米国を中心とする多国間の共同開発・生産(2)テロや海賊対策などを支援するための国際協力――にかかわる武器については3原則の対象からはずす方針を固め、与党との調整に入った。来月初めまでに閣議決定する新たな防衛計画の大綱に盛り込むか、同時に発表する官房長官談話でこうした方針を明らかにする方向だ。日本政府が守ってきた武器禁輸政策を大幅に変更する内容だけに、野党の反発は必至で、論議を呼びそうだ。

 政府は、(1)日米で共同技術研究を進めているミサイル防衛(MD)システムが共同開発・生産段階に入れば、米国へ部品の輸出を迫られる(2)財界などに技術面での国際競争力を維持するためにも3原則緩和が必要との意見が強い(3)高度な技術が必要な武器を自国だけで開発することが事実上困難――などの理由から3原則をどこまで緩和するかの検討を進めてきた。

 その結果、共同開発・生産についてはMD関連に限らず、日米両国か米国中心の多国間のプロジェクトであれば参加を認める方向になった。また、テロ対策や海賊対策などでの国際協力を支援する場合にも3原則の対象外とする方向だ。具体的にはヘルメットや防弾チョッキ、車両、中古艦船などの輸出を想定しているという。

 小泉首相の私的諮問機関「安全保障と防衛力に関する懇談会」(座長・荒木浩東京電力顧問)は10月、「少なくとも同盟国たる米国との間で、武器禁輸を緩和すべきだ」とする報告書を首相に提出。政府はこれをもとに安全保障会議をこれまでに3回開き、緩和の範囲などを検討し、米国などとの共同開発・生産を認めることなどでおおむね一致。これを盛り込んだ「武器輸出3原則に関する取り扱いについて」と題する文書を18日、与党側に示した。

 一方、自民党内では3原則を緩和する場合、▽米国が中心になっていない国際共同開発も認める▽三木内閣が76年に表明した事実上一切の輸出を禁じる3原則に代え、佐藤内閣が67年に明らかにした、紛争当事国やその恐れがある国への武器輸出は認めないなどとする当初の3原則に戻す――などの意見がある。いずれも今回の政府案より制限を緩めるべきだとの立場だ。逆に、公明党内では日米で共同開発するMDの部品に限って3原則の例外とするべきだとの意見も強い。

      ◇      ◇

 〈武器輸出3原則〉 当初は佐藤内閣が67年に表明したもので、(1)共産圏諸国(2)国連決議により武器等の輸出を禁止されている国(3)国際紛争の当事国、またはその恐れのある国には武器の輸出を認めない、という内容だった。76年、三木内閣が3原則対象地域以外の国についても武器輸出を「慎む」として、以後、武器は原則輸出禁止とされた。中曽根内閣の83年、米国に対する武器技術の供与に限って3原則の例外としたが、武器そのものの対米輸出は従来通り3原則で対処することとした。

(11/19 06:16)
http://www.asahi.com/politics/update/1119/001.html

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