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イラクで殺害された香田証生さんの殺害現場の映像を見た知人は、何時までも
心が疼く映像だったという。僕は恐くて見ていない。
僕は香田青年と同じように、国際常識から乖離した戦後民主主義の平和ボケに
よって教育された人間だから、香田青年のドンキホーテのような無防備さを自
分に重ねてしまった。
何も悪意をもたず、イラクの現実を自分の目で見るためにイラク入りしたの
に、虫けらのように殺された。香田青年は、平和ボケした我々の代表人格とし
て惨殺されたといえないか。
無防備という点では、サマーワに駐屯する自衛隊員たちも小銃程度しか保持し
ておらず、仮にもう少し武装していたとしても、どこからか飛んでくるロケッ
ト弾を防ぐ術はない。香田青年に負けず劣らず無防備な、まな板の上の鯉、人
質状態にある。彼ら自衛隊員は、戦後民主主義という平和思想をバカにしてい
ただろうが、それでも自分たちの常識がイラクの地ではまったく通用しないこ
とに愕然としているのではないか。
治安の悪化したイラクにおいては、香田青年=自衛隊員である。
「自衛隊を撤退させないと香田青年の命はないぞ」という文章は、「自衛隊を
撤退させないと自衛隊員の命はないぞ」という文章と等価である。
だから小泉首相は、自衛隊を撤退させないときっぱり発言するのでなく、「お
ねがいヤメテ」とか、「少し時間をください」とか、おろおろうろたえたほう
が正解だったかな。どっちにしても、アメリカが許してくれないから、撤退と
いう選択肢はないので、結果は同じだったかもしれないけど。
結局、戦後民主主義とは、日本人を平和ボケにして、アメリカに復讐しような
んて思いつかないように魂を抜き取るための思想であり、日本人の精神を現実
には存在しない仮想現実の平和に閉じ込めるための思考装置だった。
この仮想現実から目をさますには、もっとたくさんの香田青年がイラクに行
き、仮想現実と現実の落差にショックを受ける必要があり、もっとたくさんの
自衛隊員がアメリカの手助けをするために戦地に赴き、無意味な死に脅え、な
ぜ自分たちがそこにいるのかということについて思い悩む必要がある。
そのときやっと日本人は、敗戦という民族的トラウマによって喪失した記憶を
取り戻すことができるだろう。
‥‥
(右からの3回転半)
◎ 香田氏を、自分よりも劣る異質な存在とはせず、排撃していない!?
◎ 香田氏の存在意義を、その引き換えにされた自衛隊の機能性と同等に観る!?
◎ 香田氏の行動の虚しさに一定の価値を置き、迷惑だと否定しはしない!?
同様に、自衛隊の活動に対しては否定的に派遣を求めつつ、意義を暗く肯定している!?