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November 16, 2004
サラマッド続報 ムサーナ・アルダリ氏に会う
*写真左から二人目はムサーナ・アルダリ氏。8月バグダッド滞在時に撮影。
昨夜(14日)、サラマッドと電話連絡がついた。先日(13日)ウム・アル・コラモスクに行って、イラクイスラム宗教者委員会の広報責任者のムサーナ・アルダリ氏に会って話を聞いてきたそうだ。
イラク赤新月社などを通じて、国内からたくさんの支援物資がファルージャに向けて送られているが、何とか市内には入れたとしても、肝心の支援が必要としている人のもとには届いていないらしい。イラク暫定政権は許可を出していても、米軍が立ち入りを認めていないのだ。サラマッド自身も大量の食料や医薬品を積んだトラックを目にしたが、どの車も届けることが出来ずに立ち往生していたらしい。つまり、食料や医薬品など、すでに集められているのだが、それを必要としている人たちのもとにはまるで届いていないということだ。
また、市内から脱出できた人の証言によると、市内では病院等も占拠され、多くのドクターも捕らえられてしまっているので、あふれかえるけが人の治療が出来ない状態が続いているようだ。スナイパー(狙撃兵)が動くものは誰でも撃ってしまうので、救援に向かったドクターですら中には入れない状態で、市内は死体であふれ死臭がたちこめているという。
そして報道では米軍がファルージャ全域制圧とあるが、せいぜいメインストリートを占拠している程度で、米軍は伝えられっている以上の相当な抵抗にあって苦戦しているとも。そういえば、5月にファルージャを訪れた際、米軍はかなりの抵抗に苦しめられたという住民の言葉を思い出した。あの時は停戦合意とはいえ実際には米軍が撤退した形だったのは間違いないだろう。現在の報道はほとんど攻撃する側からの報道で、迎え撃つ側の報道はまるでない状態。米軍はすでに毒ガス等禁止された兵器を使っているとの報道もあったが、現在のような状況では真実は全て藪の中だ。戦争の最初の犠牲者はやはり真実である。
ムサーナ氏も必死で支援ルートを探しているがまるで見込みがないという。クバイシ先生にも会ったが、相当疲労困憊していた様子で、まともに話しかけられなかったということだ。先日クバイシ先生とハリス・アルダリ師が米軍に包囲されたというニュースには驚いたが、幸い二人とも無事だったらしい。もっとも、今後も逮捕される可能性は否定できないらしい。
イラクイスラム宗教者委員会は、選挙をボイコットするという声明を出したが故に、米軍はある種の締め付けとしてこのような行動に出たと思われるが、スンニ派に絶大な影響力を持つ彼らを逮捕拘束すれば、一体どのような反米感情が民衆に沸き起こるかわかっているだろうに、もはやわざとやっているとしか思えない。そういえば8月私のバグダッド滞在中には、ムサーナ氏が米軍にわけもなく拘束されていた。
イラクイスラム宗教者委員会が選挙に協力できない理由は、この度のファルージャ侵攻のみならず、選挙の規約に、投票するものはアメリカの定めるものを守らなければいけないと書いてあるからだという。民主的な選挙を平和裏に実施するためにと言って、独善的なやり方に反対する勢力を暴力で抑え込むという絶対的な矛盾、そしてその愚かさに、どうして気が付かないのか。やはり意図してやっているのだろうか。アラウィ首相に対する不満も一気に高まり、予想通り戦闘は各地に飛び火し、もはや平和裏に選挙を行うことは不可能だろうというのが、大方のイラク人の見方だと聞く。ムクタダ・サドル師もボイコットを呼びかけている。かろうじてシーア派の最高権威のシスターニ師は選挙に協力する姿勢を見せているのが救いだろうか。
バグダッドの治安も悪化の一途をたどる。PEACE ONが支援している障害者福祉施設も含め、学校はもう5日間閉鎖されたままらしい。電気は8時間停電の2時間通電。ガソリンスタンドには長蛇の列ができ、14時間も待たなければならないという。ガソリン公式価格は1リットル20ディナール(約1.5円ほど)とかわらないが、闇で買うとなんと1リットル2000ディナールと100倍の値がついているそうだ。
ムサーナ氏は、日本の友人がイラクのこと、ファルージャのことを気にかけて何とかしようとしていることについて、とても感謝していると伝えてくれと言ったそうだ。どうにかしようにも何も出来ないのは、われわれもいっしょだ。何かしようとしてくれている気持ちだけでもとても有難いということだ。とにかく、現状を変えるためには、世界の関心と行動が必要である。ひとつひとつはとても小さくても、それが大きい流れにたどり着いたとき、何かが変わる。そしてそれを信じること。それが第一歩だと思う。
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