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【「不朽の自由」の実態】「アフガンにおける米軍の虐待」を人権団体が報告【JANJAN:ヒューマンライツウォッチ】
http://www.asyura2.com/0411/war63/msg/1520.html
投稿者 転載バカボン 日時 2004 年 12 月 05 日 04:44:37:kkVgFyCLlyr/.
 

http://www.janjan.jp/world/0412/041105428/1.php
「アフガンにおける米軍の虐待」を人権団体が報告 2004/12/04

 アフガニスタンの人々が実質的に同国を支配している米国軍のもとでどのような状況に置かれているのかについて国際的な人権擁護団体であるHuman Rights Watch(HRW)が報告を出しました。

 それによると
(1)2002年から現在まで、アフガニスタンでは少なくとも1000人のアフガニスタン人および他国民が米国主導の軍に逮捕・拘留されているとみられる。(2)拘留されている人のなかには、「敵対行為」に明らかな関連を持っていない市民も含まれている。(3)米国軍がアフガニスタンの居住区で逮捕を執行するとき、過度あるいは無差別な武力を行使したという多数の報告がある。これにより回避することができた市民の死傷を招いており、国際人道法違反の可能性がある。(4)米国軍によって逮捕された多くの人々は米国軍基地や前哨地で無期限に拘留されており、親戚やその他の人々とは全く接触をしていない。一部は2年以上も拘留されている。(5)拘留者に対して法的手続きが取られていないことをHRWは深く憂慮している。解放されるのは米軍司令部の決定による場合だけで、国際法すなわち国際人権法の下における市民の取り扱い、あるいは人権法の正当な手続き要求などまったく無視している――などの点を指摘しています。

 そして、アフガニスタンで作戦行動する米軍にもっと国際人道法および人権法を守るよう強く要求しています。

 日本でアフガニスタンの問題に取り組むNGOのネットワークであるJANN(Japan Afghanistan NGO Networkのメンバー団体であるJVC翻訳ボランティアの杉井弥生さんと辻伸浩さんが翻訳をしてくれましたので、みなさんにもアフガンの状況を知る材料の一つとして読んで頂ければと思い紹介します。


*   *   *   *   *

"Enduring Freedom"
Abuses by U.S. Forces in Afghanistan
(Summary Translation of HRW Report)

「不朽の自由」
アフガニスタンにおける米軍の虐待
(HRWレポート要約)

<要約>

 2001年9月11日の襲撃を受けて、米国は国家安全保障と基本的権利および自由の保護という名のもとに、そしてアフガニスタンの人々をタリバンの残虐で不安定な支配から解放するという二次的な狙いを携えて、アフガニスタンにおける戦争に向かった。

 未だに今日、アフガニスタンの国土において、米国は現行の軍事・情報活動の一部として逮捕・拘留のシステムを持続しているが、これは国際人権法および国際人道法(戦時法)を犯している。そのようにして、米国はアフガニスタン市民の生命を危機にさらし、アフガニスタンにおける法の支配の回復努力を損ない、また基本的権利の原則を守るという義務に疑問に晒している。

 本報告書は2003年および2004年初期に東南および東アフガニスタンにおいて行われた調査に基づくものであるが、ここではアフガニスタンで米国軍がどのように人々を逮捕・拘留したかに焦点をおいている。ここでは米国人員による数々の不正を詳述するが、この中には逮捕中の過剰暴力や、無原則で無期限の拘留や、拘留者の虐待といった事例も含んでいる。本稿はまた、アフガニスタンで米国によって施されている拘留システムの全般的な法律上の欠陥を詳述する。それは本稿で示されるように、ほぼ完全に法の支配の外で運営されている。

 アフガニスタンでは、米国軍と多国籍軍は現地のアフガニスタン軍と共同して武装集団と戦っている。この武装集団はタリバン勢力(聖戦集団[mujahidin group] イスラム党[Hezb-e Islami])と、比較的少数の非アフガニスタン人戦士(彼等の一部はアルカイダに関連している)で構成されている。それらの活動の一環として、これらの武装集団は国際人道法や人権基準に従う意思をほとんど見せていない。例えば、市民や人道主義的援助のために働く人々を拉致したり襲撃したり、また市場やその他の民間居住地区で爆弾を爆発させたりしている。彼等(同武装集団のリーダー達も含む)はこれらの違反行為に関与しており、もし捕まれば、アフガニスタンの法律ならびに戦時法に対する違反について取り調べられ、起訴されるはずである。けれども、こられの武装集団の活動は米国の違反の言い訳にはならない。ジュネーブ条約は相互主義の適用を求めていない。一方の争いに対する不正は、それがどんなに酷くとも、他方の違反を正当化しない。これは国際人道法の基本原則である。

<本文>

 2002年から現在まで、アフガニスタンでは少なくとも1000人のアフガニスタン人および他国民が米国主導の軍に逮捕・拘留されているとヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch、HRW)は見積もっている。これら逮捕者のうちのある者達は(直接的に敵対行為へ参加しているうちに)軍事活動中に捕まえられたが、拘留されている他の者達は現行の敵対行為に明らかな関連を持っていない市民であった(後者の分類は犯罪行為で指名手配された人々も含むであろうが、しかしこのような逮捕はアフガニスタンの法律あるいは国際法の基準に従って執行されていない)。

 米国軍がアフガニスタンの居住区で逮捕を執行する時、過度あるいは無差別な武力を行使したという多数の報告がある。本報告書で示されるように、米国軍部隊は繰り返し武装ヘリコプターから破壊的武器を使用したり、小型および大型の銃を使用したりしている(これは無方向に打つ鎮圧射撃も含んでいる)。本来は法執行機関が争う者のいない場所で人々を逮捕するべき時に、このようなことが行われている。これらの戦術の使用は、回避することができた市民の死傷を招いており、個々のケースにおいては国際人道法の違反ということになる可能性がある。

 HRWはまた、米国軍と並んで配備されているアフガニスタン兵士が逮捕執行中に人々を殴打あるいは虐待したり、また家を略奪したり、あるいは拘留中の人々の土地を奪取したりしてきたことも実証している。これらの違反行為は米国にとって憂慮すべき事態となるはずである。アフガニスタン政府の統制下にあるアフガニスタン軍の違反行為の責任は依然としてアフガニスタン政府にあり、そして個々のアフガニスタン軍司令官は彼等の兵士の不正によって有罪となっている。しかしアフガニスタン軍が軍事行動中に米国による事実上の統制あるいは支配の下におかれているところでは、米国人員はアフガニスタン軍兵士による現行の不正を防ぐ責任を負っている。そしてもしそれができなければ、刑事的に有罪となる可能性がある。

 米国軍によって逮捕された多くの人々は米国軍基地あるいは前哨地で無期限に拘留されている。捕まっている間、これら拘留者の一部は赤十字国際委員会(International Committee of the Red Cross、ICRC)からの訪問を受けてはいるものの、親戚あるいはその他の人々とは全く接触をしていない。拘留者は、拘留されている根拠に対して異議を申し立てる機会を有しておらず、虐待や拷問を被ることもある。ある拘留者はキューバのグアンタナモ湾海軍基地にある米国拘置所に送られ、他の者はアフガニスタンに留められている。多くの者は最終的には解放されているが、一部の拘留者は2年間以上も拘留され続けている。


*   *   *   *   *

 以下の文章は省略させて頂きました。全文はHRWのサイト(http://www.hrw.org/)で閲覧できます。

【連絡・問い合わせ先】
日本国際ボランティアセンター(JVC)担当:高橋清貴、Christian Dennys
東京都台東区東上野1−20−6丸幸ビル6F
TEL:03−3834−2388/FAX:03−3835−0519

(Christian Dennys)

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