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イスラエル人にナチスを連想させた兵士の行動(かなりの長文) 【P-navi.info】
http://www.asyura2.com/0411/war63/msg/1442.html
投稿者 木田貴常 日時 2004 年 12 月 04 日 00:44:13:RlhpPT16qKgB2
 

P-navi.info
http://0000000000.net/p-navi/info/
イスラエル人にナチスを連想させた兵士の行動(かなりの長文)
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200411301937.htm


この11月下旬、イスラエルのマスメディアでは、イスラエル兵がパレスチナ人に対して行った「ショッキングな」行為http://0000000000.net/p-navi/info/news/200411301937.htmの映像が立て続けに流れた。

ひとつは、ガザの ラファで、13歳の少女イマンさんが銃弾を浴びせられている 映像で、弾倉が空になるまで撃ち続けた指揮官の兵士が「たとえ彼女が3歳だったとしても同じようにやった」と語っているもの。

もうひとつは、超正統派ユダヤ教徒の兵士がパレスチナ人の遺体をもてあそび、男性の頭を棒に刺して、口にはタバコをくわえさせていた写真が新聞紙上に掲載されたこと。

最後のひとつは、検問所でイスラエル兵士がパレスチナ人のヴァイオリニストに演奏をさせたところをとったビデオ映像。

この3つの映像のうち、イスラエル人を最も激しく動揺させたものは、ヴァイオリニストが曲を演奏させられたものだったということを英国・ガーディアン紙が書いている。

ヴァイオリン奏者のウィサム・タィエム氏はナブルスでのレッスンに行こうとしていたところ、ナブルス近くの道路封鎖で検問を行っていた兵士に止められ、「何か悲しい曲を弾いてみろ」と言われて、検問所でヴァイオリンを弾き、その後通過を認められた*。この映像をイスラエルの人権団体が撮影していて、それがイスラエル国内で大きな注目を浴び、非難の声が沸き起こったという。

*この件に関して、軍は「弾かせたのではない」という釈明を行っているが、タィエム氏は「弾くように命令された。だいたい、なぜ、そんなところ[検問所]で演奏しなくちゃならないのだ」と反論している。

イスラエル人が他の虐待行為ではなく、なぜ、特にこのそれほど重大な問題にも見えないヴァイオリン演奏に動揺したのか。

それはナチスが強制収容所でユダヤ人の大量殺戮を行う傍ら、ユダヤ人音楽家に、バックミュージックとして音楽を演奏させていたという忌まわしい記憶と重なるという理由によるらしい。

ガーディアン紙は「強制収容所と[イスラエル軍が作る]検問所が相似しているとイスラエル人は感じているわけではない」ことを指摘した上で、極端な典型的発言を紹介している。

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「このようなことを行った兵士は裁判にかけられなくてはならない。アラブ人を虐待したからではなく、ホロコーストを汚したからだ……

このような話は、イスラエル兵が検問所で行うひどいことのなかで、私たちのイスラエル国家の存在を無効にするものの一つである。もし、軍が兵士たちを裁判にかけなければ、ホロコーストから立ち上がった国家として、私たち自身を語る道徳的権利がなくなるだろう……(中略)

私たちがアラブ地域に存在してきたことを正当化してきた、今も正当化しているのは、私たちの苦しみそのものによってなのだ。それは収容所でのヴァイオリニスト(の存在)によってなのだ」

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イスラエル人はイスラエル軍が「世界で最も道徳的」な軍隊であることを信じてきた。イスラエル軍の常套句である「殺されたパレスチナの民間人は銃撃戦に巻き込まれた」「殺されたパレスチナの子どもは武装勢力が盾に使っていた」という釈明と歩調を合わせて、イスラエル軍は「汚れなき武力」を使っていると信じられていた。

露出した映像によって、そのような確信が揺らいでいることをガーディアン紙は書いている。イスラエルの平和団体のひとつは「「愛国」者のみなさん、目を開いて、パレスチナ人の苦しみに目を向けましょう」と呼びかけ、軍はすべての指揮官を召集し、「汚れなき武力」の基準を守ることがいかに大事かを強調したという。(以上、ガーディアン紙、 Israel shocked by image of soldiers forcing violinist to play at roadblock http://www.guardian.co.uk/israel/Story/0,2763,1361755,00.html、クリス・マクグリール、11月29日より)

この出来事はパレスチナ人の側からみると、別な様相を帯びる。

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「(映画の『戦場のピアニスト』の中で)ドイツ人兵士が検問所においてユダヤ人音楽家に演奏をさせているシーンを見て、思ったことは『これだけはまだイスラエル兵がパレスチナ人にさせていないことだ』ということだった」

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と書いているのは、政治評論家のオマール・バルグーティー。( "The Pianist" of Palestine: Reflections on Israel's ubiquitous abuse http://electronicintifada.net/v2/article3383.shtml12月1日)

パレスチナ人にとっては、検問所での強制された音楽演奏などによらずとも、日々、パレスチナ人が受けている日常生活での虐待、辱めがそのまま、ナチスの行いに重なっていることをこの文章は書いている。肉体的、精神的にパレスチナ人を集団で「懲らしめる」やり方は、ナチスの方法ととても類似している、と。

たとえば、ヘブロンの街の壁に書かれた「アラブ人はガス室へ」「アラブは劣った人種だ」「アラブの血をぶちまけろ」などという落書き。学校の校庭に集めたパレスチナ人男性たちの額や腕に、IDナンバーを書きつけたこと。さらには拘留中のパレスチナ人にイスラエル兵士が「ダビデの星」の刺青を掘ったこと(写真あり)。etc.etc...*

(*例として、他に大きく取り上げられているのは、元イスラエル兵士の証言で、邦訳 「俺はアラブ人の顔を殴りつけた」http://www.onweb.to/palestine/siryo/levypuncharab.html で読むことができる)

このような事実が明るみに出ても、イスラエル軍が用意している釈明は「辱めを与えようという悪い意図はなかった」というもので、どんな場合にでも使える「兵士は複雑で危険な状況と闘わなければならなかった」という呪文(マントラ)で締めくくられると、オマール・バルグーティは書く。

筆者は40年代初頭のワルシャワ・ゲットーのゲートで同じ釈明がなされたら、それを(ユダヤ人たちは)受け入れることができたのだろうか?という疑問を投げかけている。


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2つの記事の内容はこれだけにとどまらないが、「検問所でヴァイオリンを演奏させる」という行為がイスラエル人とパレスチナ人に引き起こした2つの対象的反応を中心にまとめた。イスラエルの文脈のなかで、触れられないことは「ナチスによる犯罪やユダヤ人迫害はヨーロッパで起きたことであって、けっしてパレスチナ人が行ったことではない」という点だ。

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