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平成16(2004)年12月2日[木]
http://www.sankei.co.jp/news/morning/02int003.htm
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米、ジレンマ 親欧米派ユシチェンコ氏に肩入れだが…
公約は「イラク派兵打ち切り」
【ワシントン=樫山幸夫】米政府は大統領選で揺れるウクライナ情勢に本格的に介入しているが、親欧米派のユシチェンコ元首相が大統領に就任した場合、ウクライナ軍のイラクからの撤退という事態に至る可能性が強い。同氏は選挙を通じて、そうした方針を公約しているからで、同氏に肩入れする米国としては、ジレンマに陥る恐れがある。
ウクライナは、イラクでの平和維持活動(PKO)支援部隊として、インフラ整備を主に担当する部隊千六百人を派遣している。ユシチェンコ氏は選挙中から、この部隊について「私が当選した場合は、撤退させることを約束する」と述べ、派遣打ち切りの方針を明確に打ち出していた。
親露派の与党候補、ヤヌコビッチ首相は、選挙後の混乱に乗じて、逆にイラク派兵の拡大を表明、米国に秋波を送っている。
ユシチェンコ氏を強く支援する米政府は、同氏のこうした方針について公式には何ら見解を表明するに至っていないが、カーター政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めたズビグニュー・ブレジンスキー氏は三十日、ワシントン市内で開かれたセミナーで、「当面は、ウクライナでの自由と民主主義の確立を最優先課題としているのだろう」とその苦しい胸の内を代弁した。しかし、そうした見方に対しては、「イラク戦争の目的も、イラクでの自由と民主主義を実現することだったはずだ」(ミレナ・スタネバ戦略国際問題研究所研究員)などという指摘もあり、かりにユシチェンコ政権が登場した場合、米政府内外で論議になる可能性がある。
イラクには米英軍のほか日本、韓国など約三十カ国が部隊を派遣しているが、今春、スペインの総選挙で登場したサパテロ新政権が、やはり選挙中の公約を実行する形で部隊撤退を決め、米・スペイン関係が一気に冷却化した。夏には、自国民を人質にとられたフィリピンが武装勢力の要求に屈して、部隊を撤退させている。