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米大統領選、投票・集計トラブルの続出で政府機関が調査へ
http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/20041129208.html
去る11月2日(米国時間)に行なわれた大統領選について、米政府説明責任院(GAO:旧会計検査院)は23日、投票および開票集計方法の調査を行なうと発表した。ジョージ・W・ブッシュ大統領の勝利を決定づけたオハイオ州やフロリダ州をはじめ、多くの州で投票や集計に不具合があったとする疑惑が根強く指摘されていることを受けて、実態の解明に乗り出すものだ。
指摘を受けている問題としては、投票機が投票を記録しなかった、記録が誤っていたというもののほか、暫定投票――有権者名簿には載っていないが、投票資格があると主張する人が行なう――の扱いに間違いがあったとする意見もある。
しかし、たとえ問題が事実であったことを確認したとしても、米連邦議会の調査機関であるGAOには、それに対して何らかの措置を講じる権限はないと同機関は述べている。
GAOの広報によると、この調査は、民主党の下院議員らによるGAOへの調査要求に直接応じたものではないという。GAOは11月2日の選挙後、選挙プロセスに関するシステム上の問題の調査をすでに計画していた。しかし、10数人の議員や多くの有権者が表明した懸念を考慮して、GAOでは報告のあった問題のうち、具体的なものの一部を調査することにした。調査する問題の中には、一部有権者から寄せられた、タッチスクリーン式の投票機で投票した際に、自分が選んでいない候補者への投票が記録されたというものも含まれる。
GAOはさらに、投票機の配置状況についても検証するという。オハイオ州のいくつかの投票所で、投票に訪れた人数をさばけるだけの台数の投票機がなかったという報告が寄せられているためだ。
「GAOが、われわれが書面で表明した懸念を検討し、詳細な調査を約束する価値があると判断したことを喜ばしく思う」と、ジェロルド・ナドラー下院議員(民主党、ニューヨーク州選出)は自身のウェブサイトで述べている。「GAOによる無党派的かつ専門的な分析によって、2004年の選挙で指摘された問題の真相が究明されることを期待する」
GAOの調査を支援するため、議員たちは各自の事務所に寄せられた具体的な問題報告のコピーを提供する。うち5万7000件余りの苦情については、すでに下院司法委員会にも提出されている。
「われわれはほとんど毎分のように新たな報告を受けている」と、GAOへの書簡の中で議員たちは述べている。「投票方法の正確さや投票手続きの公正さに有権者が信頼を持てることが、民主主義の原則だ」
GAOの広報によると、調査の完了期日は未定だが、大統領選挙人が投票を行なう12月13日までに報告書が完成する見込みはまずないという。
GAOの調査は、それによって選挙結果がくつがえるという期待のもとに行なわれるものではない。米国のほとんどの郡ではすでに投票結果を確定しており、フロリダ州でも再集計要求の期限は23日で過ぎてしまった。緑の党と自由党の各候補者は、オハイオ州での再集計を要求していたが、裁判所は今週、同州が投票結果を確定する12月6日までは再集計を開始できないとする判断を下した。オハイオ州の非公式集計によると、ブッシュ大統領は対抗する民主党のジョン・ケリー候補を13万6000票差で破っている。ニューハンプシャー州の一部選挙区で行なわれている再集計(日本語版記事)では、今のところ最初の集計と約15票しか違っていない。
電子投票に関する問題の周知と解決を目的とする非営利団体、ベリファイド・ボーティング・ファウンデーションの代表者、ウィル・ドハーティ氏は、今回の選挙を調査するというGAOの決定は同団体としても非常に喜ばしいことだと述べている。同団体でも、投票日の夜だけで900件以上の報告を受けているからだ。
「われわれが受けた電子投票機についての問題報告は、すべてのメーカーの投票機に関わるもので、米国各地から寄せられている。ほぼすべての機種の電子投票機に、驚くほど多岐にわたる問題が存在したことをGAOが確認できれば、今後、選挙当局に対して、選挙プロセスの変更や投票技術の向上、投票に関する規制の改定などを求めていくための根拠となるだろう」と、ドハーティ氏は述べた。
(この記事にはAP通信が協力した)
[日本語版:高橋達男/高橋朋子]