現在地 HOME > 掲示板 > 戦争63 > 1079.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
2004.11.26
編集
殺された少年たちは武装していなかった (長文)
今日、パレスチナから届いているニュースは最新のものがヘブロンでアルアクサー団とハマスの活動家の2人がイスラエル軍に殺されたというもの。ヘブロン近郊ではヤッタ村で通学中の子どもたちが銃撃を受けて、5人が負傷したというのもある。他にもガザではハンユニス、ラファで銃撃や砲撃により4歳の子どもや女性が怪我をしている。
11月18日〜24日までの1週間で9人のパレスチナ人が殺されたとPCHR(パレスチナ人権センター)のウィークリーレポート*が伝えている。9人のうち、民間人は6名で2人の子どもと1人の障害をもった高齢者が含まれていた。
この2人の子どもは 22日に伝えた ナブルスの少年ふたりで、ここにも「イスラエル軍は二人が武装している」と主張していることを書いておいたが、それに対して詳しい証言が届いた。二人は武装もしていなければ、投石もしていなかった、と。
ISM(国際連帯運動)ナブルスから25日付で届いたレポートに、2人の少年の射殺を間近で見た人の証言が載っている。それをざっと紹介してみる。(21日のことになっていたが、PCHRのレポートにもIMEMCでのニュースにも20日とあったので、20日ではないかと思う。名前を見ると同一人物)
殺されたのはムンタセール・ハダダくんとアミル・バナットくん(ともに15歳)で、ナブルスの旧市街でイスラエル軍に撃たれ、死亡した。
(Mさんの証言)
「6時45分くらいにテレビを見ていたら、イスラエル軍のジープが旧市街に入ってきた。何が起きているかを見ようとして、マーケット通りに続く路地まで行ってみたんだ。大人の友達と一緒に行った。通りの角にはムンタセールとアミルの二人の少年もいた。マーケット通りには軍の車輌が止まっていたのが見えた。だいたい75mくらい離れていたかな。
ボクは友達とジープについての冗談を言い、みんな知っているヘブライ語でジープのほうにヤジを飛ばしていた。
ボクらが立っていたところは、モスクの横のオレンジの街灯でけっこう明るかったよ。イスラエル兵はジープの窓を閉めて、窓に寄りかかって立っていた。それから兵士は窓のところに銃を掛けて、1発撃ったんだ。
それを聞いてボクは自分が撃たれていないか、体を見回した。年上の友達も同じことをしていた。何ともなかったので、二人ともほっとして冗談を言って、笑った。ムンタセールはマーケット通りのほうに向かって歩き出していたが、その彼が倒れているのが見えた。
通りにいた男の人たちがムンタセールに駆け寄り、体を見て、救急車を呼ぶ叫び声をあげたんだ。みんなムンタセールを運ぼうとしていた。ムンタセールの口からはすごい量の血が流れていた。彼の友達も駆け寄って、通りがかりの車が叫び声に気づき、止まった。ムンタセールは車に乗せられて、病院に運ばれた。
ムンタセールが運ばれている頃、もう一人のアミルも倒れているのをみつけたんだ。アミルも撃たれているなんて思っていなかった。だけど、アミルも血をたくさん流していて、なんとか抱きかかえて、ムンタセールが運ばれていったほうへ連れていこうとしたんだ。車に乗せたくて。でも、運んでいる最中にアミルが息絶えていくのを感じたんだ。アミルは首を撃たれていた。ムンタセールを貫いた同じ銃弾がアミルにも当たっていたんだよ。
ムンタセールは病院で死んだ。
アミルを運んでいるときに軍のジープがやってきて、兵士が何が起きているかを見に来た。無視したけどね。」
ISM(国際連帯運動)のレポートではこの証言でわかるように、投石もなければ、銃撃戦もなかったことは明白で、1発の銃弾が2人の少年をまったく違法に殺したことを訴えている。実際に直後に現場に行ったメンバーはこの周辺に石が落ちていなかったのも観察しているとのこと。
レポートは「少年たちは武装していた」というイスラエル軍の主張は(いつもながら)虚偽であるし、それをそのまま掲載しているハアレツ紙**に抗議をしようと呼びかけている。
殺された少年のアミルは1歳で父親を亡くし、母一人、子一人で暮らしていた。かなり貧困な中、母親を助けて働くのが好きな少年だった。友達と街をぶらつくこととサッカーを愛していたとレポートにあった。
また、もう一人の少年ムンタセールは、ISM(国際連帯運動)のメンバーと殺される数時間前に会話していて、高校を終えたら大学に行きたいと思っていると語っていたという。
--------------------------------------------------------------------------------
あぁ、まったくもうツライねぇ。。。これはたまたま、証言が行われて英語にして届けてくれているからまだ状況がわかるが、そのように事実が明らかにされることのルうが少ない。
* PCHRウィークリーレポート24日
http://www.pchrgaza.org/files/W_report/English/2004/25-11-2004.htm
** ハアレツ紙のこの事件についての記事1
http://www.haaretz.com/hasen/spages/503963.html
** ハアレツ紙のこの事件についての記事2
http://www.haaretzdaily.com/hasen/spages/503928.html
(ハアレツの記事はある程度立つと、消えてしまいます。しかし、「銃で武装した10代」とか、よう書くわね)