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イラク:
駐留米軍など、ファルージャの7割制圧
【ベイルート小倉孝保、ワシントン和田浩明】イラク中部ファルージャで反米武装勢力に対する総攻撃を行っているイラク駐留米軍とイラク軍は10日、同市中心部の警察署と市庁舎を占拠した。英BBCが伝えた。海兵隊の少佐はAP通信に、市内の7割を制圧したと語った。しかし、中心部や北部では依然、武装勢力側の抵抗が続いており、完全制圧には至っていない。米軍によると、同日までの戦闘で米兵10人、イラク兵2人が死亡した。
AP通信によると、イラク暫定政府は同日、アラウィ首相のいとこら親族2人が9日朝に武装集団によって拉致されたことを明らかにした。「アンサール・ジハード」を名乗る組織がウェブサイト上で、48時間以内にファルージャ攻撃を停止するよう要求した。同首相がファルージャ総攻撃命令を出したことに対する報復とみられる。
米軍のトーマス・メッツ中将は9日午後(日本時間10日未明)、テレビ電話会見を行って掃討作戦の状況を説明し、市内に潜伏中とされていた「イラクの聖戦アルカイダ組織」を率いるザルカウィ容疑者について、「すでに逃亡したと見るのが妥当だ」と述べた。
AP通信などによると、駐留米軍とイラク軍は総攻撃開始後、24時間余りで市北部や東部から市街へと進攻し、市内を東西に走る高速道路付近まで到達。武装勢力の抵抗は予想されたほど激しくないという。米軍司令官は同通信に対し、武装勢力は同市南部に移動しているとの見方を示した。
イスラム教スンニ派の「イラク・イスラム聖職者協会」は9日、ファルージャへの攻撃に抗議し、来年1月に実施予定の移行国民議会選挙をボイコットするよう呼びかけた。
毎日新聞 2004年11月10日 21時24分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20041111k0000m030085000c.html