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□★□ 天木直人11月8日 メディア裏読み □
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◎「法の支配」と日本
◎あらたに発見された天皇に関する資料
◎核兵器による報復におびえる米国
◎今度もいかさまだったのかブッシュ再選
◇◆ 「法の支配」と日本 ◆◇
四日ぶりに日本の新聞を読んだ。「法の支配」というものを、国のあり方、人
間の行動の最も重要な基準とする今回の会議の出席者に囲まれて二日間を過ご
した私は、この国に見られる指導者たちのあまりの劣化した言動とそれを無批
判に報ずるメディア、そして怒ることを忘れた無気力、無表情な国民の風情を
感じて、そのギャップに気が滅入る思いである。
ピーター・ベッカー博士と名乗るパネリストの一人の生き生きとした力強い
発言を羨ましく思い出す。
「強制力が無いからと片付けてはいけない。ICJが7月9日の勧告的意見の中
で、占領地パレスチナに建設された壁は違法であると断定した意味は重い。米
国もイスラエルも必ず自らの違法行為に自らを恥じ、その違法行為を改める時
が来るであろう」
これこそ「法の支配」を尊重し、それを人間の行動基準の最高位に置こうと
する態度である。
ひるがえって日本で繰り広げられている光景はなんだろう。若い駆け出しの
記者を相手にふざけた問答を毎日国民の前に見せ付ける小泉首相は、非常事態
宣言下のイラクを非戦闘地域といい続けて恥じない。政治資金規正法違反がこ
こまで明らかになってもそれを認めようとしない政治家たち、年金改革、財政
改革、地方分権、在日米軍再編などどれをとってみても矛盾だらけの政策をこ
とばの遊びでごまかし続ける小泉首相やそれに従う政治家、官僚を見ていると、
もはや日本は世界に通用しない無法の国になりつつあるようだ。
それにもかかわらず8日の毎日新聞では小泉内閣の支持率が45%もあるという。
ブッシュ再選が良かったと答えた人が50%もいる。世界の大勢とのギャップがあ
まりにも大きい。災いが自分の身に起こらない限り気がつかないのが日本人な
のか。小泉首相はやがて本当の災害を国民に与えることになるだろう。残され
た二年足らずの任期内に小泉首相が国民の為になる政策を実行できるとはどう
考えても思えないのである。
◇◆ あらたに発見された天皇に関する資料 ◆◇
8日の産経新聞は、米国が太平洋戦争開戦からわずか半年後の1942年6月に、
既に昭和天皇を「象徴」として温存し日本占領に利用しようとしていたことを
示す米国の機密文書があったこと報じている。
すなわち米国情報局(CIA)の前身である戦略情報局の機密文書を一橋大学
の加藤哲郎教授が2001年に解禁された米国立公文書の中から発見したという。
連合軍の軍事作戦を助ける為の「日本計画」と題する提言の中には「天皇を平
和のシンボルとして利用し日本の軍事作戦を妨害し日本軍の士気をくじく」と
いう明記があり、マッカーサー将軍もこの計画を知っていたことを示す文書も
あわせ見つかったという。それを示す資料はこれまでにも断片的に指摘されて
きた。また一つあらたな証拠が出てきたということだ。こういう地道な作業の
積み重ねにより我々は真実に少しづつ近づいていく事が出来る。
いつの日かマッカーサーと天皇陛下の11回に及ぶ会談の全貌が明らかにされ
る時がくるのであろうか。その時こそ日本人があの時代を本当に知る事になる
時なのだ。
◇◆ 核兵器による報復におびえる米国 ◆◇
8日の毎日新聞、「ブッシュ再選と世界C」において、「イラクの次はイランか」、
「国防総省はイラン爆撃計画の策定を終え、ウラン濃縮施設など20〜40箇所が
攻撃対象となっている」、「イスラエルもイラン爆撃作戦を練り上げた」、「ブッ
シュ政権がイランの核開発が止められないと判断すれば関連施設のピンポイン
ト攻撃もありうる」、「イランは2年以内に核兵器開発能力を持つだろう。証拠
が見つかるまで待っていれば手遅れだ」などなどの関係者の発言を紹介してい
る。
米国のファルージャ掃討作戦の横暴振りを見ていると、抵抗組織が核兵器
を手にした時こそ米国の悪夢が現実になる時である気がする。そう思っていた
時、11月6-7日付ヘラルドトリビューン国際版の死亡記事に目が留まった。セ
オドール・テイラー、79歳、爆弾設計者の死亡記事である。その記事にはこう書
いてあった。
「・・・流線型核兵器の設計者であり、後に反核運動家に転じた理論物理学者の
セオドール・テイラーが10月28日にメリーランド州シルバースプリングで死亡
した。・・・晩年はロスアラモスで宇宙衛星の核エンジン開発に専念していた彼は、
同時にまた核兵器がテロにわたる危険性について発言し執筆して警鐘を鳴らし
ていた。かれは小さなテログループ、いや一人の個人でさえも核燃料を容易に
入手し、公開情報を使って容易に自家製の原爆をつくれると言い続けていたの
だ。・・・」
テイラー氏の言うことが正しいのであればやがてテロリストは核兵器を手に
するであろう。そしてテロリストやパレスチナの抵抗組織が核兵器を手にすれ
ば、間違いなく米国、イスラエルに使うであろう。その時こそ米国は自らの単
独主義の誤りに臍をかむことになる。米国の強硬姿勢を見ているとその時がど
んどん近づきつつあるような気がする。
◇◆ 今度もいかさまだったのか ブッシュ再選 ◆◇
選挙前から随分指摘されていたことであったが、ケリー陣営は訴訟に持ち込
まなかった。それにしてもネット上でさまざまな情報が乱れ飛んでいる。そん
な中で8日付の毎日新聞が「電子投票の怪」と題して、フロリダ州カルホーン
郡の奇妙な現象を書いた。有権者登録をした8,350人の82.4%が民主党員で共
和党は11.9%しかいない地域で、推計はブッシュ709票、ケリー4,911票であっ
たのに、開票の結果はブッシュ3,780票、ケリー2,116票とブッシュの票が4倍
以上に跳ね上がった。同様の現象はオハイオ州フランクリン郡ガハナ地区でも
起きた。638人しか投票しなかったのにタッチスクリーン式の投票機はブッシュ
4,258票、ケリー260票とはじき出した。同郡選管が調査したが「原因は不明」
のまま終わった。
事前に随分指摘されていたことだ。不思議な事に選挙の結果に異を唱えるも
のはいない。実に不思議な現象である。
しかし再選後のブッシュこそ追い込まれるだろう。このままでいけば行き詰
る時が必ず来る。その時には惨めな形で失脚するのではないか。米国に与えら
れた試練の時が来る。
http://homepage3.nifty.com/amaki/pages/ns.htm