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正式名称: イラク戦争に関する世界情勢のニュース
ANSWERが11月5日発表した
The Real Divide in the U.S.
と題する文書の翻訳をお届けします。長文のため前半を野田隆三郎が
後半を寺尾光身さんが翻訳しました。原文は
http://www.answercoalition.org/
にあります。
いくつかのMLに投稿します。重複して受け取られる方お許しください。
野田隆三郎
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1月20日大統領就任抗議、そして3月19、20日開戦2周年抗議の
ためにみんなで外に出よう
ブッシュ選出とケリー敗北に関して現実に何が起こっているかを
綿密に見きわめるべき時である。われわれは政治家やTV報道(権力
の宣伝機関)から送り出され、さらに進歩的人物からもしばしば反復
されている迷信、俗論、きまり文句を断ち切るべきである。
イラクに仕掛けられた犯罪的戦争に反対する1・20そして3・19/20
大衆行動を組織・動員する新たな試みが重要である。ペンタゴンが
ファルージャその他イラク諸都市の住民に残忍な恐怖支配を敷く準備
を整え、戦争がさらにエスカレートしつつあるなか、良心的市民は
行動を起こさなければならない。
ブッシュがファルージャの道路、路地を血で赤く染める準備を公然と
できるからイラクで1月の“民主的選挙”が実現できるというのは
何たる反語であろう。
アメリカのイラク侵略・占領の結果、2003年3月20日以来10万人以上
のイラク人が死亡した。公式統計によれば、少なくとも1万人以上の
合州国兵士が殺害、または負傷させられた。イラク国民の愛国的抵抗
が強まれば、双方の死者の数はさらに増えるであろう。
<戦争と征服に対する共通の見方―なぜ真実が語られないのか>
これは単にブッシュの戦争と言うにとどまらない。ケリーを含む民主
党員は犯罪的戦争がうまく仕切られていないことに不平を言うに過ぎない。
ケリーの計画は他の帝国主義国家を巻き込み、彼らに掠奪の分け前を
与え、侵略と占領の負担を彼らと分かち合うことであった。選挙結果
を左右する州には、“保守的”勤労者を含む、戦争に反対ないし懸念
を抱く何百万もの人々がいる。ベトナム戦争の時と同様に、何百万もの
人々は一旦、自分たちが政府に騙されていたと分かれば、戦争反対に
方向転換し、最も戦闘的な反対派にさえなり得る。彼らの子ども、配偶者、
隣人が殺し合いのために送り込まれているのだ。
民衆が真実を知り、彼らが忠誠を誓っている政府が実はうそつき犯罪者
集団であることを認めることが前進を生む。そのためには、真実を知る人
がそれを語り、誤解のないよう簡明に話すことが求められている。
ケリーはイラクが米国民にとって深刻な差し迫った脅威ではないことを
常に知っていた。彼はまたこの戦争が不法な侵略であったこと、そして
イラクで失われたすべての命が戦争を計画し命令した官僚による殺人に
相当し、彼らは裁判にかけられるべきであることを知っている。
ブッシュが嘘をついていることを明確に述べることなく、またこの戦争が
企業国家アメリカの権力と富のための侵略戦争であることを国民に告げる
ことなくケリーは戦争に賛成票を投じ、はじめからやり直すことを認め、
そして国民に自分には戦争に勝つ“より良い計画”があると言って、自分
に投票するよう求めた。そのような支離滅裂かつ不誠実な姿勢がエスカ
レートするイラク戦争に実際に深い憂慮の念を抱く伝統的な共和党投票者
にどうして訴えかけることができようか。
ケリーは自ら国旗をまとい、ベトナムでの自分の記録を称え、戦闘服
を着込んでカモ猟に出かけることを決めた。このようなやり方が勤労者に
説得力をもつと信じるのは金持ちの特権階級とその民主党内奉仕者だけ
であろう。
< 真の分裂 >
何百万という重労働者がケリーを当選させるため、また人種差別者の
公民権剥奪と闘うためにできるかぎりことをした。彼らは新しい投票者
を登録し、チラシを配り、一戸一戸を回り、また選挙監視人を務めた。
その多くは労働者活動家で、残りは反戦運動に関わる人であった。彼ら
の多くにとって、それははじめての政治的経験であった。
右翼政治機構の集中的努力によってケリーが敗北したいま、民主党
指導部の多くは敗北に対する完全に誤った理由を唱えている。彼らは
同性婚と“社会的文化的問題”に関する同党の所謂、自由主義を非難し
ている。民主党指導部は、自らが右翼を打破できないことを再度、現実
に証明した。
評論家たちは米国民が二つの部分、つまり進歩的で度量の広い平和
愛好的国民と無知で偏見に満ちた、憎むべき好戦的国民に分裂したと
主張し“分裂したアメリカ”を唱えている。しかしこの評論家たちの
国民の分裂というご託宣は、民主党や多くの進歩主義者が選挙期間中
無視してきたのと同様の、真の分裂を見落としている。
ケリーまたブッシュに投票にした大多数の合州国国民は金持ち
とは程遠い労働者である。これは隠れた分裂である。しかしこの分裂
が選挙を決定することはなかった。なぜなら両候補ともこれら多数の
利益を代表するものではないが故に、決定することができなかったのだ。
ブッシュの選挙運動は恐怖と偏見の分裂を促進した。この戦略を乗り
越える唯一の方法は、それを公然と迎え撃ち、分割支配戦略の真実
を語り、進歩的政策を公然と支持し、そして政治・企業権力の真の
作用・意図を暴くことによって悪魔化されたものを解き放つことで
あったであろう。このことは起こり得なかった。ケリーと彼を支持
した進歩的組織の多くは、ケリーが社会問題に関しブッシュほどには
退歩的ではないという暗黙の確信のもと、ケリーが“右翼に語りかけ”、
このでっち上げられた“道徳的”分裂を利用しなければならない
という信念を抱いたのだった。しかしひとたびブッシュの計画とそれ
が造り上げた社会的分裂を受け入れたならば、何人をも自分の側に
取り込むことはできなかったのだ。
< 語られざる統一 >
政治的経済的権力内部におけるブッシュとケリーの選挙運動への資金
提供者は“明確に分裂”してはおらず、むしろ結合している。両候補、
両党ともイラクで“勝つ”ための候補であり、イスラエルのパレスチナ人
への戦争、ハイチのアリスティッド追放、年間5000億ドルの軍事予算、
所謂、自由貿易協定の推進、いたるところで労働者の生活を破壊している
仕事のアウトソーシング(外注)、また平等な結婚権反対を無条件に支持
する候補である。ケリーは自分ならブッシュの計画をよりうまく取り仕切る
と繰り返し述べた。両者は同じ階級の代表なのだ。大統領、副大統領候補
の4人は莫大な個人資産を持つだけでなく、双方の立候補は巨大銀行と
金融企業に資金援助され、ブッシュとケリーはその10大資金提供者の
うち4人を共有している。選挙に対する大企業の影響は全面的かつ完璧
である。その結合ぶりを考えてもみよ。これがブッシュとケリー、また
両政党の結合であり、軍産複合体と同じく、企業・銀行と新聞を含む
メディア企業の結合である。もしもケリーが共和党と同じ大企業の世話に
なっていなかったとすれば、彼は自分たちの利害に反する投票をした
共和党支持労働者階層の一部を容易に捕らえることができたであろう。
ブッシュに投票した人の多くはイラク戦争に反対または、深刻な
懸念を抱き、企業国家アメリカによる医療、年金、賃金の徹底した
切捨てと組合攻撃に直面していた。ケリーはこれらの投票者に説得力
のある強いアピールをすることができなかった。なぜなら共和党、民主
党ともに帝国主義者の政党であり、イラクを征服したいということに
おいて、また合州国国民は彼らが苦労して得た経済収益を返却すべきだ
という見解において一致していたからである。ケリーが“われわれは
イラク撤退について話しているのではない、われわれは勝利について
話している”と繰り返し述べているとき、他のある問題でブッシュ寄り
の投票者をイラク問題でどうしてケリーに鞍替えさせることができる
であろうか。いまブッシュは何千もの人(その大半は市民)を殺すで
あろうファルージャとその他イラク諸都市攻撃開始の準備を整えた。
ケリーはたとえより多くの人が死ぬとしてもこの攻撃を支持するで
あろう。人種差別戦争において若い兵士は顔のない歯車として使われ
とうとしている。企業権力と政治家はイラク国民や兵士に何が起こる
かには関心がない。また彼らは合州国労働者が彼らの真の共通の利害
のために参加する統一母体を見ることを望んでいない。
(ここまでの翻訳 野田隆三郎)
<この選挙が戦争反対勢力に力があることを示しているとする理由>
イラクに関して共和民主両党は一致した政治的立場に立っており、そして両
党が行使できる政治的経済的力およびメディアの力を考えれば、人口のほぼ
半数がそのような立場から決別したということは、我が国の反戦ムードの力
の証である。反ブッシュに票を入れた5400万人にとって、ケリーに投票した
ことで、アメリカのイラク占領を容認しイラクに「勝ち」イラクから「撤退
しない」と誓う大統領候補者を支持したには違いないが、イラク戦争反対が
中心的課題ではあったのだ。
ブッシュ批判票の伸び方が政治が右に傾き続けていることを意味している、
とは言えない。実はその逆である。2001年9月12日の政治状況を、あるい
は、たった18カ月前ブッシュが米空母エイブラハム・リンカーンの飛行甲板
上に戦闘機乗りの服に身を固めて降り立ち、「任務達成」という横断幕の下
に誇らしげに立ったとき、ブッシュが70%以上の支持率を誇示していたこと
を思い返せば足りる。この2004年の大統領選がもし18カ月前に行われていた
ら、ブッシュはこれまで最高の地すべり的勝利を勝ち取っていただろう。日
を経るにつれ、イラクでの戦争は激化の一途をたどり、イラクの広い範囲が
レジスタンス側の支配下に入っている。イラクおよび中東に関するブッシュ
の計画は、政治的には帝国主義的傲慢の上に立てられたものであり、帝国願
望によって推し進められている。イラク領内の占領軍に向けられる憎悪感は
これまでに増して強くなり、アメリカでは多くの軍人とその家族を含め、反
戦運動の列に加わる人が日を追って増えてくるだろう。
ケリーに票を投ずることは、大方の進歩的な人びとにとっては、ブッシュ政
権とその戦争挑発や反民衆的社会政策に対する拒絶を表明する手段であり、
それはそれで重要なメッセージの発信であった。しかしケリーは進歩的な変
革への希望を何ら提示していないのだから、ケリーの敗北はアメリカ合州国
の真の進歩的運動が弱いということを意味するものではない。ケリーの敗北
は、ケリーは進歩的運動の旗手でもなかったし、旗手などには決してなれる
ものではなく、ましてや自分が参加もしていない真の歴史的社会変革を求め
る運動に人びとを引き込むことに成功するはずもなかった、ということを示
しているに過ぎないのだ。
<良識あ人びとが次にとるべきステップ>
イラク戦争の激化と米国内の弾圧強化に面前して、反戦運動のこれからをど
のように展望すべきだろうか。ブッシュの勝利にめげて、我われは今はただ
頭を垂れ、右翼の勝利に歯軋りし、絶望に打ちひしがれ、「我われが弱すぎ
たのだ」と言うばかりでよいのだろうか。
落胆絶望するために一休みする贅沢など、我われは持ち合わせていないの
だ。ブッシュ一味はロー対ウェイド裁判(訳者註:1973年にアメリカ連邦最
高裁がプライバシー保護のために妊娠中絶を認める判決を下した裁判)をく
つがえそうとしており、まな板に載せられている女性の権利を守るための国
内の戦闘的巻き返し運動と平和を求める闘いとを、反戦運動は合流させなけ
ればならない。反戦運動は、労働組合を守り医療給付や年金に対する仮借な
い攻撃に対して広範な闘争を開始する労働運動の、不可欠の部分とならなけ
ればならない。反戦運動は、差別是正措置(訳者註:機会の均等を保証する
だけでなく、結果の平等を目指して、雇用・教育・住宅や補助金の配分など
について伝統的に不利な立場に置かれてきた黒人・女性・少数民族などを優
遇する各種措置の総称[英辞郎にょる])、公民権と市民的自由を守る反人種
差別運動と一つにならなければならない。公民権に関してブッシュ政権が何
を考えているか、我われは重々承知している。政府のIRS(訳者註:Internal
Revenue Service、歳入庁)がブッシュ批判という犯罪のかどでNAACP(訳者
註:National Association for the Advancement of Colored People、全米
有色人地位向上協会)に脅しの一斉射撃を加えていることは、一つの前ぶれ
と考えるべきである。
イスラム教徒とアラブ系アメリカ人共同体に対する容赦ない攻撃は、正義を
求める闘いからほんの一時の休息をとるゆとりさえ与えないのである。アメ
リカ合州国の年配の労働者階級全体の諸権利もまた、ブッシュのウォール街
の殺し屋たちに銃で狙いをつけられている。殺し屋たちは銀行や企業の投資
ポートフォリオのために医療年金等の社会保障の金に手をつけたいのだ。反
戦運動は明快に語らなければならない。ハリバートンやシティーバンクのた
めにイラクを安全にするのに1日に2億7000万ドルを使うのではなく、税金か
ら持ってきたこの金は社会保障を守り、学校を建設し、医療保障に当てるの
に使うべきなのだ、と。ブッシュと極右が偏見の波を解き放つに従い、民主
党は等しい結婚権(訳者註:ゲイ、レスビアン、両性愛の人およびトランス
ジェンダー人々のための平等な結婚権)に障碍を設ける方向に向かうと断言
できる。反戦運動はすべての頑迷な分断支配に反対する立場に公然と立つべ
きである。
アメリカ合州国の多くの人びとにとって過去3年間は覚醒の時であった。国
際問題においてアメリカが果たした役割と侵略行為を認識すること、アメリ
カ国民には、自国の方向を正義、平等、の方向に、そして他国の自己決定を
支持する方向に転換するよう闘う権利と義務がある。と認識することであっ
た。多くの人が、デモで通りを歩いたり、学習会やら署名運動やらを企画実
行し、近所の人たちや職場の人たちに対する身近な支援活動を行うなど、大
衆運動に生まれて初めて参加した。活気と刺激に満ちたこの期間、世界的反
戦運動が記念碑的変化をもたらすことができるとの希望が高まり、政治意識
の高揚があった。この希望は本物であり、引き続き存在している。
この世界的運動は、穏やかな改革を進める指導者を育てるためにアメリカの
2大政党に金を出す企業に擦り寄るのではなく、スクラムを組み、原則を堅
持した集団行動に参加する民衆によって強化されるのである。これが真の民
主主義であり、我われみんなの未来への希望の唯一の源泉なのである。
A.N.S.W.E.R.連合は正義を信ずるすべての人びとに、国外では戦争と帝国に
反対する戦いの構築に、国内では正義を求める闘いの構築に向けた行動を倍
化するよう呼びかける。
2005年1月20日
反大統領就任デモをワシントンDCで
A.N.S.W.E.R.連合主催
2005年1月20日、大統領就任パレードのルート沿いに数千人が並び集団で抗
議を行う。1月20日にはサンフランシスコ、ロサンジェルスその他の都市
で、同時抗議行動を行う。1月20日行動に是非カンパと、支援と、行動を。
1月20日反戦デモ支持を今約束してください。
次のURLをクリックして賛同し、声を上げてください
< http://www.pephost.org/site/R?i=Em0S--bQ65y72suC2Mm5YQ.. >
兵士を今すぐ故国に連れ戻せ! と。
↓ここから
If you are planning to organize buses, vans or car caravans to be in
Washington DC, San Francisco or Los Angeles on January 20, fill out
the Transportation Form
<http://www.pephost.org/site/R?i=w1v96e6Ri0q72suC2Mm5YQ..to help
spread the word.
↑ここまで省略
2005年3月19/20日
世界共同行動日
イラクへの侵略「衝撃と畏怖」作戦開始2周年に
アメリカのA.N.S.W.E.R.連合をはじめ
世界中の反戦団体の呼びかけによる
3月19/20日には、ワシントンDCその他の都市で大衆デモが行われる。この日
はイラクへの犯罪的侵略開始の2周年にあたる。この日、全世界で大衆行動
が行われる。3月19/20日の抗議行動に、是非カンパと、支援と、行動を。ワ
シントンDC、サンフランシスコ、ロサンジェルスその他の都市の3月19/20日
デモの詳細な情報は間もなく公表される。
我われの要求:
1) アメリカはイラクから今すぐ出て行け、占領を終えよ−兵士を今すぐ故
国に連れ戻せ!
2) パレスチナからハイチ、そして全世界で植民地支配をやめよ!
3) 保健医療、教育、住宅供給、生活できる賃金の雇用は、権利だぞ!
どうか変化を求めて闘う行動に今日から参加してください。反戦と社会正義
の運動は企業キャンペーンのような何十億位ドルもの資金は持っていません
が、アメリカ合州国と全世界の政治情勢を変える役割と力は無類です。もし
カンパで運動の前進をお助けいただけるなら、下のURLをクリックしてカン
パをお送りください。
< http://www.pephost.org/site/R?i=E18_bRLu_3u72suC2Mm5YQ.. >
(ここまでの翻訳 寺尾光身)
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翻訳者 (前半) 野田隆三郎
(後半) 寺尾光身