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政府は、イラク暫定政府の非常事態宣言に続き米軍が中部ファルージャで武装勢力の掃討作戦を本格化させたのを受け、陸上自衛隊の活動する南部サマワに混乱が飛び火することへの警戒感を強めている。非常事態宣言の対象は北部クルド人自治区を除くイラク全土。政府がサマワを「非戦闘地域」と位置づけ、「北・中部とは治安状況が違う」と説明してきたこととも矛盾しかねず、12月14日に期限切れとなる自衛隊派遣の延長論議に大きな影響を与えそうだ。
小泉純一郎首相は8日、記者団の質問に「イラク暫定政府が治安の回復に本腰を入れなければならないという意欲を強く示した」と非常事態宣言を評価してみせた。宣言の対象地域にサマワが含まれることについては「全地域を安全にしたいということだ」と述べ、非戦闘地域との認識には「変わりない」と強調した。
強気な首相発言の一方、細田博之官房長官は記者会見で「(今後の推移を)よく注視したい」と繰り返した。防衛庁は同日、「宣言が特段の影響を与えるとは考えていない」(守屋武昌防衛事務次官)として、1日のロケット弾によるコンテナ被弾事件で中止していた宿営地外の活動を再開したが、遺跡の外壁工事の完工式に出席しただけで厳戒態勢を継続した。
政府が警戒しているのは、米軍の掃討作戦でファルージャを逃れた武装勢力が拡散する事態だ。実際に米軍のファルージャ攻撃が激化した今年8月にはサマワ宿営地付近に迫撃弾が相次いで撃ち込まれる事件が起きており、防衛庁は「米軍の注意をほかの地域にそらすために自衛隊が狙われた。今回の掃討作戦でも影響がないとは言えず、予断を許さない」(幹部)と分析している。
大野功統防衛庁長官は8日、表敬訪問したヤコブス駐日オランダ大使に「(サマワの治安を担当する)オランダ軍には情報面、治安面で一層、緊密な(自衛隊との)協力をお願いしたい」と強く要請した。【古本陽荘】
毎日新聞 2004年11月8日 23時31分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20041109k0000m010134000c.html