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【カイロ=長谷川由紀】イラク駐留米軍は8日夕(日本時間9日未明)、中部ファルージャに対する総攻撃を開始し、北東部と北西部で大規模な地上攻撃を始めた。
AP通信によると、作戦には海兵隊、陸軍の計4000人以上が参加しているという。これに先立ち、イラク暫定政府のアラウィ首相は同日、バグダッドで米・イラク軍に対して「(イラク中部の)ファルージャからテロリストを排除する権限を与えた」と述べ、ファルージャ総攻撃を承認していた。
また、ロイター通信によると、米軍は市街地の北縁にある鉄道駅を攻撃した。鉄道駅の攻撃には、戦車や歩兵部隊が加わり、激しい火炎が上空に上がった。
AFP通信によると、米軍はファルージャの広い地域で激しい砲撃を始めた。
米CNNテレビは米軍が8日夕(同9日未明)、総攻撃の態勢に入ったと伝えていた。
アラウィ首相の総攻撃承認に先立ち、米・イラク軍はファルージャ西方の拠点を制圧。海兵隊部隊は市北西部にあるアパートも押さえるなど、進攻の足がかりとなる拠点を着々と固めた。
アラウィ首相は会見で、クルド地域を除くイラク全土に7日発令した非常事態宣言の具体的措置について説明。この中で、〈1〉武装勢力の拠点のファルージャとラマディに8日午後6時(日本時間9日午前零時)から外出禁止令を発令〈2〉バグダッド空港を同日夕から48時間閉鎖〈3〉シリア、ヨルダンとの国境を封鎖し、食料運搬車両以外の通行を禁止――などを明らかにした。
一方、7日夜から8日にかけた作戦で米軍のブルドーザーがユーフラテス川に転落、米兵2人が死亡した。今回のファルージャ攻略作戦で米兵の死者は初めて。
(2004/11/9/01:48 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20041108it14.htm