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<TWP特報/イラク緊急レポート>
首相官邸・外務省の嘘が暴かれた
香田さん「斬首映像」に込められた小泉首相へのサイン
−−「丸腰」サマワ自衛隊に迫るアルカイダのテロ
(1)「この異教徒の首を切断する」
日本政府が香田証生さん(享年24)の“最後の生存情報”を入手したのは、テロリストが指定した自衛隊撤退期限を半日あまりすぎた10月29日午後のことだった。情報源は「第三国の情報機関」とされ、「香田さんを誘拐してアルカイダに売り渡したグループと連絡がついた。香田さんはまだ生きているようだ」という内容だった。外務省では、それがどの国であるかについて、「相手国との信義がある」(町村信孝外相)として明かしていない。アメリカのCIAとも、ヨルダンの特殊機関ともいわれている。
が、情報はそこで途絶えた。香田さんを拉致したザルカウィ派のテロリストは、これまで人質にした外国人のほとんどを残忍な方法で殺害し、その映像を公開してきた。この時点で政府・外務省は最悪の結果を覚悟して緊張した。
さらに1日がすぎた。小泉純一郎首相と細田博之官房長官は、そろって結婚式に出席していた。森派最高幹部である福田康夫前官房長官の長男の披露宴だった。すでに68歳になる福田氏は、自分の議席を長男に引き継がせるため、後援会はもちろん、派内、党内に根回しを進めているとされる。官邸のトップ2人を招いたことも、永田町では政治的な意味合いを重ねて受け止められている。
日本時間の11月2日夜になって公開された香田さん殺害映像は、壮絶を極めたものだった。新聞やテレビが、その存在をほんの一言、報じるにとどめたのは、遺族への配慮というのが表向きの理由だろうが、実際には、あまりにも衝撃的な内容に報道をためらったことと、同じように激しい衝撃を受けた政府・外務省サイドから、報道を控えるよう各社に非公式の要請がなされたことが背景にあった。
しかし、そこにははっきりと、テロリストの残虐さ、そして激しい憎しみが込められていた。少なくとも、小泉首相と政府首脳たちには、それを直視し、イラクで何が起きているかを知る義務がある。
殺害シーンは途中で一部がカットされており、公開されたのは15秒程度だった。その後、3人のテロリストが切断された首を高く掲げる場面も映される。
人間はここまで残酷になれるのか――誰もがそう感じる内容だ。忘れてはならないのは、テロリストの悪意と憎悪は香田さん個人に向けられたものではないことだ。日本と日本人が標的にされている以上、小泉首相はもちろん、すべての国民は、これを他人の悲劇として封印することは許されない。
http://www.weeklypost.com/jp/041119jp/index/index1.html
<TWP特報/イラク緊急レポート>
首相官邸・外務省の嘘が暴かれた
香田さん「斬首映像」に込められた小泉首相へのサイン
−−「丸腰」サマワ自衛隊に迫るアルカイダのテロ
(2)サマワ知事が自衛隊を非難
香田さんがバグダッドで拉致された1週間後の10月31日、再び宿営地にロケット弾が着弾し、今度は倉庫に使われていたコンテナを貫通する被害が出た。
それでもなお、政府は「サマワは戦闘地域ではない」「自衛隊は現地で歓迎されている」と繰り返している。
ではなぜ、サマワの新聞に地元の警察本部長が、
「攻撃を受ける責任は自衛隊にある。彼らはサマワ以外の業者に仕事を発注するなどして、当初の約束を果たしていない」(『アル・サマワ』10月31日発売号)
と、堂々と語るのか。現地では、自衛隊への攻撃に喝采する市民が少なくないことは覆いようもない事実なのだ。
それが誤解であろうと不当な批判であろうと、目前に迫る危機と反日感情を“なかったこと”にできる問題ではない。小泉首相はサマワの治安について、「10月に来日したムサンナ州のハッサン知事も、安定しているといっていました」と繰り返しているが、それ自体が嘘だ。
自衛隊と関係が深い外交当局者がこう明かす。
「ハッサン知事は激しく自衛隊の活動を非難して帰った。具体的には、地元でちっとも雇用を作り出していない点と、道路や学校の補修だけでなく、もっと永続的に使えるインフラを作ってもらいたいと要求したと聞いている。警察本部長が語った言葉とも合致しており、日本政府はサマワで自衛隊に不満が高まっていることを1か月以上前から十分に知っていたはずだ」
別の与党幹部によると、同知事は自衛隊に発電設備を作らせるよう小泉首相に迫ったという情報もある。
それは政府がODA(政府開発援助)を使ってやるべきことであり、所管は外務省だ。自衛隊の任務ではないうえ、そもそも無理な要求である。
乱発されたカラ手形の決済を迫られる自衛隊はたまったものではない。サマワの情勢に詳しい米軍関係者は自衛隊の危うい状態を警告する。
「日本では、人質事件が新潟地震と重なったことと、一部の政府寄りのメディアが、事件は無謀な行動を取った被害者の責任であるという論調で報じたため、われわれの想像よりはるかに日本国民の動揺は小さかった。が、このままでは日本も自衛隊も危ない。サマワの経済は破綻寸前で、失業者が急増して暴動が起きかねない。オランダ軍は、それを懸念して数か月以内に撤退する方針を示しており、そうなれば自衛隊は丸腰同然になる。アルカイダがこの時期に日本人を殺害したのは偶然ではない。サマワの社会不安が高まり、オランダ軍の庇護がなくなることで、今なら自衛隊を叩ける、日本政府を逡巡させることができると計算しての犯行だろう。映像では、殺害は星条旗の上で行なわれている(発見された遺体は、その星条旗にくるまれていた)。日本を米国と同一と見なす、自衛隊を米軍の一部と見なすという明確なサインだ。小泉首相は国内では、自衛隊は人道支援のために派遣したといっているが、米政府には同盟軍として派遣していることを暗に認めている。アルカイダは、その二枚舌まで知って、小泉政権を追い込む戦略に走り始めたとも考えられる」
香田さん拉致の直後、小泉首相が「テロには屈しない。自衛隊は撤退させない」とコメントした様子を見た防衛庁幹部は眉をしかめた。
「あれではテロリストを挑発しているようなものだ。本来なら、自衛隊が人道支援をしていることを訴え、一方で無辜の民間人を殺すことを非難するコメントをすべきだった。人質事件と自衛隊派遣を自分からリンクさせて語ったことで、完全にテロリストの術中にはまってしまった」
そして、自衛隊は危機のさなかに取り残された。
http://www.weeklypost.com/jp/041119jp/news/news_2.html
<TWP特報/イラク緊急レポート>
首相官邸・外務省の嘘が暴かれた
香田さん「斬首映像」に込められた小泉首相へのサイン
−−「丸腰」サマワ自衛隊に迫るアルカイダのテロ
(3)テロリストに宿営地情報を内通
先月末に起きた2回目の宿営地砲撃は、コンテナの鉄板を2枚貫き、さらに防御のために積まれた土嚢まで貫通した。同じタイプのコンテナは隊員の居住スペースにも使われており、テロリストはいつでも隊員の命を奪えることが証明された。まして砲弾は信管が外されており、爆発はしていない。明らかな脅しであり、香田さん事件とあわせて、日本政府は警告にどう対処するか、一刻の猶予もない対応を迫られている。が、その動きはあまりにも遅い。
ある幹部自衛官は、サマワの“戦時配備”には不足があると率直に認めた。
砂漠の闇の中でロケット弾の照準を定めているテロリストの前で、丸腰同然でさらされている600人の自衛官たちは、まるで日本政府の「人間の盾」ではないか。彼らが守るのが国民の生命や国益だというならまだしも、嘘に嘘を重ねて自衛隊派遣を押し通した小泉首相と政権幹部の政治的利益の盾にされるなら、それはシビリアン・コントロール(文民統制)の乱用というべきだ。
小泉首相は、テロリストの要求を突っぱねるパフォーマンスを演じているが、その実態は、香田さんの死が残した警告と、自衛隊の危機を無視しているにすぎない。
http://www.weeklypost.com/jp/041119jp/news/news_3.html