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米軍、ファルージャに突入 病院と橋を占拠
8日、イラク中部ファルージャの病院の外に立つ突入部隊の隊員(暗視装置を使ったテレビ映像)=AP
イラク中部ファルージャの病院で8日、拘束したイラク人男性に目隠しをする突入部隊の隊員=AP
イラク中部のファルージャを包囲していた米軍とイラク軍は8日未明(日本時間同日朝)、同市域西側に突入し、総合病院と、市中心部につながる二つの橋を占拠した。AP通信やAFP通信が伝えた。約1万人の米軍が市を包囲し、7日夕には市内への道路を封鎖して「攻撃の最終準備完了」と発表していた。ただちに本格的な市中心部への進攻に移るかどうかは不明だが、反米武装勢力の最大拠点で4月以来の大規模な掃討作戦が始まる可能性がある。
APなどによると、ファルージャでは7日夜に西部と東部のはずれで、激しい銃撃戦があったという。さらに、市北西部などに向けて米軍が砲撃や武装ヘリコプターによる攻撃を加えた。
総合病院には、海兵隊の装甲車両に護衛されたトラックに乗ったイラク軍特殊部隊が到着し、銃撃戦もなく占拠した。病院内にいた男たちが拘束された模様だ。
病院はファルージャ市内を貫流するユーフラテス川の西側にある。同病院は10月中旬に始まった米軍による市包囲と空爆に関連して「死傷者の大半は民間人」などと発表してきた。
米CNNテレビは病院占拠の目的について「反米宣伝をやめさせるため」との米軍筋の情報を報じた。病院占拠とともに、ユーフラテス川にかかる二つの橋も米軍が押さえたという。
ファルージャ封鎖について米軍は、イラク暫定政府が7日に発令した60日間の非常事態宣言に沿う措置と発表した。APによると、暫定政府のアラウィ首相は同日、記者団に「来年1月に選挙を実施できるようテロリストを排除し、治安を回復する必要がある。非常事態宣言は我々が真剣であることを示す強いメッセージだ」と語った。
ファルージャの人口は約30万。しかし市民の大半は大規模な戦闘をおそれ、すでに脱出した。米軍は、外国人を含む武装グループや地元住民が計3千〜6千人残っていると推定している。
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〈ファルージャ〉バグダッドの西方約50キロにあり、駐留米軍への激しい抵抗が続く「スンニ派三角地帯」に含まれる。3月末に米民間人の殺害、遺体損傷事件が起き、米軍は4月、犯人逮捕をめざして攻勢をかけた。しかし、約700人ともいわれる市民の犠牲を出し、イラク国内で宗派を超えた反米感情をかき立てた。
武装勢力が事実上支配し、国際テロ組織アルカイダの関連組織を率いるとされるザルカウィ幹部らの拠点があると米軍はみている。 (11/08 12:47)
http://www.asahi.com/international/update/1108/004.html