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→ まさか、お得意様への謀略ではないだろうなぁ・・・。
○三菱重を指名停止へ 防衛庁、ミサイル開発ミスで検討
2004/11/5 【東京新聞】
<http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20041105/mng_____sei_____003.shtml>
防衛庁は、88式地対艦ミサイルの改良型「SSM1改」の開発ミス問題で、
三菱重工業(本社・東京)を同庁発注の指名競争入札で指名停止処分とする方
向で検討に入った。同社は防衛庁との間で年間二千八百億円を超す取引がある
国内最大手の防衛産業。戦闘機、戦車など同社でしか製造できない武器は契約
を続けるが、処分による信用失墜は避けられない。
同社は昨年、必要な強度試験をしないままSSM1改の発射試験を実施した。
その事実が今年四月、社内で判明したにもかかわらず、防衛庁に届け出なかった。
防衛庁は、ミスを見抜けなかった同庁技術研究本部の担当者を近く処分し、
次いで同社の指名停止期間を決める方針だ。
ここ数年、同社には不祥事が相次ぎ、今年も護衛艦「おおなみ」のマスト溶
接ミスが判明。しかし、指名停止処分を受けることはなかった。
この処分により、指名競争入札と一般競争入札の参加資格を失い、億単位の
仕事になる海上自衛隊艦艇の修理から外されるほか、開発案件にも参加できな
くなる。指名停止期間が長引けば、同社にとって深刻な損失となる。
今回、防衛庁が強い姿勢で臨むのは、強度試験をきっかけに十二項目も見つ
かった開発ミスに加え、必要な報告を怠るなど信頼を裏切る行為が重なったこ
とがある。
三菱重工業だけが生産技術を持っているF2支援戦闘機、90式戦車などは、
例外規定の「真にやむを得ない場合」として新規の契約が認められる。だが、
米ボーイング社と新型旅客機「7E7」の共同開発を開始するなど、国際舞台
への進出を急ぐ同社にとって政府機関からの処分は大きなイメージダウンだ。
防衛庁にとっても同社を締め出すことは防衛力の低下につながりかねず、陸
海空自衛隊への影響調査を開始した。
■防衛庁に“もろ刃の剣”
<解説>
88式地対艦ミサイルの改良型「SSM1改」の開発ミスは、三菱重工業に
対する処分問題に発展した。同社との取引中断は国防の基盤を揺るがしかねず、
防衛庁にとって「もろ刃の剣」。それほど防衛産業最大手、三菱重工業と防衛
庁のかかわりは深い。
昨年度の同庁との契約額は二千八百十七億円に上り、二位の川崎重工業を千
二百億円以上引き離して断然トップだった。
同社生産の主な武器は、90式戦車十七両(百二十六億円)、F2支援戦闘
機六機(五百四十三億円)、地対空ミサイル「パトリオット」一式(二百八十
一億円)、イージス護衛艦一隻(船体・主機械のみ四百七十三億円)、SH60
哨戒ヘリ七機(二百六十四億円)などとなっている。
これだけ多様な武器を生み出す「ガリバー企業」との取引停止は不可能に近い。
防衛庁はここ数年続いた不祥事にも目をつぶり、処分を見合わせてきた。退職
した高級官僚や幹部自衛官が同社顧問として六月時点で二十九人、嘱託が二十
二人もいるという「もたれ合いの構図」も背景にある。
だが、防衛費が抑制され、正面装備が削減される中で聖域は消えつつある。
石破茂・前防衛庁長官がF2支援戦闘機の調達機数を下方修正するよう指示し
たのも、その一環とされている。
とはいえ、指名停止の期間を極力短くすべきだとの主張も庁内にあり、処分
が実効性を伴うか否かは不透明だ。 (社会部・半田 滋)