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11/04 18:36 民族衝突の危機再燃 マケドニア、自治権付与で
旧ユーゴスラビアのマケドニアで、少数派のアルバニア系住民に
広範な地方自治権を認める新法の是非を問う国民投票が七日行われ
る。「国を分裂させる」と新法廃案を求めるスラブ系民族主義派に
対し、アルバニア系指導者は新法実施が否決なら「武装闘争も辞さ
ない」構えで、バルカン情勢が再び緊迫化する懸念も出てきた。
マケドニアを揺るがせた二〇〇一年の紛争では、アルバニア系住
民の権利拡大を求める武装組織と政府軍の衝突が半年以上も続き、
欧州連合(EU)の仲介で同年八月に主要四党が和平合意に調印し
た。
その後、少数派の権利拡大をうたった憲法改正など合意内容が実
現するに伴い対立も収束。昨年十二月には、紛争以降、駐留してい
た北大西洋条約機構(NATO)部隊が撤退、EU警察部隊と交代
するまでに情勢が安定し「EU外交の最大の成功例」(外交筋)と
称賛の声も上がった。
この雰囲気を一変させたのが、和平合意の最終段階に位置付けら
れる新地方自治法。今年八月、左派の与党連合とアルバニア系政党
が多数を占める国会が可決した。
自治体を統合、再編し、各自治体の権限を拡大する内容だが、施
行されれば事実上、アルバニア系住民が多い西部ではアルバニア系
が自治体の主導権を握ることになる。南西部のストルガ市は近隣の
三自治体と合併するが、アルバニア系の人口比率は55%になり。
巨大なアルバニア系支配地域が誕生する。
ストルガ市のデレバン市長は「アルバニア系の支配は容認できな
い。新法が成立すれば、市はマケドニアから独立する」とまで述べ
、憤る。
一方、アルバニア系が住民の多数を占める西部ベレシュタ市のハ
ニ市長は「新法が廃案になれば、和平合意が破棄されたとみなし、
再び銃を手に取る」と発言。西部では既にスラブ系、アルバニア系
両住民の小規模な衝突が報告されており、予断を許さない状況だ。
国民投票は成立に有権者の50%以上の投票が必要なため、アル
バニア系住民との融和を進める与党側は、国民に棄権を呼び掛けて
いるが、紛争後、権利を拡大してきたアルバニア系に対する反発も
根強く、微妙な情勢になっている。(ウィーン共同=小林義久)
20041104 1836
[2004-11-04-18:36]