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http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2004/11/by.html
腐り果てた選挙(An Election Spoiled Rotten)
選挙日を迎える以前、ケリー・エドワーズ選挙チームはすでに100万余りの票を失っている。なぜなら、重要な州であるオハイオ、ニューメキシコでは、選挙人登録名簿から有権者が意図的に削除され、不在者投票は無視される。特にマイノリティ居住区においては、例えばニューメキシコ州リオ・アリバ郡のような地域では、ヒスパニック系住民の投票が除外される確率は白人票の5倍である。調査報道記者グレッグ・パラストが、廃棄された投票について報告する。
票が集計されるずっと以前から、ニューメキシコ州では、ジョン・ケリーはすでに数千票を失っていた。コロラドでもオハイオでも同じだ。はるか南のフロリダでも・・・火曜日夜の票集計を待つまでもない。
洗練された投票操作---選挙権上の民族浄化、不在者票は行方不明、票を削除する投票機などなど---によって、ジョン・ケリーは100万票余りを失ってからの選挙スタートとなったのである。
推進された票の粛清
コロラド州務長官ドネッタ・デビッドソンは、数週間前に、数千人の有権者を投票名簿から削除した。彼女はそれら有権者に「凶悪犯罪前科者」の印をつけて、投票権を奪ったのだ。非常に興味深いことに、フロリダ州や他の南部州とちがって、コロラド州では前科者の投票権を法律で認めている。投票権を失うのは、実際に有罪判決を受けて服役しているものだけなのだ。
コロラド州において、刑務所から脱走した受刑者が投票したという事例は未だ確認されていない。以前に、無実の市民から投票権を剥奪した件を反省した連邦裁判所は、現在では大統領選挙前の90日間において、投票権の不当剥奪を防止するために、有権者は市民権確認の申し立てができることを認めている。
連邦法から逸脱することを見逃してもらうために、デビッドソン長官は“非常事態宣言”をしている。しかしながら、コロラド州における「非常事態」とは、ブッシュが世論調査でケリーに負けているという事実だったようだ。
なぜ突然、投票権剥奪を行ったのか?デビッドソン長官の下で選挙管理官を務めるのはドルー・ダーラム・・・以前にテキサス州検事総長の下で働いていた人物である。カウボーイの土地で検事総長の広報を務めていた人物は、ダーラム氏をこう評している:「(ダーラム氏は)公務員には向いていないんだ・・・人種差別主義者で思想的に偏見のある経歴の持ち主だからね」まさしく、大多数が非白人の有権者を抱えた地域の粛清業務にふさわしい評判ではないか。
そうした政府を粛清リストを調査してきた私自身の経験から言えば、こうしたリストに実際の違法投票者が多く含まれている事例はあまりない。
それどころか、リストに掲載されているのは民主党支持者ばかりだ。民主党員はあまり声を上げたくないだろうが、数々の調査により、有罪判決を受けた前科者の内、およそ90%は出所後に民主党に投票するという事実が判明している。共和党員であるコロラド州務長官は、そうした現状を知っていたと疑惑を抱く者も居るようだ。
有権者名簿上の民族浄化
有権者名簿の民族浄化という話題を扱うなら、オハイオ州を無視するわけにはいかない。オハイオでは、共和党の州務長官が、キャサリン・ハリスの後継者の座を狙っているということだ。
カイヤホガ郡(クリーブランド)では、有権者登録をしている黒人市民がいくらか見受けられる。南部の市民監視団体「 Democracy South」の調査によれば、南部各州では、黒人の有権者登録は、白人のそれに比較して、3倍多く拒否されるということだ。
有権者名簿をより「白く」するために、ジム・クロウ時代以降初めて、共和党は選挙日における投票権の確認を計画している。共和党委員会の発表した計画によれば、オハイオ州で、判事の怒りに抵抗する35,000人の投票を阻止するとのことだ。フロリダ州では、同じような計画がこっそり進行していることが、「収監リスト」の発見により判明している。先週英BBCテレビで暴露された「収監リスト」に掲載されていた有権者達は、奇妙なことに、ほとんどがアフリカ系アメリカ人居住区の人々だった。
投票を阻止する際に使われる、そうした人種プロファイリング行為は、投票権法の下では、違法である。それにも関わらず、法廷も判事も、リンカーンの政党を説得して、投票を妨害する類のブラックリスト作成を禁止するという民主党の要望を適えることはできなかった。
選挙事務所のゴミ箱に葬られた数百万の投票
「もしここで票が盗まれるとすれば、リオ・アリバ郡で行われるだろう」ニューメキシコ州の政治家は教えてくれた。その推論には根拠がある:2000年において、投票全体の1/10はカウントされなかった。封印され、削除され、廃棄されたのだ。投票業界では、技術上の問題で消失された票は「欠陥票」とされる。市民が投票しても、機械は気づいてくれない。リオ・アリバ選挙区では、前回の選挙で、投票された票はひとつもなかった・・・少なくとも、機械にはひとつの票も残されていなかった。
全ての投票者が等しく排除されるわけではない。リオ・アリバ郡住民の73%はヒスパニックだ。著名なハミルトン大学の選挙統計学者フィリップ・リンクナー博士に、ヒスパニック系住民の欠陥票に対して「再帰的」調査を依頼してみた。博士の試算によれば、ヒスパニック系住民の欠陥票が発生する確率は、白人票に比較して、5倍多いことが判明した。ネイティブ系住民の場合はさらに酷い。インディアン居住区においては、欠陥票は大流行している。
冷蔵庫から出したからといって、票が腐るわけはない。原因は機械なのだ。貧乏な住民には朽ち果てた学校や病院があてがわれるように、投票機もオンボロがあてがわれているわけである。
ヒスパニック系住民には災難である:しかしアフリカ系アメリカ人にとって、投票箱はホロコーストだ。アメリカ版民主主義の非常に由々しき事実の典型例は、全国で200万票ほどが、未登録、もしくは未確認票として廃棄されるという事実である。合衆国市民権委員会とハーバード・ロー・スクール市民権プロジェクトの調査によれば、廃棄された票の54%はアフリカ系アメリカ人の投票であるという。100万の黒人票が消失?!なんてことだ!
そうした状況を好む政治家は両党に大勢居る。政治家にとって、マイノリティの抑圧は選挙で選ばれるための手段なのだ。誰を責めるにしろ、火曜日には、ケリー・エドワーズコンビは打撃を被ることになる。リオ・アリバ郡では、民主党支持者と共和党支持者の選挙人登録の比は8対1で、民主党が大幅リードしている。アフリカ系アメリカ人での割合は・・・まあ、計算はご自分でどうぞ。
アメリカの投票所から漏れ出した投票の総計はあまりにも多すぎて、自分達を盛り上げるのに熱心な大手ニュースメディアの報道では、こうした話題を見つけることはできない。失われた100万の黒人票、廃棄された投票、そして何千もの拒否された有権者登録・・・これらは我々の国の秘密なのだ:人種隔離政策下の民主主義においては、金持ちの白人の投票は常にカウントされ、少数民族の投票は剥奪され、忌避され、記録されることもない。結局のところ、最初のレバーが押される以前、カードがパンチされる以前、あるいはタッチスクリーンがタッチされる以前に、ケリーは100万票ほど負けているのである。