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■公安調査官の在外公館派遣 Vol.319 11/03/04
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1.帰国の報告
先月24日にロシア、ポーランド旅行に出掛けて、今月1日に帰
国した。ちょうど出発前日の23日に新潟県中越地震が発生。日本
時間の27日未明には、香田証生氏を拘束したビデオがインターネ
ット上に掲載され、犯行声明が出された。
後者については、ワルシャワ滞在中の10月30日午後10時こ
ろ(現地時間)までにCNNで事件の概要を知った。最初はアラフ
ァト議長の病状が中心を占め、発見遺体が誘拐された香田氏と思わ
れることなどを短く報じたものだったが、未明(現地時間31日午
前3時ないし5時ころ。ちょうどこの日の午前3時に夏時間から冬
時間に移行し、1時間遡る形になっている)に目が覚めて引き続き
CNNを見ると、このニュースがトップの扱いになっていた。
すなわち、首を切り落とされた(decapitated )遺体の身体的特
徴から被害者は東洋人、わけても誘拐された香田氏(Shosei Koda)
と見られていたところ、指紋から同氏の遺体であることが確認され
たこと、バグダッドで発見された遺体が星条旗に包まれていたこと
、日本政府(町村外相)がテロには屈しないなどとする声明を発表
したこと(高島外務報道官の顔が映し出された)などを内容とする
もので、「イラクへの自衛隊派遣は憲法に抵触している。国民の6
0%は派遣に反対しており、年内に期限切れになるイラク復興支援
計画にも大きな影響を与えるだろう」などという東京駐在員の報告
で結ばれていた。
ところが、モスクワから東京に帰る機内で邦字紙(日本時間31
日・日曜日の新聞)を見ると、各紙「遺体は別人」としており、毎
日新聞には誤報の陳謝と、その検証記事までが掲載されていた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041030-00000047-mai-pol
狐につままれたような話で、寝ぼけてCNNのニュースを聞き違
えたのかと疑ったが、時差の関係で、日曜日の新聞には新しい情報
が掲載されていないのだろうと思い直した。果たして成田に着いて
各紙朝刊を見ると、「香田さん遺体で発見」「首切断、星条旗で包
む」「指紋が一致」等々といった活字が一面に躍っている。
結果的に見れば、毎日新聞に限らず二重に「誤報」を犯したわけ
で、もはや官民ともに現地で独自にイラク情報を収集するのがおよ
そ不可能になっている実態が曝け出されたというところだろうか。
一方、ポーランドについても、ほぼ時を同じくして、ポーランド
とイラクの両市民権を持つ女性が誘拐され、イラクからの撤退を要
求されている。
http://news.goo.ne.jp/news/jiji/kokusai/20041031/041031065819.99u8pby.html
http://news.tbs.co.jp/20041028/headline/tbs_headline1061966.html
http://www.usatoday.com/news/world/iraq/2004-10-30-polish-hostage_x.htm
こちらは当然のことながら、現地紙(ポーランド語)で大きく報
じられていた。彼の地でも派兵を巡る国論が二分し、政府の方針が
揺れているようである。BBCによれば、ポーランドでは実に国民
の70%が駐留に反対しているという。
http://www.abc.net.au/news/newsitems/200410/s1212960.htm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/3713186.stm
この女性はイラク国籍も持っているので、まさしくトバッチリと
しか思えないが、誘拐・殺害者は、米国大統領選を直前に控えたこ
の時期に、確信的にターゲットを選定し、揺さぶりをかけることで
、占領体制の瓦解を図っているように思われる。
http://cryptome.org/us-eu-gap.htm
なお、今回の旅行はアウシュヴィッツ(国立オシフィエンチウム
博物館)の見学などを目的としたものであるが、
http://homepage3.nifty.com/argus/tickets.jpg
http://homepage3.nifty.com/argus/osw.jpg
道中で考えたことなどを、後ほどこの場に記すかもしれない。
<参考>
・常岡浩介氏の日記(2004/10/31 (日) 20:25:12 Free)
http://www2.diary.ne.jp/user/61383/
・先の人質事件に関する声明の分析(“自作自演説”を念頭におい
ていることが窺える)
http://www.meij.or.jp/information/Country%20Profile/iraq.files/20040413iraq.PDF
・一連の声明・殺害映像(アクセス集中のためにサーバが落ちてい
る模様)
http://www.ogrish.com/index2.htm
2.公安調査官の在外公館派遣
ポーランド旅行に臨んで現地の治安情報を確認していたところ、
http://www.emb-japan.pl/ryoji/infkons4_10_22.htm
アレと気付いたことがある。「警備担当 馬淵」というのが、それ
である。
http://www.google.co.jp/search?q=h.mabuchi%40emb-japan.pl&hl=ja&lr=&start=0&sa=N&filter=0
この馬淵は次の馬淵に間違いない。
http://hironari.1accesshost.com/cia.jpg
http://hironari.1accesshost.com/mabuchi.jpg
先ほど在ポーランド日本国大使館に電話をかけてみると、馬淵は
やはり「馬淵ヒサハル」であることを確認できた。
http://homepage3.nifty.com/argus/mabuchi.wma
実際、在ポーランド日本大使館の警備官には、以前から公安調査
庁職員が当てられているのだ。
http://hironari.freewebpage.org/haken.zip
もっとも、少なくとも96年当時まで、警備担当職はガードマン
のような仕事なのであって、公安調査官に“情報機関職員”として
の役割など期待されていなかった。
http://hironari.freewebpage.org/enq.zip
その後、末尾<参考>のとおり、公安調査庁のリストラと並行す
る形で、在外公館への職員派遣による、日本政府全体としての情報
機能強化が図られてきたわけであるが、今回の如く非力な事態が度
重なり、さらに職員派遣の拡大等が検討されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041101-00000222-kyodo-pol
http://newsflash.nifty.com/news/tp/tp__yomiuri_20041101ia24.htm
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041102-00000006-san-pol
おそらく佐藤優・外務省元主任分析官の背任・偽計業務妨害事件
http://www.emaga.com/bn/?2004090051978183015082.xp010617
の影響もあるのだろう。肝心の外務省の情報組織である旧国際情報
局は、「国際情報統括官組織」なるもの
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/sosiki/koku_j.html
にリストラされているわけだから、外務省首脳が「情報力強化」を
謳うなどというのは笑い話に近い。危ない地域には誰も行く職員が
いないから、御都合主義的に他官庁等に頼らなければならないとい
うのが本音だろう。
とはいえ、在外公館に公安調査官を置いたからと言って、それか
ら直ちに情報力が強化されるなどと判断するのは、まったくの素人
考えである。
たしかに、現地の治安情報機関との連絡は、外務省が窓口になる
よりは、些少なりとも円滑に進むだろう。しかし、本当の情報交換
は、双方の機関が同等か、それに近い実力があり、相互に一定の信
頼関係があって、初めて成立するものである。つまらない情報しか
寄越さない相手に、誰も重大な情報を提供したりはしない。下手に
情報提供したりすれば、情報源の協力者が特定されてしまい、今後
の情報収集が滞るのである。
無償かつ善意の情報提供はあり得ないから、こちらから終始ロク
な情報も提供しないのに、“重要情報”が提供されているのだとし
たら、それは提供国にとってのみ有利な謀略情報の可能性が高い。
したがって、本当に情報力を強化しようとすれば、他力本願では
なくて、独自に情報収集する能力を獲得しなければならない(手持
ちのカードが増えれば、結果的にそれだけ情報交換の密度も高まる
ことになる)。
「独自に情報収集する能力」とは、この場合、(公然情報収集・
分析のほかに)海外で協力者を獲得・運営すること、入手した情報
を安全かつ迅速な方法で本国に伝達すること、逆に本国からの調査
指示を同じく安全かつ迅速に現地職員に伝達すること、情報収集の
テーマ・対象を的確に選定して企画立案を行うことなどであるが、
そのいずれのノウハウも、公安調査庁には「全くない」。もう一度
記す。「絶無」である。
部外者の多くはそうした事実を知らないか、幻想を抱いている。
公安調査庁はその無知につけこんで、国会議員や外務省をたぶらか
しているのである。何も知らないので、情報交換の程度や内容も検
討できず、CIAを始めとする情報機関と接点があると聞いただけ
で、恐れ入ってしまうわけだ。
現地での活動にあたっては、その前提として、英語その他の主要
言語ばかりでなく、当該地域のありとあらゆる言葉の獲得が要求さ
れるが、英語一つとってもいかにハードルが高いかは、これまでも
当メルマガで再三指摘してきたとおりである。
「独自に情報収集する能力」を獲得するためには、膨大な時間と
経費と、何よりも恐るべき努力と覚悟が要求されるだろう。何の準
備と蓄積もないのに、組織の権限拡大と場当たり的な対応策から、
職員を危険地に派遣するのは、彼らに死ねと言っているのと同じよ
うなものである。
海外に築くべき足場の一つが在外公館であることは間違いないが
、もちろんそれだけに限られるわけでもない。筆者如きに簡単に「
足場」を発見されているようでは、他国の機関から完全にマッピン
グをされてしまうに違いない。
本格的な情報機関を立ち上げようとするのなら、そもそも公務員
試験による一括採用方式からして改めなければならないのだ。まっ
たく、国家公務員の初任者研修で「公安調査庁」などという出身省
庁を書いた名札を付けさせられるのだから、マンガ的状況だと言う
しかない―もちろん筆者はそんなものは一度も付けなかったが。
<参考>
・現在も削除されていない公安調査官・神保玲子の所在(EU日本
政府代表部)情報
http://www.tietoy.org/amar/pdf/finalparticipants.pdf
・「中央省庁等改革の推進に関する方針」(平成11年4月27日
中央省庁等改革推進本部決定)
http://www.kantei.go.jp/jp/cyuo-syocho/990427honbu/housin.html
公安調査庁の定員について、平成9年度末定員に対し200人以
上削減することとし、平成12年度以降、計画的定員削減とは別に
実施し、平成15年中をめどに完了するものとする。この削減分か
ら、在外における情報収集活動の強化のために55〜58人程度、
内閣における情報の収集、分析等の機能の充実のために40人の人
員を充てることとする。
・公安調査庁のリストラと職員の海外派遣
http://www.emaga.com/bn/?2003040027217745013959.xp010617
・通信の保全
http://hironari.1accesshost.com/cs1.gif
http://hironari.1accesshost.com/cs2.gif
http://hironari.1accesshost.com/cs3.gif
・公安調査庁の英語表記
http://web.archive.org/web/20011216032329/http://www.moj.go.jp/ENGLISH/PSIA/psia-01.html
http://www.moj.go.jp/ENGLISH/PSIA/psia-01.html
http://hironari.1accesshost.com/psia1.gif
http://hironari.1accesshost.com/psia2.gif
"Public Security Investigation Agency"の"Investigation"が
、現在"Intelligence" に変更されている。これは公安調査庁が「
情報(Intelligence)機関」であることを対外的にもアピールする
意思の表れである。
・Global SecurityによるPSIAの解説
http://www.globalsecurity.org/intell/world/japan/koancho.htm
実は最後の3パラグラフ分は、「九段会」に関する記述を除いて
、筆者が書いた英文がほぼそのまま転載されている。
各所に掲載されていた情報を継ぎはぎしているようで、事実誤認
も散見される。たとえば「公安調査庁は主に防諜活動を行っている
」というのは誤りである。「防諜」というのは、日本国内で活動す
る外国スパイの活動をウォッチし、あるいは摘発するということで
ある。結果的に、防諜「的」な活動をしていると言えなくもない要
素もごくわずかに認められるところはあるが、たかだか1500名
程度の職員数(内デスクワークの本庁職員は約400名)では本格
的な防諜活動などできない。たとえば、筆者一人程度の行動を一定
期間、完全に解明するだけでも、専門の訓練を受けた職員を10名
以上動員する必要があろう。
我が国で、防諜機能を担っているのは、公安警察である。
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■情報発信者/野田敬生(hironari noda)