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(回答先: Re: 幸田さんは 日本基督教団に連なる青年。何故ニュージーランドから一気にイスラエルなのか… 投稿者 Grace 日時 2004 年 11 月 01 日 09:21:20)
彼がイラクを実際に見たいと考えるに至った背景には、キリスト教徒であることと、ニュージーランドにいたことがあると思う。
日曜日ごとに教会では牧師が「イラクの人々のために祈りましょう」と呼びかける。信心深ければ、毎日のように戦場に思いを馳せ、時に涙を流し、祈りを捧げる。大抵の日本人がニュースとして、あるいは政治問題、人権問題としてイラクを理解するのとは異なり、クリスチャンは生身の人間の苦しみに思いを凝らす。
ニュージーランドが、イラク復興支援部隊の引き上げを決定したのは9月末だ。香田さんは、9月上旬にイスラエルに渡っているが、その時点でも、ニュージーランドのメディアは、部隊撤退の是非を大々的に世論に問いかけていたのではないか。通っていた語学学校でもイラクの話題を扱ったという。イラクへの関心が高まって不思議はない。
もう一つ、決定的な要素に、4月の人質騒動があると思う。海外メディアに奇異の目で見られた人質叩きは、政府の操作によって生み出されたと、当時の日本の空気を知る人なら薄々感づいている。ところが、漏れ伝わってくる情報だけが頼りの香田さんは、日本の反応が理解できず、日本人全体に失望したのではないか。外国暮らしでは否応なく日本人であることを突きつけられる。日本人でありながら日本が理解できないというわだかまりが、真実を確かめたいとの思いを湧き上がらせたのではないか。
イラク行きの動機は十分にあったと考える。それが、危険だという判断を上回ったのだろう。