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イラク・モスル、武装勢力がほぼ支配下に
【カイロ=長谷川由紀】ロイター通信によると、イラク北部のイスラム教スンニ派拠点モスルで、反米武装勢力が攻勢を強め、13日現在、同市を支配下に置きつつある。米軍幹部は同日、AP通信に対し、中部ファルージャでの掃討作戦に従事していた米軍1個歩兵大隊をモスルへ急きょ転戦させたと語った。
報道によると、武装勢力は11日以降、モスルで、少なくとも9か所の警察署を襲撃、武器・弾薬を強奪し、これを占拠した。さらに、一部の道路を封鎖し、同市の南部・西部を中心に警戒態勢を敷いている。
同市へ向かう幹線道路にかかる橋や政府関連庁舎も襲撃の標的になっており、一部は武装勢力に制圧されている。12日には、クルド人の「クルド愛国同盟」の政党事務所も武装勢力の襲撃を受けた。この際、イラク国家警備隊と武装勢力との戦闘に発展し、少なくとも5人の警備兵が死亡した。
襲撃を受けた警察署では、警官の大半が応戦もせずに逃亡した。地元住民はロイター通信に対し、「ここにはイラク警察も米軍の姿も見えない」と語っており、警官の消えたモスル市内では、自動小銃やロケット砲で武装した集団が通りに繰り出し、無法地帯化しているという。
イラク暫定政府は、職務を放棄したモスルの警察署長を解任した。
また、武装勢力のメンバーはAFP通信に対し、「(米・イラク軍による)ファルージャへの攻勢を弱めるため、新たな戦線を開くのが狙いだ」と語った。ファルージャで武装勢力の掃討作戦を続ける米軍の兵力を北へ分散させることで、米軍の戦闘能力をそぐ狙いと見られる。
イラク北部方面の作戦を指揮している米軍幹部はロイター通信に対し、モスルを支配下に置きつつある武装勢力について、「地元住民やフセイン旧体制の残党が中心」と述べ、ファルージャにいた武装勢力が北部へ転戦しているとの見方を否定した。
(2004/11/13/23:24 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20041113i113.htm