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【パリ福島良典】アラファト・パレスチナ前自治政府議長の死因はベールに包まれたままだ。自治政府高官はヨルダン川西岸ラマラの議長府での約3年間に及ぶ軟禁状態が遠因との見解を示しているが、フランス側は保秘を理由に公表していない。生前、「予測不能な指導者」と評されたアラファト氏は最期まで謎を残した。
「アラファト議長が午前3時30分に死去した」。同軍病院の広報官は11日早朝、短い声明で死去を発表、病状開示の制限と個人情報の保護を定めるフランス法にのっとり死因には言及しなかった。
病院の公式発表としては2日の「白血球数の上昇と血小板の減少を伴う血液異常ではあるが、白血病ではない」とする診断書と、4日の「容体が悪化し、こん睡が深まった」との広報官声明が最も詳しいものだった。
容体情報不足の中、イスラエル、パレスチナ双方で病因に関するうわさが広がった。イスラエル英字紙エルサレム・ポストが「エイズとのうわさも流布している」と報じれば、イスラエル情報機関モサドに毒殺されかかったことのあるイスラム原理主義組織「ハマス」指導者、メシャール氏は「イスラエルが血液に毒を入れた」と非難、情報戦が展開された。
シャース自治政府外相は9日、パリでの記者会見で「医師団はがん、服毒の可能性を排除したが、容体悪化の原因は不明」と説明。(1)75歳の高齢(2)議長府での劣悪な生活−−のために胃腸炎から栄養摂取困難、血小板不足、こん睡へと「連鎖反応」を起こしたと解説した。自治政府高官は同日、ラマラで「脳内出血」と明らかにした。
結局、パリから西岸に戻ったシャース外相が10日夕、「肝臓と腎臓は機能不全だ。心肺は動いているが、脳は部分的にしか機能していない」と述べたのが、最後の病状説明となった。
毎日新聞 2004年11月12日 12時15分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20041112k0000e030067000c.html