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http://www.sankei.co.jp/news/041013/evening/14int001.htm
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国民議会選へ4000万ドル イラク復興支援国会議
日本、国際協調へ全力
イラク復興支援国会議が十三日午前、東京・紀尾井町の赤坂プリンスホテルで始まった。会議の開催は三回目だが、イラクの暫定政権が発足してからは初めて。イラク側は継続的な支援を要請しているが、現地の治安回復の見通しは立っておらず、要望が国際社会にどこまで届くかが焦点となる。議長国の日本は、イラク戦争で米国と亀裂が生じたフランス、ドイツ、ロシアなどを支援国会議の枠組みに取り込み、主導的な役割を果たしたい考えだ。(田北真樹子)
会議の冒頭、町村信孝外相は「日本はイラク復興に向け最大限の努力を継続し、国際協調強化のための働きかけを行っていく」とあいさつ。来年一月に予定されている国民議会選挙のために、信託基金拠出金から四千万ドルを支援することを表明し、来年から円借款を開始する方針であることも明らかにした。
イラク暫定政府のサレハ副首相は「イラクは『中東の経済大国・日本』になる」と決意を表明し、参加国に支援金拠出を要請した。ハーフェズ計画開発協力相は、イラク国軍・警察の規模が十万人を超え、毎週五千人の警察官が訓練を受けていることなど、治安回復への努力を強調した。
会議には「イラク復興信託基金」(IRFFI)に一千万ドル以上を拠出しているドナー委員会国(日米英など十三カ国)や、独仏露、サウジアラビア、イランなど約五十三カ国のほか、国連、世界銀行などの国際機関が出席。十四日まで開かれる。
今回の会議の議長国に自ら名乗り出た日本は、昨年十月に五十億ドルの対イラク支援を表明。そのうち、十五億ドルの無償資金協力は、信託基金への拠出分を含めてすでに十三億ドル分の事業を確定させている。基金への拠出額は四億九千万ドルで、EU(欧州連合)の二億ドル、英の一億二千七百万ドルなどと比べても格段に多い。
日本にはさらなる貢献を期待する声もあるが、政府は「今回は主に暫定政府が復興への決意を各国に示すためのもので、拠出金表明の場ではない」と、過剰な期待にクギを刺している。
昨年のスペイン会議で国連などが見積もった復興への資金需要は五百五十億ドル。この会議では約三百二十億ドルの支援表明が行われたが、これまでに実際に拠出されたのは約十億ドルにとどまっている。
日本政府は新たな基金への拠出国として、独仏露などの協力を取り付けたい考え。ただ、この三カ国は米国と対立した経緯があるため、日本政府は会議の“米国色”を抑えることに腐心している。
新規の拠出国が現れるかどうかは、イラク側の姿勢にかかっている。イラクは同日、政府歳入の中心となる石油を二〇〇七年に日量三百五十万バレルとするなど、今後三年間の目標を具体的に掲げた「復興戦略」も発表した。イラク暫定政府が、東京で国際社会の信頼を得られるかどうかが注目される。
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