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防衛庁は九日、イラク南部サマワで人道復興支援活動を行っている陸上自衛隊「イラク復興支援群」の態勢を強化するため、派遣枠を千人規模に増員するとともに輸送用ヘリコプターや対迫撃砲レーダーを新たに配備する方向で検討に入った。サマワの宿営地周辺の治安維持や空輸部門で自衛隊を支援してきたオランダ軍が来年二月に撤退することが確実視され、人員・装備を見直す必要が出たためだ。
具体的には、十二月に期限切れとなるイラク復興支援の「基本計画」の延長にあわせて、同計画を変更、隊員の派遣枠を現行の六百人以内から千人程度に拡大し、ヘリコプターと対迫撃砲レーダーを追加配備することを計画に盛り込む方針。
現在、サマワの自衛隊部隊は約五百九十人。基本計画で定める派遣枠のほぼ限度いっぱいで、「ぎりぎりの人数で活動を行っている」(防衛庁筋)。イラクの治安情勢が不安定な中、オランダ軍が撤退すれば、安全対策のため警備隊員の増強が必要になるほか、ヘリコプターを配備した場合、乗員や整備士ら少なくとも百人程度の要員が必要となる。このため、基本計画の隊員枠を千人程度に増やし、実際の派遣数は状況に応じて決める態勢を整えたい考えだ。
同時に、防衛庁は、陸上自衛隊の多用途ヘリUH−60JA(通称・ブラックホーク)に砂塵(さじん)対策を施し、数機の配備を検討している。平成十年に導入を開始し、戦術輸送ヘリとして物資輸送などに使用している。
サマワの陸自部隊は、補給物資を陸上輸送しており、緊急にヘリでの輸送が必要な場合は米英やオランダ軍に依頼し、「厚意に頼っている」(防衛庁幹部)状況。現地の米英軍からは「自衛隊がヘリを配備しないのはなぜか」との声が出ていた。
また、サマワの陸自部隊は数度にわたって迫撃砲による攻撃を受けているが、迫撃砲の位置を即座に割り出す「対迫レーダー」による情報提供をオランダ軍に頼っているため、「自前」のレーダーを配備する方針。
基本計画の変更は、国会承認を必要としないものの、野党側は自衛隊の増派に強く反発するとみられ、臨時国会で論議を呼びそうだ。
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イラク派遣基本計画 正式名称は「イラク人道復興支援特別措置法に基づく対応措置に関する基本計画」。イラクでの自衛隊の支援活動の種類、派遣期間、隊員数、装備を定めている。内容の変更には閣議決定と国会報告が必要だが、国会承認事項ではない。基本計画の派遣期間は12月14日までだが、小泉純一郎首相は延長方針を示している。
(産経新聞) - 10月10日2時17分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041010-00000000-san-pol