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昨日、外務省サイトについて下記のような投稿をしました
▼外務省サイトで高嶋報道官会見記録がアップされていないのはなぜだ?
http://www.asyura2.com/0411/war61/msg/1454.html
投稿者 木田貴常 日時 2004 年 10 月 30 日 14:49:52
それに対して、土曜日で担当者がいないからだ、という書き込みをいただきました。
しかし、いまこのサイトを見ましたら、いつのまにか、30日分と31日分がUpされていました。
更新時刻まではわかりません。
どうやら、日曜日は担当者は休みではなかったようです(笑)。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/hodokan/hodo0410.html#7
1、どうか、この間の事情がお分かりまたは推察できる方は、教えてください。
2、発表時刻順にコピペしておきます。新聞記事等の表現と比べて疑義があれば、どしどしご指摘ください。
3、このUp分は事態の推移、テレビ報道の成り行きを、十分見極めてから書き直すことも物理的には可能であったわけです。そうした作為なきことを期待したいのですが、そうした願望はともあれ、これを無批判に報道のソースとして引用するのは危険を伴います。(後出し公文書)
4、記者の方は、どうか録音内容と照合してください。
以下引用
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<いわゆる共同通信誤報の直後の会見>
報道官会見記録 (平成16年10月30日(土)4:00〜 於本省会見室)
イラク邦人人質事件
(報道官)香田証生氏に関し新たな情報が入りましたのでお伝えいたします。現地時間で29日の午後、日本時間で今日の未明になりますが、バグダッドの日本大使館に対し、イラクに駐留する米軍から、バグダッドとティクリートの中間に位置するバラドという場所で日本人らしい遺体が発見された、この遺体は日本側から米軍にかねてから伝えていた香田氏の体の特徴に一致する部分があるという連絡がありました。米側としては、更なる調査をおこなう為にこの遺体をカタールの首都ドーハに運ぶということです。現在、政府としては米側と連携しつつ全力で事実確認を進めているところです。この関連で、香田氏のご家族には既に外務省の方から2時半の段階でこういう情報があるということを連絡してあります。また、小泉総理大臣に対しては、町村外務大臣から我々が受けている報告の内容について電話連絡をしたところです。この遺体の確認のために、ドーハでは、カタールの日本大使館員が遺体の到着を待ち受けることになっており、また、クウェートの日本大使館から医務官がドーハに向かうことになっております。更に、アンマンの現地対策本部に滞在している谷川副大臣一行も可及的速やかにドーハに向かうことになっております。このバラドという場所は、バクダッドとチクリットの丁度中間点のあたりか、もう少しバクダットよりのところです。私のほうからの報告は以上です。
(問)どのような状況で遺体は発見されたのですか。
(報道官)どのような状態で、いつ発見されたかといった情報については、まだ米軍から詳しいことが入ってきていません。
(問)遺体の身体的特徴、銃撃の跡とかは詳しくわかっているのですか。
(報道官)銃撃の跡等の報告はないが、身長、体重、また、後頭部の特徴が似ているといったいくつかの点を勘案して、この遺体は香田氏である可能性があると米軍が判断しました。しかしその情報だけでは確認できているわけではありません。この遺体が本当に香田氏であるかどうかということを確認するためにドーハに運んでいるわけです。ドーハでは、先程も述べたように日本側の医務官も加わって確認をすることになります。従って、今の段階でこの遺体が実際に香田氏であるかどうかは、我々として判断する材料を持ち合わせていません。可能性があるということです。
(問)ホームページでは香田氏は首を切られると述べていたが、そういう状態で発見されたというわけではないのですか。
(報道官)私たちが承知しているところでは、この遺体は頭の後ろにある特徴、禿ですが、その特徴が一致するということであり、首が切られているといったようなことではないと考えています。
(問)身元を示すパスポートその他の所持品はないのですか。
(報道官)そのような情報はありません。
(問)死因は何であったと考えられるのですか。
(報道官)わかりません。
(問)犯人グループその他から、犯行声明はあるのでしょうか。
(報道官)私達の方で犯行声明が出たインターネットのホームページ、ウェブサイトなどを確認していますが、今までのところ犯行グループから何らかの形の情報の公表があったというものには接していません。
(問)日本人を特定する部分として、後頭部の頭髪の部分以外に何かあるのですか。
(報道官)私が今承知しているのは、身長、体重、後頭部の禿げている部分が一致するといったことですが、きわめて限られた情報ですので、これを更に確認するためにドーハに搬送しているということです。
(問)外傷はあるのですか。
(報道官)それについてはまだ情報を得ていません。
(問)衣服についてはどうですか。
(報道官)わかりません。
(問)ドーハの到着は何時頃の予定でしょうか。
(報道官)もうそろそろ到着しても不思議ではない時間かと思います。日本時間で4時から5時頃につくのではないかという情報です。
(問)ドーハには外務省関係者は派遣されるのですか。
(報道官)先程述べたように、ドーハでカタールの日本大使館の館員がこの遺体を待ち受けるということになっています。
(問)家族には東京に向かうとか、現地に向かうとかの動きはあるのですか。
(報道官)家族には報告を致しましたが、その段階ではそうしたことについては何の話もありませんでした。
(問)遺体はバラドから直接搬送されたのでしょうか
(報道官)ティクリットにいったん収められて、ティクリットから飛行機でドーハに向かうということです。
(問)米軍機ということでしょうか
(報道官)そうです。
(問)出発は何時頃だったのでしょうか
(報道官)今から約1時間位前に出発する予定と聞いていますが、実際ティクリットから予定通りに飛び立っているかどうかについてはまだ報告は入っておりません。
(問)発見したのは米軍なんでしょうか
(報道官)その点についてもわかりませんが、回収したのは米軍であるという予備的な情報が入っております。
(問)発見した時間とバグダットの大使館に連絡が入った時間はどのくらいなのでしょうか。
(報道官)先程も述べたように、身体的な特徴に一致する部分があるという情報が入って来たのは、今日の日本時間の未明です。米軍がいつ遺体を発見したのかについては定かな情報はありません。
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報道官会見記録 (平成16年10月30日(土)11:33〜 於本省会見室)
イラク邦人人質事件
(報道官)先ほど10時50分から約25分間、8回目の緊急対策本部の会議が開かれました。その中で行われた現状についての報告を説明致します。現地時間29日午後、日本時間で30日未明になりますが、イラクの日本大使館に対し、米側からバラドにおいて遺体を発見した、その遺体は香田証生氏の身体の特徴に一致する部分がある、という連絡が入りました。このことはご説明した通りです。この関連で、当初の米側からの連絡では、現地時間の29日21時、日本時間で30日午前3時発で、カタールにこの遺体を搬送するということで、然るべく準備を進めておりましたが、日本時間30日午前9時現在、私達は出発したとの確認は取れておりません。その後、米側から搬送地についてクウェートにする可能性があるなどの追加情報も入りつつあります。そこで政府といたしましては、現在米側との間で連絡調整を行い、鋭意事実確認を進めているところです。いずれにしても、今後、具体的な情報などが確認された時には、速やかにお伝えすることにいたしたいと思います。私の方からは以上です。
(問)遺体の搬送先をクウェートに変更するかもしれないという理由について先方は何と言ってきているのでしょうか。
(報道官)今のところ理由は聞いていませんが、米国側からそういう可能性があると報告を受けているところであり、我々もそれに向けて然るべき準備をしているところです。
(問)遺体の損傷状況や銃撃の跡などについて新しく判明した点はありますか。
(報道官)遺体の状況、その他についての情報は持ち合わせていません。
(問)現地は間もなく夜が明けるかと思うのですが、夜が明けてから行動するのでしょうか。それとも今すぐ行動するということなのでしょうか。
(報道官)特に夜明けとの関係においてどうという情報には接していません。米国側が米国側のオペレーションとして行うということであろうと思います。
(問)ご家族はどうされるのですか。
(報道官)ご家族には現在こうした状況について適宜報告しています。今のところ、家族の方からこれに伴ってどのようにするという話はありません。
(問)クウェートになった場合の遺体の身元確認はどういう段取りになるのでしょうか。
(報道官)クウェートに行くのであればクウェートでということで準備を進めています。
(問)クウェートには日本大使館の医務官はおられるのでしょうか。
(報道官)先ほど申し上げたように、カタールの場合にはクウェートの大使館の医務官が行くことになっていましたが、その医務官がクウェートで行うということになると思います。いずれにせよクウェートに行くという確たる情報に接しているわけではなく、今、米国側と調整しているところです。
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<香田氏遺体をまだ肯定中>
報道官会見記録 (平成16年10月30日(土)11:33〜 於本省会見室)
イラク邦人人質事件
(報道官)先ほど10時50分から約25分間、8回目の緊急対策本部の会議が開かれました。その中で行われた現状についての報告を説明致します。現地時間29日午後、日本時間で30日未明になりますが、イラクの日本大使館に対し、米側からバラドにおいて遺体を発見した、その遺体は香田証生氏の身体の特徴に一致する部分がある、という連絡が入りました。このことはご説明した通りです。この関連で、当初の米側からの連絡では、現地時間の29日21時、日本時間で30日午前3時発で、カタールにこの遺体を搬送するということで、然るべく準備を進めておりましたが、日本時間30日午前9時現在、私達は出発したとの確認は取れておりません。その後、米側から搬送地についてクウェートにする可能性があるなどの追加情報も入りつつあります。そこで政府といたしましては、現在米側との間で連絡調整を行い、鋭意事実確認を進めているところです。いずれにしても、今後、具体的な情報などが確認された時には、速やかにお伝えすることにいたしたいと思います。私の方からは以上です。
(問)遺体の搬送先をクウェートに変更するかもしれないという理由について先方は何と言ってきているのでしょうか。
(報道官)今のところ理由は聞いていませんが、米国側からそういう可能性があると報告を受けているところであり、我々もそれに向けて然るべき準備をしているところです。
(問)遺体の損傷状況や銃撃の跡などについて新しく判明した点はありますか。
(報道官)遺体の状況、その他についての情報は持ち合わせていません。
(問)現地は間もなく夜が明けるかと思うのですが、夜が明けてから行動するのでしょうか。それとも今すぐ行動するということなのでしょうか。
(報道官)特に夜明けとの関係においてどうという情報には接していません。米国側が米国側のオペレーションとして行うということであろうと思います。
(問)ご家族はどうされるのですか。
(報道官)ご家族には現在こうした状況について適宜報告しています。今のところ、家族の方からこれに伴ってどのようにするという話はありません。
(問)クウェートになった場合の遺体の身元確認はどういう段取りになるのでしょうか。
(報道官)クウェートに行くのであればクウェートでということで準備を進めています。
(問)クウェートには日本大使館の医務官はおられるのでしょうか。
(報道官)先ほど申し上げたように、カタールの場合にはクウェートの大使館の医務官が行くことになっていましたが、その医務官がクウェートで行うということになると思います。いずれにせよクウェートに行くという確たる情報に接しているわけではなく、今、米国側と調整しているところです。
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<クウェートで医務官が香田氏ではないと否定>
報道官会見記録 (平成16年10月30日(土)15:45〜 於本省会見室)
イラク邦人人質事件
(報道官)イラク邦人人質事件に関し一点報告することが生じましたので会見を開きます。先ほど官邸で官房長官からも発言がありましたが、日本時間の正午頃、現地時間では午前6時頃ですが、イラクからクウェートに搬送しているC−130型の輸送機が到着しました。この遺体をクウェートの堀田圭一医務官が確認したところ、総合的に判断してこの遺体は日本人のものではないことがほぼ確認できたという報告が入ってきました。従って私達としては、この遺体は香田氏のものではないと判断しています。しかし、この運ばれて来た遺体が、バラドで見つかった香田氏の体の特徴にいくつか似ている点がある遺体として連絡があったものと同じものであるのかどうかということは、クウェートでははっきりしませんので、私達としてはこの遺体が同一のものであるかどうかを確認しているところです。いずれにしても、私達は香田氏の無事な救出、つまりまだ安否が確認されたわけではありませんので、私達はまだ生存していると信じて、香田氏の無事な救出に向けて現在全力を挙げ、情報収集や分析、更に関係国や関係機関、団体との連絡調整を進めています。一刻も早く香田氏が無事に救出されるよう努力をしているところです。現在報告できるのは以上の点です。
(問)総合的に見て日本人のものではないということですが、どういった点が具体的に挙げられるのでしょうか。
(報道官)堀田医務官からの報告ですが、まずこの遺体を最初に見た時に、服装がアラブ風で一見日本人風ではないという印象。顔はかなり損壊していてはっきりしないのだけれども顎髭があったこと。身長が175センチから180センチぐらいのかなり背の高い人物で50歳ぐらい。太り気味で禿げている、禿頭であるということ。更に死後1週間位経過しているのではないか、また歯の治療箇所がないということもわかったこと。従って、そういうことを総合して日本人ではなく、ましてや香田氏ではないと思われるという報告をしてきました。
(問)先ほど述べられた「同一の遺体かどうか確認する」というのはどういうことでしょうか。
(報道官)私達は今朝から米軍がイラクのバラドという所で日本人らしい遺体を発見し、この遺体の身長、体重、後頭部の頭髪の生え方、その辺を巡って香田氏の特徴と一致する部分があるという連絡を受けていました。この遺体を米軍は当初カタールに運ぶと言っていたのですが、その予定が変わってクウェートに運ぶ可能性があるということは聞いていたのですが、この遺体と同一のものを意味していたのか、それともまだ他にあるのかということははっきりしていません。
(問)米国側とは緊密な調整を続けてこられたわけですが、違う遺体が搬送された可能性があるということですか。
(報道官)いえ、違う遺体ということではなく、更にまだあるのかもしれないが、その辺はわからないということです。従って、我々としてはこの遺体が米国側が言っていたものであれば、最初に見た時と医務官がきちんと見たのでは様子が違うということ、違っていたと判定ができるわけです。もしこの遺体が別人の遺体であるとしたら、更に待たなければいけないということになろうかと思いますので、米国側に問い合わせをしているということです。
(問)バラドで見つかった遺体については、身長、体重が似ている、あるいは一致するという話があったはずですが、この遺体と身長、体重は似ているのですか。
(報道官)少なくとも私達が報告を受けた感じからすると、どうも印象が違うようです。医務官も最初に見て日本人ではないように見えたというあたりから、違うという第一印象でした。更に詳しく見て、「これは違う」という報告がきているわけです。従って、これが最初に我々が連絡を受けた遺体を意味しているのかどうかは更に詳しく問い合わせをしないとわからないので、今問い合わせ中ということです。
(問)香田氏の身長と体重はどのくらいなのでしょうか。
(報道官)私は具体的な数字は持ち合わせていません。
(問)米国が取り違えている可能性があるということですか。
(報道官)別に取り違えたということではなく、クウェートに遺体が運ばれてきたので、クウェートの日本大使館としては、イラクからクウェートに運ばれてきた遺体については米軍と打ち合わせをした上で、医務官が確認をするという作業を行ったということです。作業を行ったということ、またクウェートに遺体が着いたということを日本の報道陣の方々が取材をされたようで、国内で「香田氏と確認された」という号外が出たようなことも私達の耳に届いていることから、少なくとも日本大使館の医務官が確認をした遺体は香田氏ではないという判断を下したということを、できるだけ早くお伝えしようと思い、この記者会見を開催したわけです。
(問)医務官が向かうにあたっては、米国側から「これが最初に言っていた遺体です」と。
(報道官)そうではなくて、イラクから遺体を積んだC−130が正午頃くるということで、待機をしていて、見たということです。
(問)バラドの遺体が今どこにあるのかについて、情報はどこまで把握できているのですか。
(報道官)この遺体がそうなのか、まだ他にあるのかということについて、きちんとした情報がまだ我々のところに届いていない可能性があるものですから、もしこれがそうであるのであれば、少なくともこの遺体と香田氏の関係は全くなくなるということになります。もしもう一体運ばれてくるのであれば、それも確認しなければならないということです。
(問)今のところ、もう一体運ばれてくる情報はあるのですか。
(報道官)今はありません。私達はそういう情報は承知していません。従って、米国側に対してこれで終わりなのかということを聞いているわけです。
(問)今日未明に香田氏らしき遺体が見つかったということで、それ以降、犯人グループとの接触など、オペレーションの状況はどうなったのでしょうか。
(報道官)先ほど述べたように、この遺体が香田氏である、もしくは米国側から連絡があった遺体が香田氏のものであるという確証を我々は全く持っておらず、その可能性はあるのかもしれないということで、これについても調べていましたが、それ以外に先ほど述べたように、情報の収集、分析、それから関係国、関係機関、更に関係団体との連絡調整をずっと続けています。我々としては香田氏がまだ生きており、人質になっている。これを解放させるよう犯人側に何らかの形でコンタクトを取りたい、また、どこでどういう風にしているのかを早く突き止めたいということで、鋭意、努力をしているところです。
(問)この遺体の頭部には銃で撃たれた痕跡が残っているのかどうか、それから豪打されたような跡は残っているのでしょうか。
(報道官)顔の損壊が激しいという表現で医務官から報告が来ています。それ以外については報告はありません。
(問)銃痕があったかどうかについては。
(報道官)私は承知していません。
(問)C−130には他にも遺体が乗っていたのですか。
(報道官)この遺体を積んできたと聞いています。
(問)遺体は一体ですか。
(報道官)そこまではわかりません。
(問)11:30の記者会見で、午前9時現在で飛び立ったという情報が得られていないと発言されていますが、クウェートの国際空港に医務官が待ちかまえていたというのは、11:30以降に連絡が入ったのですか。
(報道官)日本時間の午前9時現在では、飛び立ったという確認はとれていませんでした。その後、クウェートの日本大使館に正午近くに1機着くからという連絡があり、待ちかまえていたということです。
(問)それは何時頃でしょうか。
(報道官)連絡があった時刻は承知していません。
(問)1機着くからというのは、C−130で、当該の遺体を搭載しているという米軍からの連絡だったのですか。
(報道官)正確な表現はわかりませんが、イラクから遺体を搭載したC−130が直陸をするという連絡があっと聞いています。当該の遺体という表現があったということは聞いていません。
(問)米軍からそれらしい遺体を発見したという情報を得てから、正午頃に着くからという連絡をもらうまでの間、米軍からの何らかの連絡はなかったのですか。
(報道官)最初は、カタールに運ぶ方向で動いているとの話があり、我々もそれに向けて、例えばクウェートの医務官をカタールに派遣すべく準備をさせていましたが、その予定が変わってきたので、そこで待機をさせていました。待機をさせていたところ、遺体を搭載したC−130がクウェートに来るからという連絡があったので、空港、ムバラクという基地ですが、その基地に行き、遺体を確認したということです。
(問)そうすると、途中で取り違えたり、別の遺体が来たりする可能性が余りないような気がするのですが。
(報道官)状況がどのようになっているのか定かではありませんが、イラクから遺体を積んだ輸送機がクウェートまで来て、クウェートで積み替えて、ドイツ経由で米国に向かうのはほぼ連日行われているたびたびのオペレーションと聞いています。
(問)米側には、最初に発見したときの遺体の写真はないのですか。
(報道官)承知していません。
(問)ご家族への連絡はどうですか。
(報道官)こういうことだということで、もちろんしております。
(問)いつ頃されたのですか。
(報道官)この情報が入ってきて、医務官からの報告で、イラクから運ばれてきたこの遺体については香田氏ではないということが判断されるということを伝えています。
(問)医務官からの連絡は何時頃ですか。
(報道官)そんなに昔の話ではありません。先ほどです。
(問)米側に対しては、今、どのように呼びかけをしているのですか。
(報道官)様々なルートを通じて米国側に対して、遺体については確認をしたがこれはそうではなかった。これが当初我々が受けていたバラドの遺体であるのかどうか。そこのところの確認をもう一度して欲しいと言っているところです。
(問)米国側はいくつか遺体があると言っているのですか。
(報道官)別にいくつあるという話ではなくて、先ほど述べたようにこうした遺体搬送のオペレーションというのは度々行われていることと聞いていますから、遺体がこれに限るということではないと思います。
(問)米軍側には、最初に連絡があった遺体とされるものの写真、指紋、歯形などを電送するという要請をしているのでしょうか。
(報道官)私達の方では、今のところ写真については受け取っているという話はありません。遺体を確認すべくやっていますけれども、米国側としても最初に発見した場所、それからイラク国内でそのような作業をするのは大変難しいので搬出するということで、今までいろいろな作業をしたり、準備をしてきたわけです。いずれにせよ、イラクの国内ではなくてクウェートに運び出し、更に米国側の通常の手続きだとドイツ経由で米国本土まで運んで、そこで判定をするのが通常のオペレーションと聞いています。従って、我々としては出来るだけ早く知りたいので、クウェートに着いた段階で出来るだけ早く見せてもらったということです。
(問)イラク国内にいる間にそういう資料を提供するようにという要請はしていないということですか。
(報道官)少なくとも今まで先方からは、提供できる情報はほとんど提供してもらっているものと私は承知しています。
(問)外務省内で対策会議などは今後行われるのですか。
(報道官)今、この情報が得られて、然るべき幹部の者がその情報の取り扱いについて、また今後の対応について、打ち合わせをしました。適宜、打ち合わせができるように、対策本部そのものは24時間体制で動いており、幹部も省内にいます。
(問)医務官が確認する遺体は今の段階ではないということですか。
(報道官)我々が関係する可能性のある遺体としてクウェートに出てきた遺体は、この遺体だと思っています。従って、これについては確認をしたけれども違っていた。これがバラドで見つかった遺体と同じであるかどうかということを、再度、念のため確認をしているというところです。
(問)医務官の名前の漢字を教えてください。
(報道官)堀田圭一医務官。お堀の「堀」に、田んぼの「田」、土が二つの「圭」に、横一本の「一」です。
(問)これまでいささか状況が混乱していると思うのですが、米国側との交渉について、やり取りは十分だと思いますか。また、どういうレベルでやり取りをこれまでしてきたのでしょうか。
(報道官)冒頭で述べたように、この連絡は一番最初にはバグダッドの日本大使館に米国側から入ってきた情報でした。その後、様々なレベルで米国側と打ち合わせをして、そのために普段であれば大変時間のかかるはずの連絡が大変スムーズに行って、少なくとも見つかった遺体をできるだけ早くイラク国外に搬出するということを米国側に要請し、米国側もそのようにやっているわけです。米国側も我々も努力をしている。その意味では、出来る限りのことを双方がやっているし、米国側がやってくれていると思っています。まだ現在進行形で動いている話ですから、今の段階でこれはどうなっているのかと問い合わせをしながらやっている最中です。少なくとも、これがそうかもしれないと私達が思っていた連絡を受けていたものについては違う。従って、違っていた遺体が間違いなく、香田氏と思われていた遺体であるのかどうか、念のため確認をしているところです。
(問)米軍の遺体搬送のオペレーションというのは、今日これからまだ行われる可能性はあるのでしょうか。
(報道官)詳しいことは承知していません。ただ先ほど述べたように、頻繁に行われているオペレーションだと聞いています。
(問)オペレーションで運ばれるのは、米兵でなくても、いろいろな方々がそういう風に運ばれるのですか。
(報道官)少なくとも米国人ではないということが確認されたもの以外は運ばれる可能性があると聞いています。
(問)今回、クウェートに運ばれてきた遺体というのは、後ろから頭を銃で撃たれた銃創、2発分の傷はあったのですか。
(報道官)その銃痕については報告を受けておりません。医師からの報告でもその点については触れておりません。顔の損壊が激しいということです。
(問)クウェートに輸送するオペレーションがよくあるということは、逆に当初言われていたカタールへの輸送は、かなり例外的なオペレーションだったということか。
(報道官)バクダッドの日本大使館に最初に入ってきた報告、米側からの連絡は、カタールのドーハに運ぶから、ということでした。カタールのドーハには米の基地があり、それなりのオペレーションができる体制になっていると聞いています。従って、なぜドーハからクウェートにかわったのか、そのあたりのことは詳らかではありませんが、米国のオペレーションの都合でそうなったのではないかと考えています。
(問)現時点で米国側のなんらかの手違いであった可能性もあるということは、政府としては考えているのでしょうか。
(報道官)手違いであったかどうかというようなことを考えたりはしておりませんが、今、実際に複雑なオペレーションが行われているなかで、その時々で様子がどんどん変わっていくことは当然ありうることだろうと思います。出発の予定時間も、当初言われていたものよりは大幅に遅くなっているので、なんらかのオペレーション上の都合があったのではないかといわれています。
(問)搬送場所について日本側からクウェートかカタールかというリクエストは出したのか。
(報道官)いいえ。カタールのドーハに送っていいかという問い合わせがあったので、よろしくお願いする、ドーハで我々も遺体を確認したいから、と言ったのが最初です。
(問)プライバシーに係わることかもしれませんが、香田氏の後頭部の特徴というのはどういうものであって、その特徴と今回医務官が診た遺体の後頭部は間違いうるような状況だったということか。
(報道官)医務官からの報告では、遺体は禿げた頭ということです。
(問)それは間違いうるようなことなのか。
(報道官)つまり、髪の毛のない頭であったということです。
(問)髪の毛のない頭であるとか、服装、あごひげがあるとか、これはそもそも全然違うように思われるのですが、医務官が診るまではそういった情報は入っていなかったのでしょうか。
(報道官)どのような遺体が運びだされたかということについては、私達は承知しておりませんが、イラクから今日クウェートに向かって運び出された遺体の一体がこれであるというこは承知しておりましたので、確認に行ったということです。
(問)その医務官は、それを見たときに始めてそういう特徴を知ったということでよろしいでしょうか。服装はアラブ風なんだなとか。
(報道官)どういう特徴がある遺体が積み込まれたかについては、連絡は受けておりません。
(問)これから何らかの遺体を医務官がチェックする予定は。
(報道官)少なくとも、この遺体についてはもうこれで充分であろうとのことですので、後はむしろ我々やバクダッドの日本大使館が米国側と連絡をとって、同一の人間であったのかということを確かめるということです。もしこれはそうでなかったということであれば、そうであったと思われるものがいつ運び出されるのかということです。
(問)香田氏の身体的特徴を米側に連絡していたというのは、バクダッドにある日本大使館なのでしょうか。その際、今回みつかった遺体の禿げというのは、おそらく英語ではボールドということになると思うんですけど、香田氏の場合はそういうわけではないですよね。そのやりとりはどういうふうにやられたのでしょうか。
(報道官)推測でしかお答えできませんので、この段階で返事をすることはできませんが、少なくとも、今日イラクからクウェートに運び出された遺体ということで、しかも例えば、身体的な特徴で全くこれが違うというものではないので、連絡がきたのではないかと思います。
(問)そうすると、特徴が似ているという遺体は行方が分からなくなっている、確認ができないということでしょうか。
(報道官)行方が分からなくなっているということではないと思います。連絡上のどこかで、たまたま書類上というか情報の上では、今はっきりとしたことがつかめていないということかもしれません。これは確認をしてみなければわかりません。もしこれがそうであったとしたら、それはもうこれ以上のことを考える必要は無くなるということです。
(問)米国側から特徴が似ているという連絡があったときに、具体的にはどういった点で似ているので、これを香田氏ではないかと思ったのですか。
(報道官)早朝に申し上げましたけれども、身長、体重、後頭部の髪の毛のない部分ということです。
(問)年齢をみると、50代と20代、明らかに違うと思うんですけど、そのへんは判断できなかったのですか。
(報道官)従って、今、この遺体が当初連絡を受けた遺体と同一のものであるかどうかということについて念のため確認しています。
(問)米政府は、米側が同一のものであるといっているのか。
(報道官)いろいろなところから連絡を受けながら、しかもこれは基本的には航空機による遺体の輸送という部分のオペレーションについて我々は連絡を受けているわけで、乗っている遺体がいちいちこの場所ではこういう特徴のある遺体、この場所ではこういう特徴のある遺体、というような連絡ではありません。従って、どこかで、別な遺体のことを言うようになっているのかもしれません。そういうことは無いと思いますが、その辺について、従って、これは違っていたと、もう他にはないんだね、ということを米側に念のため問い合わせているということです。もしこれが違うと判断されるということであれば、今朝方からいっている遺体の話と、香田氏の人質事件とは結びつかないということになるので、そこのところを確認したいと思っているわけです。
(問)身長、体重、頭髪以外に、香田氏の特徴について日本側から米側に示したポイントは他にはあるのでしょうか。
(報道官)先ほど申し上げた三つの点については、米側も承知して判断してくれたことです。それ以外のことについては、私のほうから申し上げることはございません。
(問)この場でなくいいんですけど、差し支えないと思うんで、香田氏の身長と体重を調べて教えてもらえないでしょうか。175から180ですよね。香田氏がどのくらいだったかというほうが、最初の照合があっていたのかどうかという判断材料になるとおもうんですけれども。
(報道官)香田氏ご自身のプライバシーに係わる部分でございますので、私達のほうから申し上げるということは控えさせていただきたいと思います。
(問)最初に米国側から連絡があったときに、その遺体の着衣とか身長とかいうものは通常聞くものだと思うんですが、その確認はされていないんですか。
(報道官)日本人である可能性がある特徴がある遺体という連絡はあったようですが、なにしろ、限られたスペース、通信手段の中での連絡ですので、まず、そういう連絡であるということを承知しながら、更にその遺体を我々が確認する手段を早く見つけたいということで動いてきました。
(問)確認ですが、今ありうる可能性としては、そもそも間違った遺体が運ばれてきた可能性、運ばれてきているが、間違った人、別の遺体を確認したという可能性、そもそもちゃんと運んできたけれども違っていたという可能性の3つだと思うんですけど、それでいいのでしょうか。
(報道官)おっしゃるとおりだと思いますが、私達としては、運ばれてきた遺体が香田氏のものではなかったということを確認した。従って、まだ香田氏は生きている可能性が充分ある、人質になっているので救出のために全力を挙げるということです。もし、他に香田氏である可能性がある遺体があるとしたら、それは同じように確認をする、それを今直ぐにできることなのか、つまり、そういう可能性のあるものが今どこかに存在しているのかしていないのか、それを今確かめているということです。
(問)念のためと何度かおっしゃっていますが、恐らく間違いはないだろうが、という前提の上でやっていらっしゃる。
(報道官)正に念のためです。
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<米軍が香田氏だと通告してきた遺体と、医務官が日本人でもないと判断した遺体は別のものではない>
報道官会見記録 (平成16年10月30日(土)18:10〜 於本省会見室)
イラク邦人人質事件
(報道官)日本時間の30日正午頃でしたが、クウェートで日本大使館の堀田医務官が香田さんではないと判定いたしました遺体は、当初から米側から連絡がありました香田さんの身体的な特徴を持つ遺体、この2つの遺体が同一かどうか、同じ遺体のことを意味しているのかどうかということを、鋭意確認を急いでまいりました。その結果、30日午後5時頃ですが、米国側から情報の大元に遡って調査した結果、遺体は同じもので、米側としても、「香田さんではないことが日本側によって確認されたと結論づけている」という連絡を受けております。この結果、日本政府としましては、30日の未明からずっと調査を進めてまいりましたイラクのバラドで米側が発見したという遺体は、結局は香田さんではないという結論に至りました。したがって、香田さんの安否はいまだ不明であり、政府としては引き続き無事な解放を目指して、米国の協力も得つつ、全力をあげてさまざまな努力をこれからも傾けていく所存です。
(問)結局、昨日(29日)の夜の段階にもどったという認識でよろしいでしょうか。
(報道官)そのとおりです。
(問)今後も同じことが起きるかもしれないのですが、身体的特徴が似ているという情報があって、見てみたらあまり似ていなかったということは、どのへんから違いが起きたと考えられるのでしょうか。
(報道官)私たちが最初に得た情報が、米国がバラドで発見した遺体は、かねてから我々が連絡していたいくつかの情報の中で、身長、体重、それから頭の後部の毛の生え具合、そうした点で似ているという連絡があり、それではできるだけ早く我々としても確認をしたいので、我々の確認できる場所に運んでほしいと思っていましたが、当初はカタール、そして結果としてはクウェートで確認ができたわけです。その結果、この遺体は香田さんではないということがはっきりしましたので、我々としてはこのことを受けて、香田さんはまだ生きている、犯人側の手の中にあるのではないか、よって、全力をあげて解放を目指そうということで、先ほど町村外務大臣のもとで少人数の打ち合わせを行い、大臣からもそのように努力をするようにと指示を受けて、もう一度取り組みの決意を新たにしたところです。
(問)最初の身体的特徴が似ていると言われていた話と、見てみたら違い過ぎる。私達が聞いた限りでも一見して違い過ぎるのではないかと思う情報の齟齬はどこから生まれたのだろうという検証はされていますか。
(報道官)どこでそうした齟齬が生まれたかについて詳しい調査は必要になろうかと思いますが、当面一番問題だったのはそうした違いのある遺体を検証して香田氏のものではないということが判明した。しかし、いろいろな違いがあるので、念の為「これは別人の遺体ではないのでしょうね」ということを確かめる為に米国側に問い合わせをした。その結果、米国側も情報の大元にさかのぼって、トレースをして懸命に調べた結果、これはやはり同じ遺体であって、バラドで見つけた遺体をできるだけ早く外に運び出して、日本側が検証できるようにしたということです。その一連の流れに対しては大変スピーディーに行われたと判断しています。今後、こうしたことが起きては欲しくないですが、香田氏に結びつくような情報があった場合、我々としてはそうした情報をできるだけ早く入手して、一つ一つ確認をしていくという作業を続けなければいけないと考えています。
(問)情報の大元にさかのぼったというのは、遺体に識別マーカーなどがついていて、それを基にさかのぼったということなのでしょうか。
(報道官)具体的なことについては、短い時間の中でのやり取りですから、何をどうしたのかというところまでは私達も報告を受けていません。我々が報告を受けたのは、当初一番始めに私達に連絡をしてくれたところから実際にクウェートに運び出してくれたところまで、一つ一つこの遺体がどういう風に運ばれ、どういう風な確認を取って行われたということを総合した結果、この情報の大元にさかのぼってということになったと理解しています。
(問)香田氏の身長と体重なのですが、香田氏は日本を離れてかなり時間が経つと思うのですが、今の身長と体重はどうやって確かめたのでしょうか。
(報道官)私達が連絡をしていた身長、体重というのは当然ご両親から伺った情報でもあります。今の体型がどのように違っていたのかということは私達もわかりませんが、我々の持っていた情報、ご家族が持っていた情報を基にして、いろいろな機関にその特徴を連絡したということです。念のために述べますが、冒頭に申し上げた点については香田氏のお父様に外務省の方から連絡を取っています。
(問)スピーディーな情報提供というのは必要だと思うのですが、それとは別に今朝4時の時点で「遺体は香田氏のものだという可能性は高い」という判断を政府も一緒に示していたと思うのですが、可能性が高いという判断を下した根拠というのは米軍の情報なのですか。
(報道官)私達がお伝えしたのは、「香田氏の身体的な特徴のうち幾つか合致する点がある遺体が見つかった。これは東洋人かアジア人である可能性がある。米国側としてはそういう情報と照らし合わせた結果、これはそういう可能性がある。」という連絡があったので、「確認をしたい」ということを言いましたが、我々が「この遺体は可能性が高いから」とか「可能性が低いから」という可能性の程度について判断をして動いたということではありません。何しろそういう情報があったので、できるだけ早く確認をしたいということでこういう措置を取ったわけです。当初はカタールに運ぶということがあったものですから、クウェートの堀田医務官に直ちにカタールに出張してもらってカタールで待ち受けてもらおうと思っていたのですが、その後クウェートに変わる可能性があるという情報が入って、クウェートで待機していたら実際にクウェートに運ばれてきたということですから、対応としてはできるだけ早くということが行われたと思っています。
(問)遺体の搬出を巡る経緯の中で、地名、国名の取り違いがあったという可能性はありませんか。
(報道官)私たち(米国側)はカタールのドーハに運びたいと思うが、日本側はそこでよいかという問い合わせがあったので、是非そうして欲しいということを米国側に伝えたという経緯はあります。
(問)一番最初の情報、つまり後頭部に禿げた部分があったりという情報が誇張されていたり、正しく伝わっていなかったということだったのでしょうか。
(報道官)それについては、今後どういうことがわかってくるかわかりませんが、少なくとも当初三つの点については可能性があるということを我々は聞いたので、是非確認をしたいと思ったわけです。
(問)これだけ違うと、見なくてもその前の時点で確認できたのではないかという気がするのですが、米軍の情報を鵜呑みにしたのではないかという疑問があるのですか。
(報道官)実際にバラドという場所は極めて危険な場所です。また遺体がこのバラドでどういう形で発見されたのか、どこに安置されていたのか、そうした点を考えてみますと、米側自身もその場所で検死をしたり、身元の確認をしたりということができなくて、先ほどの会見で述べたように、一旦遺体を国外に運び出して最終的には米国本土のドーバーという基地で確認する作業を行うと聞いています。そうした手続きを取ったわけですから、我々の方で独自にその情報をイラク国内で確かめに出て行くということは事実上不可能であったので、これはやむを得ない措置であったと考えています。
(問)なんらかの通信手段で、顎鬚のこととか、頭のこととか、そういうことは、通信の段階で確認することは難しいですか。
(報道官)可能性がある遺体が見つかったという情報を受けた時に、言葉のやり取りでどのように確認をしようとしても、やはり一番確実なのは、実際に日本側が必要とあらば、DNAサンプル、歯型、血液型等と照らし合わせてその遺体が本人であるかどうかを確認することが一番だと思います。従って、その措置を今回とったわけです。当初、誤った情報をくれたといってそれを非難するつもりは、私達にはございません。
(問)確認ですが、堀田医務官が香田さんではないと判定したのは本日正午頃ということですか。
(報道官)正午到着して直ぐ、飛行機の中に入っていったのか、ないしは遺体を診て判定をして、例えば歯の治療痕がないといったようなところまで見た上で連絡して参りました。
(問)繰り返しになるかもしれませんが、連絡が日本側のオペレーションルームにあったのは何時頃ですか。
(報道官)そんなには時間が経っていなかったように思います。正確な時間は定かではありませんが、連絡を受けてから間を置かずに官邸にも報告し、省内でも然るべきところに報告し、どのような扱いをするかが決まり次第、この記者会見を開かせていただきました。ですから、記者会見から遡るとそんなに前の話ではありません。
(問)米国の情報を鵜呑みにするということで話をしますと、今回見つかった遺体がそもそも昨日と同じであったという情報は本当に信頼できるのでしょうか。万が一これが覆って、別の遺体が出てくるという可能性はないのでしょうか。
(報道官)もし本当にそういうことがおきたら、我々としてはまた判定、確認をすべく必要な措置をとりますが、米側は同じであったと結論付けたわけですから、今回のこの件に関する限り、この遺体は香田さんではなかった。従って、我々としては、香田さんはまだ生きている可能性が充分にある、救出のための努力に全力を挙げるということです。
(問)先ほど遺体のマーカーについての質問が出たときに、報道官は、短いやり取りだったのでそのへんの詳細はよく分からないと述べましたが、そんな短いやり取りで、本当に香田さんのものではないとそこまで断言できるのでしょうか。
(報道官)つまり、米側が発見した遺体が実際に飛行機に積まれてクウェートまでやってきて、その遺体を日本の医務官が診て、これは違うと判定したわけです。その間に遺体が別のものと入れ替わったり、もしくは、そうではない遺体が届いたわけではなく、同じ遺体をクウェートに送ったということを米側として確認をしたということですので、それ以上のことは、私達としては今の段階で考えることはできないと思います。
(問)香田さんのお父さんに電話をしたのは何時で、そのときのお父さんの返答あるいは様子はどういうふうでしたか。
(報道官)お父様にご連絡をしたのは、実はそんなに前のことではありません。私がここに入ってくる少し前だと思います。私が報告を受けたところでは、お父様に報告をしたところ、「分かりました」という返事があったということですが、どのようなお気持ちを持たれたかということについては定かではありません。
(問)今回、C−130で運ばれた遺体というのは1体でしたか、それとも複数の遺体が同じC−130で運ばれたのでしょうか。そのへんの情報は。
(報道官)そこのところの情報は持ち合わせておりませんが、医務官が実際に確認したのは、その遺体であったと聞いております。
(問)現地対策本部長である谷川副大臣を一度はドーハに行ってもらうというところまで考えていらっしゃたと思いますけれども、そこまで考えた根拠は。つまり、先ほど検証段階であったとおっしゃいましたけれども、対策本部長にそこまで行ってもらうということは、香田さんである確率がかなり高いとオペレーションルームで判断したのではないかと思いますが、違いますか。
(報道官)現実問題として、もしこの遺体が香田さんだと判定された場合には、直ちに日本への搬送を考えなければいけないと私たちは考えました。その場合、カタールから日本に帰ってくるという飛行機の時間などを考えた結果、実際にもしそうなった場合に備えて、一度は副大臣に移動して頂くことを考えたわけですが、その後、まず搬送の時間が予定された時間には出発しなかったということ、それから別な場所に行く可能性があるという情報がきたこと、つまり情報が確たるもの、最初に言われた程確実性がない、また変わる可能性があるということだったので、実際にカタールに行くのはとりあえずとりやめて頂いて、アンマンに残って現地で指揮を執って頂くことにしたものです。
(問)最初に情報が来たときに、何かやりとりが出来るような状態だったのでしょうか
(報道官)最初の情報はバグダッドの日本大使館に入りました。日本大使館と情報を提供、通報してくれた米側とのやりとりは多少はあったようですが、通信事情が極めて悪かったということを聞いております。したがって、長いやりとりが出来る状態ではなかったということです。
(問)つまりその時点で年齢はそうですか、着衣の色はどうですかといったようなやりとりは、聞けるような感じだったのでしょうか
(報道官)私自身がそこまで細かい事は承知しておりませんが、バグダッドの鈴木大使からの連絡は、米側からの連絡として、香田さんの身体的特徴にいくつか重なる部分がある遺体が見つかったということで、それを米側としてはカタールに運びだそうとと考えている、それでいいだろうかという連絡でしたので、協議した結果、それでやって下さいということにしたわけです。
(問)米軍から連絡はどういう手段だったのでしょうか、電話でしょうか。
(報道官)電話でと聞いております。
(問)そもそも身体的特徴を米側に伝える場合、これは本省から伝えたのでしょうか。
(報道官)その辺の情報のやりとりはあまり細かくは申し上げられませんが、必要な情報は必要なところに伝えてあります。
(問)その情報が米側に不十分に伝わったという可能性はないのでしょうか。
(報道官)不十分に伝わったということはないと思います。その情報が伝わっていたからこそ、米側から日本側に連絡があって、確認をすることができたということです。
(問) おっしゃる意味はわかるのですが、その情報が正確に伝わっていれば、その情報と遺体を照らし合わせた時に、明らかに違うという判断になるのじゃないかと思うのですが、それは情報の徹底がなかったのか、それとも伝わっていなかったということが不思議なのですが。
(報道官)先程の会見で申し上げたように、遺体の顔の部分の損傷がかなりひどかったということがいくつかあったようです。細かい点は申し上げるのを控えますが、そうした点を加味しながら考えると、米側としてこの遺体が手配のあったものに似ている点があるということで連絡してきたわけですので、その連絡してくれたことそれ自体は私は多としたいと考えています。
(問)今日未明からの一連の情報の確認をしているという経過の中で、それに対する犯人グループもしくはイラク国内からの何らかのリアクションはありましたか。
(報道官)特にこの情報があったからというわけではありませんが、私たちは当初から犯行声明がインターネットのウェブサイトその他、犯行グループが様々なかたちで自分たちのメッセージを伝えてくるもの、また、その他ありとあらゆる考えられる場所で犯行グループが何らかの声明を出したり、我々に情報を伝えることがあると思って、目をみはっている訳ですが、今のところ全くありません。したがって犯人の居場所に直接結びつくような情報は手にしておりません。
(問)先程入った情報では、後頭部に銃痕など確認されたのでしょうか。
(報道官)私が承知してる範囲内では、今回の遺体には後頭部に銃痕があるということです。
(問)身体のどの部分なんですか。
(報道官)頭と胸にあったようです。
(問)一発づつですか。
(報道官)ふたつと聞いておりますが、それはほんの短い情報ですので、具体的なことはよくわかりません。
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<バクダッドで新たな遺体発見>
報道官会見記録 (平成16年10月31日(日)6:35〜 於本省会見室)
イラク邦人人質事件
(報道官)日本時間の今朝3時半頃イラクの保健省からイラクの日本大使館に対して、バグダッド市内で遺体が見つかった、香田氏の身体的な特徴と一致するかどうか確認しているという内容の連絡がありました。外務省としてはこの情報を受けて、大使館の関係する者をこの遺体が安置されている場所に派遣をして確認作業をしているところです。
(問)遺体の安置場所はどちらでしょうか。
(報道官)バグダッド市内の検死を行うメディカルセンター内と承知しています。
(問)遺体の状態を簡単に説明してください。
(報道官)遺体の状態については、今の段階で私の方から報告する内容は持ち合わせていません。確認作業を行っているということです。
(問)大使館の関係者とは医務官のことか。
(報道官)現在、深夜でバグダッド市内は大変危険であり、土地の事情に通じた大使館の警備を担当している地元の人を派遣しています。この人物は、これまでにも様々な形でバグダッドで発生した日本関係の事件については大使館のスタッフとして調査にあたっている人物です。
(問)遺体発見時の状況と場所を詳しくお願いします。
(報道官)市内で見つかったと承知していますが、詳細についてはまだわかりません。
(問)最終確認は、今、現地に行っている者がするのですか。
(報道官)可能であれば、現地に行っている者が遺体の身元が確認できる様々な情報を入手して持ち帰ることになっています。
(問)何人派遣したのですか。
(報道官)二人が行っています。
(問)歯形、指紋の確認は大使館に戻ってきたからするのですか。
(報道官)具体的内容については、言及すべきものではないと思います。
(問)ご家族には連絡したのですか。
(報道官)イラクの保健省からそのような連絡があったことをご家族に連絡していますが、繰り返しますが、別に香田氏と確認されたわけでは全くありません。香田氏の身体的特徴と一致するかどうかをイラクの保健省で調べている、我々も確認作業に入っているということです。
(問)家族には何時頃連絡しましたか。
(報道官)かかる情報が入り、直ちに連絡しました。
(問)日本政府として確認するにあたって、昨日の場合はクウェートに医務官が居ましたが、今日の場合は最終的に誰が責任を持って判断するのですか。
(報道官)然るべき人間が、然るべき手段で判断します。
(問)バグダッド市内で可能だということですか。
(報道官)バグダッド及び様々な手段があります。確認する方法はいくつもあります。出来るだけ早く確認をしたいと思います。
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